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日台は“戦争孤児”の義兄弟だ/2

2022-09-13 17:33:28 | 戦争
日台は“戦争孤児”の義兄弟だ/2
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」90/通算522 2022/9/13/火】小生が台湾人・林景明氏を知ったのは1970年頃だった。当時「出入国管理制度」の改定を巡って議論があり、調べていくうちに蒋介石政権による弾圧から留学を理由に日本に逃れてきたものの、台湾へ強制送還(=死刑)される危機にあった氏の著書「知られざる台湾 台湾独立運動家の叫び」「台湾処分と日本人」に出会い、連絡を取ったことによる。「台湾処分と日本人」から引用すると――

<日本が敗戦し「終戦」を聞いた瞬間、台湾人は自分たちが戦勝国民になったのか、敗戦国民になったのかはっきり分からず、いつも空襲に来ているアメリカ軍が占領に来るのではないかと心配した人も多かった。

ソ連と中国の2国だけで「天皇を戦犯にせよ」と主張した蒋介石(中華民国総統・中国国民党党首)は、いずれの国よりも多くの戦犯を処刑して大陸(残留)の日本軍の反乱を封じ、無血で台湾を占領するために「日本人には恨みに報いるに徳をもってし、台湾人は祖国の懐に帰った同胞である」と声明した。

それでホッと胸をなでおろした台湾人は、各地で日本人を告発する集会を開き、特に横暴だった個人を対象とした暴力的報復も行われた。

だがしかし、10月24日に大陸から蒋介石の中国軍がやって来ると、事態は180度転換した。天秤棒で鍋釜を担ぎ、唐笠をさして背中を丸め、よちよちと歩く中国兵のみすぼらしさもさることながら、“無敵皇軍”を散々に打ち負かしたと宣伝された英雄的祖国の軍隊が、日本人の漫画に描かれていた“チャンコロ”の敗残兵そっくりで、中国人よりも日本人の方が真実を伝えていたことを認めざるを得ないことに、台湾人は意気消沈してしまった・・・

せっかくの台湾人の幻想もついに幻滅に変わらざるを得なかったが、中国人はただえばるだけが能ではなかった。台湾銀行の輪転機をフルに活用して続々と札束を生産し、農民からコメを買う時は、毎月、札束の量を増やして、遂には一袋の米と一袋の札束を交換するほどの度量と誠意も見せたし(極度のインフレ)、専売局からは、祖国の有難さを示す「光復」「祖国」というタバコも売り出した。

しかし、タバコ売りがいくら「祖国いりませんか」と呼び掛けても「お前、祖国を売っているのか、そんなできの悪い祖国を誰が買うもんか」とあたりちらされるだけで、なかなか商売にはならなかった。

その上、言葉が通じないときているのだ。期待が大きいだけに失望も大きく、信頼感はたちまち敵対感に変わってしまった。中国人が口先だけで「同胞よ、同胞よ」と呼び掛けても、台湾人は彼らを「豚」などと呼び、「犬(日本人、番犬)が去って豚(中国人、爆食の役立たず)が来た」「日本人の方が中国人より遥かにマシだった」と嘆き罵る声が巷に溢れた。

(蒋介石・中国人の侵略以前、日本統治下の台湾は豊かな島だった)1945年の年末から翌年にかけて台湾から引き揚げた日本人の中には、食糧難に追われ、台湾の豊かな物産と台湾人の親日感情を思い出し、漁船で沖縄を経て再び台湾に舞い戻り、米や砂糖の密輸で一財産を築き上げた者もあれば、海岸警備の中国兵に惨殺された者も少なくなかったのである。

(蒋介石一派の横暴により)台湾人の反日感情はたちまちにして親日感情に変わり、日本人に報復するとき「日本精神を返してやる!」と言っていたのが「中国人には日本精神を入れる必要がある!」と言い出した・・・台湾人による独立運動が始まった。

1947年2月28日に一斉蜂起した台湾人(2.28大反乱)は、大陸から派遣された蒋介石・国民党の大軍に弾圧されると、漁船に乗って沖縄、日本へ、(あるいは)香港経由で共産党支配の中国(主に福建省)へと脱出しなければならなくなったが、脱出の機会もない人々を含めて蒋介石軍に虐殺されたものは数万人にも上ったのである。

わずか350年の間に5度までも支配者が変わり、それが常に海外からやって来る異民族で、支配者が変わるたびに流血の惨事を余儀なくされる台湾人の歴史は、ただ「悲惨」の一語に尽きる>

「かつての同胞がひどい目に遭っている、何とかしなければ」と義憤を覚えた小生は大学で新左翼の連中に「台湾独立運動家・林景明氏を助けよう!」と訴えたが、文化大革命最中の毛沢東・中共に親和感を持つ者ばかりで、「台湾? あれは中国の領土だ」とけんもほろろ、取り付く島もなかった。

小生は1971年春から、成田空港建設で三里塚農民に強制立ち退きを迫る政府にこれまた義憤を覚え、天浪団結小屋で暴れて拘留され、保釈後は党派間の内ゲバが激しく(中核派 VS 革マル派・社青同解放派)大学から遠のいた。要は駆逐されたのだ。レーニン&トロツキーを批判したら中核派からも「腐敗分子」と追放された。

保釈金を出してもらった父にまさか知らんぷりできないから、その後の1年間は家業を手伝っていたこともあるが、大学とは縁が切れ(学費滞納で除籍)いささか自暴自棄で酒や深夜の暴走で憂さを晴らしていた。

そんなことから「我が身を如何せん」と青春彷徨にどっぷり漬かっていた1973年あたりに林景明氏は台湾へ強制送還され、蒋介石一派に速攻で処刑されたようだ。

彼の名は王育徳著「台湾」歴史年表の1970年の項に「台湾独立連盟発足(1.15)林景明『知られざる台湾』出版(1.15)」とあるのみだが、王育徳自身も1985年、亡命先の日本で亡くなっており、その志を現在では「台湾独立建国聯盟」が受け継いでいるよう。林景明氏を含み蒋介石・国民党一派に処刑された人々の真実がやがて明らかになることを期待したい。

中国国民党・蒋介石一派という異民族支配が続いた台湾だが、2代目総統を引き継いだ息子の蒋経国は、農業経済学者の台湾人(本省人)である李登輝を国民党員にし、農業専門の行政院政務委員として採用(1971年)、信任厚く台北市長(1978年)、台湾省主席(1981年)、副総統(1984年)、1988年1月に蒋経国が死ぬと、7月に党主席代理に就任、1990年3月には任期満了に伴う信任投票で総統に選出された。

1996年に初の直接総統選挙で李登輝が当選、台湾史上初の民選総統として第9期総統に就任した。中共による恫喝、圧迫、国民党の反発に耐えながら、奇跡的・歴史的な無血の自由民主革命、「台湾の夜明け」をもたらした。

<李登輝は2000年の総統選挙では自身の後継者として副総統の連戦を推薦して選挙支援を行なうが、この選挙では国民党を離党した宋楚瑜が総統選に参加したことから、国民党票が分裂、最終的には民主進歩党(民進党)候補の陳水扁が当選し、第10期中華民国総統に就任した。

これにより台湾に平和的な政権移譲を実現したが、野党に転落した国民党内部からは李登輝の党首辞任を求める声が高まり、2000年3月に国民党主席職を辞任した>(WIKI)

今も民進党が政権を担っているが、習近平・中共による侵略圧力は日々高まっている。内憂外患の状態が続いているが、西日本新聞2005/12/25「台湾の本省人と外省人」から引用する。

<台湾に戦前から居住する「本省人」は、全人口約2300万人の69%を占める福老人(老は人偏、発音はホーロー人、福建省系の漢民族)と15%の客家(はっか)。戦後、国民党政権とともに大陸から渡ってきた「外省人」(蒋介石一派)は14%。ほかに2%の先住民がおり、大きく四つの「族群」(エスニック・グループ)に分けられる。

独立志向の与党、民主進歩党の支持者は本省人=福老人に多く、(中共との)統一志向の国民党の支持者は外省人、客家に多い。

国民党による本省人弾圧の歴史に根差す本省人と外省人の感情的な対立を「省籍矛盾」と言う>

在台湾・佐藤峻氏の「2022年版:台湾の政党・地域別支持基盤・選挙事情」から。佐藤峻 (さとう しゅん) 氏は国際基督教大学 (ICU) 、国立政治大学 (台湾) 卒業、国立シンガポール大学交換留学。 2017年に台湾でデジタルマーケティングの会社を設立。

<国民党 (KMT) は元々中国で孫文が始めた政党です。孫文は中華民国の礎を築いた人。中華民国はその後蒋介石がトップになった際、中国で内戦が起こり内戦に破れた国民党は台湾に渡りました。

蒋介石は台湾に渡った当初は、現在の中国は中華民国のものであるという主張をして中国(本土)の奪還を考えていたようです。しかしその後奪還が難しいと判断してからは現状維持という現実路線を歩むことになりました。

2022年3月28日現在、国民党は台湾では野党で、与党は民進党です。国民党と言うと「中国寄り」というイメージが強いのですが、中国との統一を望んでいるというよりはどちらかというと現状を維持して中国と仲良くしたいと思っている印象を受けます。

従って国民党を支持している全ての方が中国と台湾の統一を望んでいるというよりは、「現実的に世界経済の主権は中国にシフトしているし、自分たちの経済のためにも仲良くしよう」と考えている印象を受けます。

民主進歩党 (民進党)は台湾初の政党であり、2022年3月28日現在台湾 (中華民国) における与党です。昔の台湾は国民党一党(独裁)で、言論や政党結成が厳しく管理されていましたが、1987年に政党結成が解禁になった時に民進党ができました。現在の台湾において国民党と並ぶ2大政党の一つです。

国民党がどちらかというと中国と仲良くしていきたいのに対して、民進党はどちらかというと台湾独立や、中国とは距離をおきたいと考えている政党と言えます。台湾の選挙で投票率が高いのは、国民党=中国寄り、民進党=台湾独立、と二大政党の構図がすごく分かりやすいからではないかなと思っています。

ちなみに民進党は「台湾独立支持」というイメージがありますが、総統の蔡英文氏が表立って「独立したい!」と言うことはありません。その辺は国際社会や中国を刺激しないよう意識しています。

2020年1月時点の支持率は、国民党28.65%、民進党21.4%、時代力量党5.4%、中立18.4%、その他13.4%。

2020年1月11日の総統選は与党民進党代表の蔡英文氏が勝利しました。蔡英文氏の2019年の同時期の支持率が極端に低かったことを考えると「大逆転の勝利」と思います。

4年に1度行われる台湾の総統選に民衆が直接選挙に参加できるようになったのはつい最近の1996年です。それまでは国民党の一党政治でした。その後1990年代初頭、李登輝氏が民主化の動きに合わせ、総統選直接選挙に向けて行動を始め、1996年ついに民衆の選挙参加によって台湾のトップが決まることになりました。この1996年の選挙で総統に選ばれたのが最近お亡くなられた李登輝氏です。

1996年以降、2000年の総統選では民進党が初めて勝利し、その後2004年も勝利しますが、スキャンダルが発生し、2008年、2012年の総統選では国民党が続けて勝利しました。

2016年の総統選は、2014年に「ひまわり学生運動」と呼ばれる、中国との貿易協定に反対するデモが起こり、国民党の支持率が一気に低下し民進党が圧勝。2020年は香港デモの影響もあり、再び民進党が勝利しました。

2020年の台湾総統選は香港のデモの影響からか、かなりの盛り上がりを見せました。その結果、投票率は74.9% と、前回2016年の66.27%から大幅なアップとなりました>

何となく「独立&名誉か、それとも中共に屈服して安全&カネか」という選択のようだが、中共に屈服することは即ち「自由民主人権法治を捨てる」ことで、カネを儲けることも「いつ摘発されるか分からない」という不安に身を任せることだろう。

大体、中共は香港を見ても分かるように、「一国二制度」という国際公約でさえ平気で廃棄する独裁国家だ。常識や良識が通用しない。憲法や法律の上に神の如く「中国共産党」が君臨しているのであり、すべては独裁者が決定するのである。金持ち連中は資産をもって外国へ移住するのが夢なのだ。そんな国に併呑されれば「生き地獄」以外の何物でもない。国民党の連中でさえ近年は習近平・中共への不信感を強めていると聞く。

次号では長尾賢氏(米ハドソン研究所研究員)の「台湾有事が起きた時、日本は主導権をとれるのか」(ウエッジ2022/9/3)を紹介する。習近平・中共を駆逐すれば世界はずいぶん居心地が良くなるのだが・・・明日を信じようぜ、同志諸君!
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日台は“戦争孤児”の義兄弟だ

2022-09-11 14:23:10 | 戦争
日台は“戦争孤児”の義兄弟だ
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」89/通算521 2022/9/11/日】「まさか!」・・・小生の会社も吹っ飛んだ米国「同時多発テロ」から21年・・・ストレスもあって胃袋に穴が開き、抗がん剤治療でフラフラ、「生きているのに死んでいる、死んでいるのに生きている」日々に暗転した。まあ捨てる神あれば拾う神ありで、福岡の友の助けもあって今は元気いっぱいの“怪老”を楽しんでいるが・・・

9/9は早朝からペンキ塗り、ようやく「東南側塗装第一期工事」を終えた。ヘロヘロで2、3日は無理な力仕事はできそうもないが、カミサンが先日「私が食べようと思っていた天ぷらの残り、アンタ食べたでしょ! まさか雀にやったんじゃないでしょね?!」と怒っていたから、「まさか?・・・その通り、俺と雀で全部食った」とは言えないから、老体にムチ打って午後から天ぷらの準備を始めた。

人生も世の中も「まさか!」の連続で、「良いまさか」1割、「悪いまさか」9割あたりのよう。ペンキ塗りをしていたら、退院して間もない顔馴染みの飲み屋のオヤジが声をかけてくれたので、「そろそろお店再開するの?」と聞けば、「大腸がんで切っちゃったから・・・見てくれ、これ」とパンツを下げると、へそ下はバッサリ裂けて、袋のようなものがぶら下がっている。国立がん研究センター東病院によると、

<人工肛門:「永久人工肛門」「一時的人工肛門」の2種類があり、それぞれ大腸で作成する場合と小腸で作成する場合があります。東病院大腸外科では一時的人工肛門は小腸で、永久人工肛門は大腸で作成されることがほとんどです。

人工肛門とは、おなかの外に引っ張り出した腸管に穴をあけることで、穴から体外に便を排出する仕組です。2~4日ごとにパウチ(腸が外に導出された部位に貼り付ける袋)を貼り替え、その袋に便をため、一日数回トイレで廃棄します。

扱いが上手になれば普段のにおいなどは気になりませんし、他人に気づかれることもまずありません。便を下着に漏らしてしまうことや、急な便意でトイレにかけこむこと、トイレにこもってしまうことなどが必要ないといった利点もあります>

オヤジ曰く「これじゃあ商売はできないから、もう引退・・・そうそう○○さんが長男に子供が生まれたので今、こっちに帰ってきていてね、会ってきたよ、よろしくって言ってたよ」。○○は小生の多摩高校同期だが、コロナ禍以前は同校の先生方がオヤジの店の常連だった。今から思えば古き良き時代・・・

カミサンによると、人工肛門でも現役で仕事をしている人は珍しくないし、仕事をしないと気力体力が落ちるから、趣味でもいいから店を続けた方がいいと言う。今度オヤジに会ったら伝えよう。

天ぷらを揚げてシャワーを浴び、夕方にPCを見たらエリザベス女王が逝去されたという。最期までやるべきことをやったので大往生だ。女王は戦後の“斜陽・黄昏”英国の大黒柱だった。

大東亜戦争開戦直後の1941年12月10日、日本軍はマレー沖海戦で世界最強と言われた大英帝国海軍の旗艦「プリンス・オブ・ウェールズ」を撃沈、これは1500年以来の欧州列強の植民地支配からの「解放」の号砲になり、日本敗戦後もこの勢いはますます高まり、世界から植民地を一掃することになった。

日本は列強の憎悪を一身に受け、原爆まで落とされ報復されたが、植民地解放は、この500年間で最大の「世界史的快挙」だと小生は日本を誇りに思っている。

小生は1970年頃から台湾を、正確には侵略者・中国国民党を除く「台湾、台湾人」を同胞、同志として愛している。♪親の血をひく兄弟よりも かたいちぎりの義兄弟・・・そんな気分だ。

1980年頃に取材で初めて台湾をぐるりと一周したが、南部の農業地帯は小生の生まれ故郷のようで感動、中部の高雄ではホテルのマネジャーから大歓迎を受け、これまた感動、台北の陋巷のような飲み屋街「円環」は新宿の「小便横丁」の風情で、台湾人と一緒にぐいぐい飲んだ。蛙の丸焼きをツマミにしながらクーリエ、クーリエ(苦力、可哀そう?)と言ったら皆が大笑いしていたっけ・・・

それから40年、今の台北は高層ビルが林立し、昔のような風情、人情はないかもしれない。何処の国も再開発により綺麗で便利になったのだろうが、街が無機質で人間臭さがずいぶん薄れ、人間は群れる「集団的動物」から、群れることを避ける個人主義的な「孤立的動物」に移行しつつあるよう。便利(文化)が行き過ぎると本能が薄らいでいくのかも知れない。

父は「戦中は国民が一体化していた、“向こう三軒両隣”って皆が助け合っていた、今は豊かになったが、近所付き合いも薄れて、同じ町内と言ってもバラバラで淋しいものだ」と残念がっていた。戦争という危機はそういう個人(孤人?)を目覚めさせ、団結を促すようだ。

今、ウクライナはロシアの侵略を受けて必死に戦っている。ウクライナ民族は自由を重んじ個人主義的で“小さな政府”を良しとしてきたと言われていたが、国家存亡の危機が大団結を促したに違いない。

かつてチトー大統領率いるユーゴスラビア連邦は共産圏では最も成功した国と言われていたが、チトー亡き後はタガが外れて民族対立が激しくなり、結局、ユーゴという国は消滅した。WIKIから。

<チトーのカリスマ性と「兄弟愛と統一」の理念に基づく国内融和政策によって、国内の民族主義者の活動は抑制され、ユーゴスラビアに統一がもたらされていた。

1990年近くになると、ソ連国内においてはゴルバチョフ指導による民主化が進み、東西ベルリンの壁崩壊やルーマニアにおける独裁者チャウシェスク処刑など、東側世界に民主化が広がり、社会主義政権が相次ぎ崩壊した。

ユーゴにおいても共産党一党独裁を廃止して自由選挙を行うことを決定し、ユーゴ構成国ではチトー時代の体制からの脱却を開始する>

チトーが1980年に死去するとタガが外れて昨日の友は今日の敵、1991年から凄惨な内戦=独立戦争が始まり、今では8つの国になった。いずれも“新興国”だから旧ユーゴのような国際的存在感はない。

国家の存在感=パワーの基礎は「経済力、政治力、軍事力」だろう。先立つものはカネ(下部構造=基礎=産業)だから経済力(豊富な資源、革新的な技術力、高い知的レベル)が一番大事だ。

それを土台にして政治家は外交面では諸国を手なずけ、篭絡したり、恫喝したり、時には脅し、戦争を辞さず、安全を堅くするために“宗主国”として同盟国を支援したり、軍事力の強化に努める。

“宗主国”、今で言う「強国」だが、民主主義国家であればそれを維持するのはなかなか難しい。経・政・軍のパワーを進めるために一番大事なのは選挙に勝つとか圧倒的な国民の支持が必要で、人気を得るために常に(表向きではあっても)「国民ファースト」に心掛けなくてはならない。

大衆迎合が過ぎると政権に対する外国からの評価は下がるだろうが、タニマチ=支持者あってこその政権だから、いずこの国、特に民主主義国の政権は大胆な政策を進めにくい。英国チャーチルも嘆いたように、それは民主主義の弱点かも知れない。中露などの強権独裁国家は、その隙、急所を狙うのだ。

話しを台湾に戻す。明治の日本と台湾の出会いは「牡丹社事件」だった(征台の役、台湾事件とも)。1871/明治4年10月、台湾に漂着した琉球・宮古島島民54人が殺害され、日本が清朝に賠償を求めるものの「管轄外」として拒否されたため、日本軍が出兵し、風土病であるマラリアに苦しめられ大きな犠牲を出しながら先住民(山岳部族の牡丹社蕃)を制圧した。

日本は清朝からの「見舞金」という事実上の賠償金を取った上に、日本と清朝の間で等距離外交をしていた琉球王国(沖縄)をどさくさに紛れて併呑、内地化した(そのうち調べてみよう)。

明治維新の内戦が終わり「これから富国強兵を進めて行こう」という新興国なのに随分乱暴なことをしたものだと思わないでもないが、遅れてきた“青年”日本としては大先輩の西欧列強帝国のように「相手にスキがあれば難癖つけて版図を広げるのが帝国の常識、うかうかしていると列強に食われるぞ」(統一ドイツを実現した宰相ビスマルクによる対日アドバイス)という当時の“国際ルール”に従ったわけだ。

1894/明治27年から1895/明治28年の日清戦争で勝利した日本は清国と下関条約を結び、「正式に」台湾の割譲を受けた。

地政学的な要衝である台湾は列強に翻弄され続けてきた。1624年以来、オランダ、スペイン、鄭成功(日本生まれの明国人)、清国、日本の支配下に置かれた。1945年に第2次大戦に負けた日本は台湾から撤収せざるを得なくなったが、日本の版図ではなくなったものの、「台湾は独立国ではないし、中国の領土でもない」という“曖昧な空白状態”になってしまった。以来、80年近く曖昧な状態で、日本も独立国なのか米国の51番目の州なのか曖昧なまま・・・

日本と台湾、共に曖昧国家、まるで戦争孤児みたい。憲法も法律も占領軍に押し付けられたままである。我思う、故に我の国家・民族としてのアイデンティティを確立したいと希求する日台は「義兄弟」だ。長くなったので以下次号。
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ロシアは永遠の戦狼蛮族

2022-09-06 08:24:25 | 戦争
ロシアは永遠の戦狼蛮族
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」88/通算520 2022/9/6/火】隠居老人なのだから暇そうに過ごしても良さそうなものだが、三つ子の魂百までも、多動児のままである。多動爺、タドウヂイ。

幼い頃は祖母に「この子はほんとに“まめったい”よ」と言われて、落ち着きのない、チョロチョロ動き回る子、ということかと思っていた。今でも就寝でベッドに横たわっても本か新聞を読みながら寝付くが、寝ても必ず夢を見る。発狂した2016年の頃は嫌な夢ばかりだったが、今は穏やかな夢が多く、考え中の問題の解が見つかったり、笑いながら目を覚ますこともある。ハハハハ、深夜に笑っている・・・ちょっと不気味か?

寝ていても脳みそが活動しているというのは余りいいことではなさそうな・・・民衆が蜂起してプーチン、習近平、金正恩がギロチンにかけられるとかの夢だったら面白そうだが、その手の夢を見たことがないのはなぜだろう。「有料」だったりして・・・

かくして睡眠中もチョロQ多動児のままというわけだが、調べてみたら「まめったい」は静岡の方言だそうだ。祖母は静岡出身かも知れない。

<「よく働く」隣の嫁はまめったいね(よく働くね)。「達者」あのおじいさんはまめったいね(達者だね)。「キチンとしている」「細かいところまで気が利く」のように良い意味で使われることが多い。例「あの人はまめったいから、任せておけば安心だ」>

「まめったい」のは落ち着きがあるかどうかはともかく「いい人」のようである。伊豆の踊子曰く「いい人はいいね」。小生は「いい人」かなあ? 穏やかな好々爺になってきた感じはするが、加齢による諦観のような気がしないでもない。忘れていた昔のことを思い出すことも増えてきた。若者は未来を見、老人は過去を見る?

小生の文章表現は読書のみならず多くの先輩の教育によるものだが、芹川嘉久子先生の「文章実習」授業で「おもしろい!」と褒められたことで俄然やる気になったことは確かだ(豚もおだてりゃ木に登る?)。検索したら、

<芹川嘉久子(セリカワ カクコ、1924-)。著書:「愛とたたかいの物語 ソ連諸民族作家の作品集」 (1969)、「革命の嵐をついて ソビエト短編小説集」(1969)、「モスクワの顔」 (1969)、「ソビエトの東洋学者のみた日本 」(1970)、「露西亜学事始」(1982、共著)>

当時の芹川先生は50歳前後、ロシア・ソ連通の文筆家として脂が乗っていた時期で、随分元気が良かった。授業が終わって先生がドアから出ようとしたとき、急いでいた小生が追い越すと先生曰く、「あなた、レディファーストを知らないの?」とたしなめられた。小生が「それは欧米流ですよね、ソ連は違うのではないですか?」と生意気なことを言うと先生、憮然として曰く、「ソ連は、ヨーロッパの国です!」。

小生が先生の授業を受けていた1973年当時は、スターリン批判後でも冷戦は続いており、新左翼の残党(≒前科持ち)は依然として「反帝国主義、反スターリン主義(反帝反スタ)」のような主張を維持していたから、先生としては“第2の母国”が軽侮されるのは許せなかったのだろう。小生も当時は反帝反スタの残滓が残っていたから、いささか生意気が過ぎた。

そんな記憶が時折思い出され、海外旅行の促進を仕事にするようになっていたので「エルミタージュ美術館見学をコアにしたロシア旅行を提案してみよう、まずは視察せにゃいかんが、アエロフロートは人気がないからJALかANAの協賛が必要だな、まずは共産圏の旅行に強い菊間さん(ワールド航空サービス創業者)に事情を聴いてみよう」などと考えていたものだ。そのうちソ連が自壊(1989~91年)し、2001年には9.11同時多発テロで小生の会社も吹っ飛んでしまった。栄枯盛衰、世の倣い。

ロシア・・・第2次大戦終結以降、日本にとっては一番大嫌いで一番危険で一番理解し難い国である。二番は中共、三番は朝鮮・・・この悪党三傑は自由民主・人権・法治の国にとっても同じく脅威だろう。四番は民主党の米国で、操縦席にいるのがすこぶる怪しいダッチロール的ロートルで、何をするか分からない怖さがある。スリル満点の絶叫マシン、大丈夫か?

このバイデンのさらに上を行くのが常軌を逸した餓狼戦狼のプーチン・ロシアで、ウクライナ侵略以降、小生は「ロシア兵はまるで山賊、強盗、殺人鬼、ロシア人は無知蒙昧、現代人とはかなり違う蛮族」と憎むようになった。産経2022/9/4の花房壮記者の論稿「ロングセラーを読む『ロシア的人間』井筒俊彦著 “怪物”の正体に切り込む」から。

<ウクライナ戦争が始まってから半年が過ぎたが、ロシア国内で厭戦機運が高まる気配はそれほどない。戦線は膠着し、ウクライナの無辜の民が日々犠牲になっていく。何のための戦いなのか。戦争を終わらせる方策はないのか――。

ロシアの人々の思考や精神を読み解く手がかりを求め、手にした一冊が『ロシア的人間』だ。著者の井筒俊彦(1914~93年)は東洋思想と言語哲学を専攻した世界的な学者として知られる。19世紀ロシア文学を通じて、その精神の古層に迫る本書は東西冷戦初期の昭和28年に刊行。その後復刊を繰り返し、今年7月に新版として復刊。根強い人気のロングセラーだ。

「今やロシアは世界史の真只中に怪物のような姿をのっそり現して来た」――本書の第1章の冒頭部分だけ読めば現在の状況と錯誤しそうで、いきなり引き込まれる。

そんな本書は全14章構成で、1~4章は異民族に長らく支配されたロシア人の精神史形成の流れを俯瞰。残りで、19世紀ロシア文学の嚆矢と位置づけるプーシキンから掉尾(ちょうび)を飾るチェーホフまでの作家論を展開する。

総論と各論を通じて「ロシア的人間」の輪郭がつかめる書きぶりだ。19世紀ロシア文学の特徴についても「一日中太陽の光の射し込まぬ薄暗い部屋の臭いがする」と表現するなど、独自の比喩が随所に盛り込まれ飽きさせない。

井筒の描く「ロシア的人間」とはどんな人なのか。「ロシア人はロシアの自然、ロシアの黒土と血のつながりがある。それがなければ、もうロシア人でも何でもないのだ」と。その上で、西欧的文化への熱望と憎悪・反逆という相反するロシア独特の態度を指摘し、「こういう国では西欧的な文化やヒューマニズムは人々に幸福をもたらすことはできない」と断じる。今回の戦争の底流にあるロシア側と米欧側の“断絶”の一端と読めなくもない。

けた外れの呑気さ、自由への渇望、激しい怨恨・・・指摘される数々のロシア人気質の中で印象的なのが、熱狂的な信仰だ。

「この国では、『父なる皇帝(ツァーリ)』を戴く専制政治や、さもなければ唯物論が、堂々と神の王座にすわることができるのだ。ここではマルクスが、救世主の姿で熱狂的に迎え入れられたのも無理はない」

であるならば、ソ連崩壊後のロシアの人々は今、何を“信仰”の対象としているのか。(中公文庫1210円)>

ロシア人の“信仰”の対象?・・・今はこれしかないね Да здравствует абсолютный монарх, император Путин!(Da zdravstvuyet absolyutnyy monarkh, imperator Putin!)。 つまり「絶対君主、プーチン皇帝、万歳!」

蛇足ながら芹川先生が「おもしろい!」と褒めてくれたのは、「私の顔」がテーマの作文で、小生はこう書いたのだ。「通学の車内ではいつも知的で穏かな表情をしているつもりである。新宿から総武線で市ヶ谷へ向かうと、信濃町と四谷の間はトンネルになり、ガラス窓に自分が映る。その顔は知的でも穏かでもなく、下品で醜い。現実は残酷だ」

ロシア人もやがては自分の姿を見るか? 100年後? 1000年後? 小生は絶望的な気分になるが、ロシアは永遠に戦狼蛮族のままだろう。檻に入れておくしかない。
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危機を招いたバイデン民主党

2022-09-04 15:01:58 | 戦争
危機を招いたバイデン民主党
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」87/通算519 2022/9/4/日】当たり前のことだが、「博学」と言われる人でも専門分野以外は大雑把にしか知らない。1789年のフランス革命の際、マリー・アントワネット王妃の「庶民はなぜ暴れているのか」の御下問に臣下曰く「パンがないと叫んでおります」。マリーはこう言ったという、「パンがなければ“お菓子”を食べればいいのに」。一事が万事、王室は世間知らずの反動だと非難された。

結局、マリーはギロチンの露と消えたが、「お菓子?・・・それはちょっとオカシイのではないか」と思う博学の日本人が調べたが、分からなかったようだ。「ブリオッシュ」という高級菓子パン=ケーキ説などがあるが、小生は「クロワッサン」ではないかと思っていた。

今、WIKIで調べてみたら、マリーの書簡集「Lettres de Marie-Antoinette」によると、1788年、革命前年のマリーはこう書いているという。

「不幸せな暮らしをしながら私たちに尽くす人々をみたならば、(人々の)幸せのためにこれまで以上に身を粉にして働くのが私たちのつとめだということは、ごくごく当然のことです。陛下はこの真実を理解していらっしゃるように思います」

まるで日本の皇室のようなお言葉だ。明治以来の立憲君主制は欧州のそれを模範にしたようだ、要は「君臨すれど統治せず」、皇室は「国民結束の象徴であれ」ということ。窮屈で辛い仕事だと野生児(爺)の小生は同情を禁じ得ないが、「天職だと思って頑張って下さい」と拝むしかない。

歴史は勝者が創る。敗者は黙るのみだが、心には鬱勃とした思いがあり、「臥薪嘗胆、次の戦いでは勝つ!」という再起の念が世代を越えて受け継がれているに違いない。

勝者は正当性を維持するために、前政権がいかに悪政であったかを常にアピールし続け、勝者に媚びて旨い汁を吸おうとするコラボレーショニスト=売国奴はそれに追随するのは当たり前、それだけではなく勝者が好むような物語をでっちあげることも珍しくない。南京大虐殺や「パンがなければ“お菓子”を食べればいい」もその一つだろう。

<フランス革命において反王政のリベラリストは、王族やその取り巻きを攻撃する物語や記事を出版したが、そこには誇張や架空の事件、全くの嘘が含まれていた。したがって王やその妃に向けられる怒りや不満が沸き立つように高まる中で、不平を鳴らす人間が「マリー・アントワネットの口から出てきた」という話を仕立て上げたとしても全く不思議ではない。

別の見方をすれば、「ケーキを食べればいいじゃない」が、革命後に民衆の間でマリーの言葉として定着したのは、彼女がヴェルサイユにおける事実上最後の「たいへんに身分の高い女性/お姫様」であったためだとも考えられる。

この言葉は、革命の以前にはルイ15世(在位:1715年9月1日 - 1774年5月10日)の娘などフランス王家の姫君たちが言ったとされたことがあった>(WIKI)

第2次大戦で唯一の勝者になった米国では、当時の「不都合な公文書」は今でも極秘として公開されていない。勝者はそういうものだ。それにしても1941年の真珠湾攻撃の零戦など戦闘機についてハワイの白人は「日本人が操縦できるわけがない、ドイツ人が操縦しているのだ」と思っていたというから、当時の白人の有色人種蔑視は凄まじかったと驚くしかない。

マッカーサーは「日本人は12歳」と軽侮していたが、米国の白人が「有色人種も人間らしい」と考えるようになったのは1960年代からで、今でも「有色人種=発展途上人」という「上から目線」的な気分は残っているのではないか。

現在、日本では「日米同盟強化すべし」という機運はあるが、米国は「日本人は広島・長崎を忘れてはいない」と警戒しているからだろう、欧州/NATOでのように核兵器シェアリングを日本には提案していない。米国は心の片隅で日本による報復を恐れているからだと小生は思うのだが・・・米国ではついこの間まで日本製品ボイコットをしていたから一種の黄禍論がまだ残っているのだろう。お互い様か?

米国民主党は本質的に容共左派で、アフガニスタン撤収のように自分の都合で同盟国を平気で見捨てるから信用しているとロクなことにはならない。彼らは「永遠の友も、永遠の敵もない、儲かればいい」という拝金ご都合主義である。独裁帝国・中共をモンスターに育てた主犯は米国民主党であり、日本や欧州の銭ゲバも追随し、今の危機を招いた。

「自分の国は自分で守る」のが基本である。自助自立、当たり前だ。同盟は結構なことだが、それはあくまでも補助だという認識が必要だ。核兵器は「貧乏人の武器」とも言われ、低コストながら抑止効果はとても大きい。第2次大戦後、核兵器を持つ国同士の小さな衝突はあっても、本格的な戦争は起きていない。ウクライナは米英に騙されて核兵器を放棄したからロシアに侵略されたのである。

日本や台湾のような通常兵器しか持たない国は、まるで赤ずきんちゃんだ。素晴らしい牙を持つ餓狼にとって格好の獲物である。有事の際には正義の味方、世界の警察官、米国が助けに来てくれる?・・・オバマ米国民主党は「世界の警察官じゃない」と宣言した。日台が中露北の核攻撃を受けたら米国が核兵器で報復してくれる?・・・中露北が「米国がそうしたらカリフォルニアは核攻撃で消滅する、これはブラフではない」と恫喝すれば、米国民主党は日台を見捨てるだろう、警察官じゃないのだから。

共和党トランプは Make America Great Again(米国を再び偉大に)と叫んだ。遠慮なく中共を叩いた。北はミサイル発射を停止した。トランプは何をするか分かったものではないからゴロツキヤクザの中露北は大人しくなったのだ。

民主党バイデン政権になると中露北は一斉に暴れ出した。「バイデン米国は何もできやしない」と見くびられたのである。プーチンがウクライナ侵略を進めたのは、バイデンが「米国は参戦しない」とプーチンに安全保障を宣言したからだ。愚の骨頂。

そのヘタレのバイデン民主党米国が台湾&日本の有事に参戦することを前提にするような戦略・戦術は、現実無視の無理・無駄・無謀の税金垂れ流しでしかない。剛腕トランプも戦略家の安倍氏もいない今は、中露北がアジア・太平洋を制覇する千載一遇のチャンスである。すべてバイデン民主党が招いた災禍である。

日本と台湾には中露北の手先がいる。日本には立憲共産党、台湾には国民党がそれなりの勢力を持っている。獅子身中の虫。彼らは今は野党だが、チャンスがあれば政権を取り、中露北のような独裁政治で旨い汁を吸おうとしている。

日本では、中露北に寄り添う、労組の専従みたいな寄生虫は要警戒だ。夏彦翁曰く「労組専従になるなかれ」。コラボレーショニスト、人間の堕落だ。

愛国者がよほど踏ん張らないと日台ともに中露北の餌食になるということ。日台が崩れれば豪、乳を始めアジア全域から自由民主国は一掃されるだろう。それをさせないために核武装は絶対に必要だ。

反対しているのは自国より中露北が大好きな連中ばかり、まるで太鼓持ちのゲス野郎。先の参院選で立憲共産党から立候補した自治労推薦の鬼木まことは革マル派の巣窟、JR総連に「おかげさまで当選」と挨拶に行った。この手の敵性国民はウジャウジャいる。

同志諸君、備えよ! 内憂外患、世の倣い、中露北とその走狗、我らの内なるアカを殲滅すべし! 千里の土手も蟻の一穴、一点突破、全面展開、いざ戦わん、奮い立て、日本を取り戻すべし、イザッ!
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アベイズムで危機突破!

2022-09-02 09:13:10 | 戦争
アベイズムで危機突破!
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」86/通算518 2022/9/2/金】涼しくなり、雨が降らなかった8/30から外壁のペンキ塗りを始めた。日課の散歩の代わりで、2時間程しかできないが、天気が良ければ来週中にはとりあえず終わるだろう。

ペンキを塗りながらちらった思った、俺の人生も塗り直したい、と。「血に暴れれば角が立つ、嬢に竿させば流される、とかくこの世は面倒だ」。しかし、過去があるから今がある、「過去を肥やしに今を意義あるように生きればいいのじゃないか・・・」とも思う。

♪ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか ニ、ニ、ニーチェかサルトルか みーんな悩んで大きくなった(大きいわ 大物よ)俺もお前も大物だ!(大物よ)・・・

1976年のサントリー・オールドのテレビCM。“焼け跡・闇市派”の野坂昭如が歌い踊って随分人気になった。小生は25歳で出版社に潜り込んだばかりで庶民向けのサントリー・レッドを愛飲していたが、上司が海外出張の土産でジョニーウォーカーのレッドやブラック(ジョニ赤、ジョニ黒、どういう訳か高級酒の代表だった)をくれたりして、やがて口が肥えてジャックダニエル、ヘネシーとかメーカーズマークなどでないと感激しない体になってしまった。

小料理屋「おそめ」のママの「お酒飲む人、花ならつぼみ、今日もサケ、サケ、明日もサケ」。因果応報、6年ほど前にアル中になって今は一滴も飲まない、飲めない(飲みたい!)が、最期には冷えた吟醸酒をおちょこで飲んで「うまいなー」と言って大往生することにしている。末期の酒で生き返って「ホント、往生際が悪い!」なんて罵倒されたりして・・・

“焼け跡・闇市派”と言えば、亭主と娘を捨てて男と駆け落ちした淫乱ドンスの“子宮作家”を思い出す。今東光に下半身封印を誓って天台宗の尼僧になり文壇に復帰、芸能人のようにファンを前に偉そうに説教していたが、亭主と娘が許したのならともかく小生は嫌悪感を持つ。下劣!(人のことは言えそうもないが・・・)

大江健三郎ら容共&反日の“戦中・戦後世代”とそのチルドレンの時代が終わって、日本を含む世界は新しい時代を迎えつつあるようだ。ざっくり言えば「共産主義独裁 VS 自由民主主義」の冷戦版が「熱戦版」になってきた。まあ露骨に言えば「反米 VS 親米」の最終戦争。国際版「天下分け目の関ケ原」。

どちらにも与したくないような国が結構多いが、彼らは中立を装い、両方の陣営から“うまい汁を吸う”という戦略のようである。風見鶏、洞ヶ峠の21世紀版。

しかし、この手の国は、熱戦が決着しても勝者と敗者の双方から「嫌な野郎、汚ねえ奴」と蔑まれるというリスクがある。もしそれなりに敬意を表される「富国強兵」の国を目指すのであれば「中立」は良い戦略ではないだろう。

「富国強兵は望まない、静かに暮らしたい、そっとしておいて」と言ったところで、強国は概ね貪欲だから容赦しない。無抵抗主義の仏教国チベットは情け容赦なく中共に併呑されてしまった。ウイグル民族、モンゴル民族も中共から激しい弾圧を受けている。弱小国と言えども旗幟鮮明を求められるから、それなりの準備と覚悟が必要だ。戦国時代・・・難しい時代である。

赤色独裁者は周辺のみならず世界革命をしないと安心できない。資本主義経済は「日進月歩の競争経済」であり、競争のない共産主義経済ではとても太刀打ちできない。世界中を赤化しないとなりたたないのが共産主義経済なのである。

共産主義国も富国強兵を目指しているが、競争の激しい最先端のハイテク分野などではどうしても後れを取る。資本主義圏では必死で研究開発し市場で勝負するのだが、共産主義国にはとてもそんな能力はない。先端技術を盗むのは当たり前、さらに武力に訴えて周辺国を強奪し富国強兵を目指すのが彼らの常套手段である。

プーチンは牙剥き出しにウクライナに咬みついている。ロシアと軍事同盟を結ぶ貪欲な習近平も、己の実績づくりのために虎視眈々と獲物の台・日を狙っている。「中国、ブータンとの係争地域で入植地建設」から。

<【ニューデリー2022/1/12 ロイター】中国が、領有権をめぐる係争が生じているブータンとの国境地域での入植地建設を加速させている。ロイターが行った人工衛星画像の分析で、2階建ての建物を含む200以上の構造物の建設が6カ所で進められていることが分かった>

ブータンは人口90万人たらずの小国。ブータンが“幸せの絶頂期”だった頃、国王は「GDPよりもGNH(国民総幸福量)を重視する」と語って世界から注目されたものだが、習近平は容赦なく嚙みついた。チベット仏教のブータンはなす術もなく、国際社会も沈黙したままだ。

昨年、アフガニスタンは米国バイデンに見捨てられて、一神教に淫したイスラム過激派ゲリラのタリバンに乗っ取られた。一神教に淫している国は珍しくないが、タリバンは今度は国家を維持・防衛する立場になったわけだ。

ゲリラ戦は自分の都合に合わせて好きな時に好きな所を攻撃できる。毛沢東は「敵が出れば引く、敵が引けば出る」ゲリラ戦術を紅軍は徹底させて勝利した。後進国の反政府組織はこの「毛沢東流ゲリラ戦」を大いに踏襲して勝ってきた。確かに効き目はある。最強の米軍もソ連軍も係争地から逃げ出した。

ゲリラ戦では、守る側は24時間365日、ありとあらゆる場所で敵対勢力からの攻撃に備えなくてはならない。内政・外政を余程厳格にしないと反乱・侵略を防げないことになる。

タリバンはゲリラ戦で政権を奪取したが、今度は守る側になり、‬富国&強兵を進めなければならない。因果応報かどうかはともかく、いずれも先立つものはカネである。富国強兵のためには経済・商売を盛んにし、最低でも国民が飢えないようにしなければならないが、隣国パキスタンの支援に頼ってきたガチガチのイスラーム原理主義のタリバンが金儲けという、そんな“下劣”なことをできるわけがない。

アジア・太平洋制圧を目指す中共はパキスタンを支援し、そのカネの一部がアフガニスタンのタリバンの資金源になっているだろうが、タリバン統治下の庶民には回ってこないから暮らしは日を追うほどに貧しくなる一方だ。この地獄を招致したのは愚かなバイデン米国民主党である。

パキスタンは今夏は大洪水に見舞われ資金が枯渇しているからタリバンへの支援は細るだろう。アフガン国民は今では生活苦に喘いでおり、国連が人道支援したところでタリバンが猫ババするだけだから国民は飢餓地獄に陥りそう。中共はタリバンとの関係を強めるチャンスだと支援するだろうが、それも国民を助けることにはなりそうもない。気の毒ながらタリバン政権が続く限り国民の地獄は続くのだろう。

弱肉強食は世の倣い・・・アフガンのように、あるいはウクライナのようになりたくなかったら平時から国家・国民が危機意識を持ち、自主独立の「自立」に努めなければならない。経済力を強靭化するのは当然だが、軍事力の強化も怠ってはならないということだ。

軍事・国防力のキモは「攻撃力は最大の防御力」であるということ。自前で軍事力を強化するか、同盟を組むかしかないが、今のG20の先進諸国はほとんどが何らかの軍事同盟に参加しているのではないか。大きいのでは米欧諸国などの北大西洋条約機構(NATO)、中露などの上海協力機構などがある。「自前で軍事力を強化」すればカネがかかり過ぎるのだ。

アジア・太平洋制覇を目指す習近平・中共は今年からプーチン・ロシアとの軍事協力、軍事行動を一気に強めているが、wowKrea 2022/8/26「中国、ロシア主催の軍事演習に参加 『史上初』陸・海・空軍を全て派遣」と、こう報じている。

<中国の官営英字紙“グローバルタイムズ”は8月26日「中国は30日からロシアで開かれる軍事演習に、史上初めて陸・海・空軍の兵力を同時に派遣する」と報道した。

中国国防省の報道官は前日の記者会見で「中露軍事協力計画と合意に基づき、人民解放軍は“ボストーク(東方)2022”演習に参加するため、一部の兵力をロシアに派遣した」と明らかにした。

中国の軍事専門家である宋忠平氏は同紙に「ロシアが主催する単一演習に、中国の陸・海・空軍が同時に参加するのは今回が初めてで、中露軍事協力の持続的な深化を示すものだ」とし「中国とロシアには各自の強みがあるため、互いに学ぶことだろう」と語った>

世界を敵に回している中露は結束を強め、威嚇と挑発を強めている。自由民主陣営はロシアの侵略と戦っているウクライナを「明日は我が身」と危機感をもって全力で支援し続けなければならないが、安倍氏亡き後の日本はリーダー不在のようで小生はいささか不安である。

グラント F.ニューシャム日本戦略研究フォーラム(JFSS)上席研究員・元米海兵隊大佐が習近平・中共と戦う法輪功系メディアNTD(唐人網)2022/7/12のインタビュー「安倍元総理が日本に残した影響」で安倍氏の功績を語っている。以下抜粋。

<――安倍元総理の暗殺は、日本だけでなく、台湾さらにはインド太平洋でどのような意味をもたらすか

安倍元総理は、日本への脅威を無視した愚かな平和主義から日本を立ち直らせた、という点で称賛に値します。日本だけでなく、この地域の自由主義国家を立ち直らせたのは彼なのです。

退任後も、日本の強力な国防、自由で開かれたインド太平洋、つまり自由な国々が集まって自国の利益を守り、地域の繁栄を可能にすることをたゆまず推進していました。また、日米同盟を強く支持し、台湾の支持者でもありました。

――安倍氏は 、特に中国に対して何をしたのか

彼は一連の活動を始めました。日本の国防力、自衛力、理想を守る力を向上させる活動です。まず、10年にわたる日本の防衛費削減を覆しました。彼は、わずかでも毎年増加させました。これは大きな変化でした。いわゆる「集団的自衛権」に関する法律の解釈を変えたのです。

日本の官僚や政治家は、この(防衛費抑制という)概念のため、長年にわたって自国を締め付けてきました。国防力を高めるという当たり前のことさえ、できませんでした。安倍氏は、この状況を変えたのです。

現在、日本の自衛隊は全域で実戦訓練を行っていますし、他の国々と協力しています。このようなことは、以前は全くありませんでした。政治家や評論家たちが反対する中で、彼はそれを押し通しました。とても勇気の要ることでした。

また「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」を変えさせ、米国側と折り合いをつけることに成功しました。ですから現在 、日本は同盟国として米軍を実際に支援できるようになったのです。変更前は、実際の支援はできない状況でした。

さらに、世界中に出かけていくようになり、日本のために発言しました。日本の政治家や首相は伝統的に物静かで、多くの国を訪れることはありませんでした。しかし、彼はあちこちに出かけ、民主主義の理想を訴えたのです。

さらに、日米豪印の協力枠組み「クアッド」は彼の功績です。現在は非公式な防衛グループですが、2006年に彼が最初に就任した時に軌道に乗せた発想でした。これは評価に値します。「自由で開かれたインド太平洋」という表現は、彼の政権で生まれたものです。

また、トランプ大統領の当選直前に米国がTPP(環太平洋パートナーシップ協定)から離脱した後も、彼はその構想を継続していきました。それは経済的にも政治的にも重要なことでした」

――この勢いは、安倍元総理が亡くなっても続いていくか

そう思います。日本の政治家、自衛隊の間でさえ(アベイズムは)かなり定着していると思います。一般市民全体に定着しています(浸透しつつあります?)。興味深いことに、日本の一般市民は、ほとんどの政治家よりも外交問題に対して優れたセンスを持っている(人が多い)と思います。彼らは、国家が直面しているリスクを理解しています。

一般市民にとって、日本が防衛力を高め、米国との協力関係を向上することは理に叶うことなのです。(安倍氏の悲劇に際して)このような表現はしたくありませんが(日本の)大きな転換点になると思います。

日本に滞在したことのある人なら分かると思いますが、今の日本は10年前とは大きく変わっています。第2次世界大戦の終焉以来、これほど良い振る舞いと、強い責任感を持つ国は他にありません。地域そして世界にとって(日本は)大きなプラスだと言えるでしょう>

安倍氏支持の小生としては“嬉し恥ずかし”の気分だが、安倍氏には確固とした政治哲学「アベイズム」があった。状況を見ながら一歩一歩慎重に駒を進め、猪突猛進吶喊小僧の小生から見ればイライラさせられる場面もあったが、着実に「日本を取り戻」していった。歴史に名を遺す稀代の政治家だった。

日本に限らず、為政者と国民に「国家運営哲学」というような基礎的思考がないと一流国家にはなれないような気がする。「面白おかしく好き勝手に生きてどこが悪い?!」と反発されるだろうが、国家という「土台」の上で我々は生きているのであり、土台が脆弱では中露北のような「暴力団的戦狼侵略国家」による侵略攻撃を抑止も撃退もできないだろう。

共産主義独裁国家による侵略戦争で負けて日本の「土台」が崩れれば「国破れて山河在り」、面白おかしく生きるどころか奴隷にされ、逆らえば殺される。「雪の国境越え 愛と逃亡の果て」、女優岡田嘉子と日共党員の杉本良吉の樺太国境越え、着いたところは天国どころか「この世の地獄」。

歴史から学ばない、今の世界も知らない、知りたくもない、「いいじゃないの幸せならば」・・・これは人畜無害だが、立憲共産党みたいに、この期に及んで自由世界で自由を謳歌しながら共産主義独裁を理想とするような「自称リベラル≒中露北支持者」は実に多い。

彼らの多くはおそらくマルクス流「共産主義=暴力革命=一党独裁」を学んだことはなく、「弱者と自然に優しい地球市民主義」くらいの認識しかないのだろう。赤色革命を目指す少数の確信犯的ワルに引率されている暗愚の群、それが自称リベラルの実態ではないか。

彼らにつける薬はない。彼らは有事になれば「我らの内なる敵」になる。立憲共産党は斜陽だが、あらゆる組織に根を張っているから油断大敵だ。東京都武蔵野市はアカ(朝日記者の娘?)に乗っ取られて「文革」真っ盛りだ。気を緩めることなく言論戦・選挙戦で駆除すべし。
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