下宿もの続きで、「妖怪アパート」。
最初から「1」がついています。
これから、たくさん続くのか…。
いい人たちがたくさん出ていて、気持ちのよい主人公が少しずつ成長していく。しかもよい方向へ。
そういう物語であれば、人気があって続いているのも道理です。
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妖怪アパートの幽雅な日常(1)
著者:香月日輪(こうづきひのわ)
発行:講談社
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主人公は高校の入学式も間近の男の子、夕士。
学校の寮に入るのを何よりも心待ちにしていたのに、なんとその寮が火事で焼けてしまいます。
再開するのは半年も後。
寮に入りたいというよりもどうしても家を出たかった夕士は、部屋探しを始めます。
13歳で両親を亡くして以来、親戚の家に引き取られていた彼の、一刻も早く一人前になりたいという気持ちは半端ではなく、待ちに待ったその第1歩をあと半年も遅らせるなど、彼にできることではなかったのです。
そんな夕士が入ることになったのは家賃2万5千円の格安アパート。
お風呂とトイレは共同だけれど、光熱、水道、食事込みでこのお家賃。
…ただし、出ます。いろいろと。
本当に人間なのか?という変わり者揃いの先住民。耽美派詩人に、武闘派の画家に、大食漢の女子高生、胡散臭さでできているような骨董屋、いくつとも知れない霊能力者。
その他、アパートに漂う気配は幽霊、妖怪、物の怪。
築何年かもしれない古い建物。
でも、夕士は戸惑いながらも、かつて味わったことのなかった居心地のよさを感じ、新しい価値観に目覚めてゆきます。
なんというか…こんな曖昧な言い方で紹介するのもナンですが、わかつきめぐみの作風・画風を連想しながら読んでしまいました。
「So What?」あたりの、どこかのほほんとした異界との共存。
「おはよう」や「いってきます」、「おかえりなさい」の挨拶や、おいしいと言いながらご飯を食べることや、相手を大切に思うことなどが、かけ離れているはずの存在との間でも当たり前に成り立っています。
思ってみれば、成り立たないのが普通でしょ、と思うこと自体も思い込みですね。
実験しようもないわけですし。
物語には心情的にかなりキツい出来事があり、のほほん、とか、ほのぼの、とか、そんなことばかりも言っていられないのですが、アパートの住民たちの、物事への向き合い方の力みのなさ、力の抜き具合があったかい雰囲気をつくっています。
人気があって、シリーズ化されているのもわかりますねぇ。
お風呂は洞窟温泉だというし、私も住みたいくらい。
しかも、ご飯は美味しいとなれば、なおさらです。
手だけのるり子さんがお料理しているところを想像すると、ホラーというより手品のようで、思わず見とれてしまいそう。
アダムス・ファミリーのハンドくんも大好きでした。
…そういえば、るり子さんのばらばらになった他の体の部分ってみつかるのかしら…。
to be readリストにいれておかねば!
夏に読んだ 化野燐さんの
人工憑霊蟲(のしたに皿の字、、)猫
シリーズを思い出しました。
これも 最後のオチが ださいのでは、
と心配しますが 読み物!
ストォリィテリング、とか語り部系と
言いましょうか、、
読ませてくれました。
ハッピィ・ホリデイズ♪
xx
でも、これからシリーズがはじまりますよ~っという感じで、先はえらく長そうです。
夕士くんはまだ高校1年生ですし。
さてと、私は化野燐さんのほうをこれから読もうリストに追加…と。
出張の友によさそうな雰囲気
なんとなくめぞん一刻を思いだしました
ところで表紙の犬さん・・・これも登場するのでしょか
気になるっす
犬も、犬のようなものも、これもやっぱり犬っていうんだろうなぁというものも。
めぞん一刻ですか。う~ん。それもあり…かなぁ。どうかなぁ。
骨董屋の得体の知れなさは広い意味で四谷さんに通じるものがあるかもしれません。