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雀庵の「常在戦場/51 キューバの危機は明日の中共」

2021-07-14 15:41:04 | 日記
雀庵の「常在戦場/51 キューバの危機は明日の中共」
“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/336(2021/7/14/水】「歴史は私に無罪を宣告するだろう」。キューバ革命のさきがけとなる武装蜂起(1953年)に失敗してバティスタ政権に捕縛、起訴されたフィデル・カストロの弁論は、共産主義幻想を抱く世界中の人々を大いに鼓舞したものだ。


<バチスタ政権による恩赦で釈放されたカストロらはメキシコに渡り、そこで革命組織「7月26日運動」を結成した。1956年末「グランマ」号に乗ってキューバに侵入した彼らは、ゲリラ戦による新たな革命戦争を開始、反バチスタ統一戦線を組織して闘いを進め、1959年、アメリカ政府からも見離され孤立無援となったバチスタをついに政権の座から追放した。


革命後最初の政権は、中産階級を含む穏健な政府であったが、実権は革命軍の総司令官であったカストロが握っており、1959年に第一次農地改革法を制定してキューバ社会の構造改革に着手するや、穏健派が革命から脱落し始めるとともに、アメリカ政府との関係も悪化し、1960年10月のアメリカ人資産の全面国有化、1961年1月のアメリカとの国交断絶を経て、ついに1961年4月に社会主義革命を宣言するに至った>(コトバンク)


小生はカストロ一派を処刑しなかったバチスタは武力で追放されるほどのワルではなかったのではないか、カストロは米国と喧嘩別れするよりも上手く利用した方が良かったのではないか、などと折に触れて思っていたが、キューバを紹介する本はカストロ万歳、ゲバラ万歳のヨイショばっかり、同時期には毛主席万歳、林彪副主席万歳も重なって1960年代は世界中がアカハタ祭りのようで、共産主義批判は表にはあまり出なかった。


建国から60年、還暦を迎えたキューバはマルクス・カストロ教のユートピアには程遠く、独裁政権はパンと自由を求める国民を叩き始めている。想定外の事態で、キューバのアカも本性を現したよう。BBC2021/7/13「キューバの反政府デモ、数十人が逮捕 大統領は支持者に『戦う』よう命じる」から。


<キューバでの大規模な反政府デモで、12日までに数十人が逮捕された。メディアや野党関係筋が明らかにした。キューバ国民は経済的崩壊や、食料や医薬品の不足、物価上昇のほか、政府の新型ウイルス感染症COVID-19への対応に憤っている。


社会主義のキューバでデモが起きるのは異例。首都ハバナなど数都市で数千人が参加し、過去30年近くで最大規模となった。ミゲル・ディアスカネル大統領は、抗議者と「戦う」よう支持者に求めた。


11日の抗議に参加したアレハンドロと名乗る男性は、「食べ物も医薬品もない。自由がない。政府は私たちが生きていけるようにしてくれない」とBBCに語った。


デモ参加者は「自由」や「独裁者を倒せ」などと叫んで抗議した。ハバナから南約30キロのサン・アントニオのデモに参加した人は、「私たちは恐れていない。私たちは変化を求め、これ以上の独裁は望んでいない」と匿名でBBCに語った。


ロイター通信によると、反政府デモ参加者は私服警官の支援を受けた治安部隊に逮捕された。ソーシャルメディアに投稿された画像には、一部のデモ参加者を拘束したり、殴ったり、催涙スプレーを噴射したりする治安部隊とみられる人たちが写っている。キューバでは島全域でインターネットが遮断され、AP通信のカメラマン1人が治安部隊と衝突して負傷したとの情報もある。


ディアスカネル大統領は国民に向けたテレビ演説で、アメリカが騒動の原因だと非難。1962年から様々な形で続くアメリカの厳しい対キューバ制裁は「経済を窒息させる政策」だと述べた。


大統領は、抗議者は国を不安定にするためにアメリカに雇われた傭兵だとした。そして、共産党支配体制をもたらした1959年の反乱を引き合いに、この革命を守るために立ち向かうよう支持者に呼びかけた。「戦いを命じる。街へ向かえ、革命家たちよ!」


大統領のこうした発言に対し、米国務省の中南米外交トップのジュリー・チャン氏は、「キューバにおける『戦闘の呼びかけ』を、私たちは深く憂慮している」とツイート。「キューバ国民の平和に集まる権利を支持する。私たちは平穏を求め、いかなる暴力も非難する」とした。


キューバと数十年にわたり敵対関係にあったアメリカは、キューバ国民を支持するとし、暴力行為をやめて国民の声に耳を傾けるようキューバ政府に求めた。「キューバの人々は、基本的かつ普遍的な権利を勇敢に主張している」とバイデン大統領は声明で述べた。


一方で、キューバと親しいヴェネズエラのマドゥロ大統領は、キューバ大統領とその「革命政府」を全面的に支援すると約束した。メキシコとロシアの両政府も、キューバの内政問題に外国が介入してはならないと述べた。


反政府デモはサン・アントニオで始まり、すぐにキューバ全土に拡大した。デモの多くはソーシャルネットワークで生中継され、デモ参加者が政府や大統領に対する抗議のスローガンを叫び、変革を求める様子が映し出された。


ソーシャルメディア上では大勢がパトカーを倒したり、商品を外貨建てで販売している国営の店舗で略奪をする様子が投稿された。こうした店舗は、多くのキューバ人が生活必需品を購入する唯一の場所だが、商品が高額で売られている。


キューバ経済は悪化を続けている。重要な観光業は、COVID-19対策の渡航制限の影響で壊滅的な打撃を受けている。砂糖の輸出が重要な収入源となっているものの、今年の収穫状況は予想以上に悪かった。砂糖の独占企業アズクーバは、燃料不足や機械の故障のため収穫が困難になったことや、畑の湿度などの自然的要因によるものだとした。


その結果、政府の外貨準備が枯渇し、通常のように不足分を補うために輸入品を購入できなくなっている>


The New York Times 2021/7/14「異例の『大規模デモ』キューバが置かれている状況 人々がSNSやネットで窮状を訴える姿も」(「東洋経済」掲載)から。

<「自分の子どものために店で食料を買えないことがどのようなものかわかりますか?」と、ハバナに住む43歳の主婦、オデイス氏(政府からの報復をおそれて名字を伏せることを希望)は語った。「人々は権力の濫用にうんざりしています。私たちは絶望しています」


キューバ国家統計局によると、今年の最初の5カ月間で、キューバへの海外旅行者数は2020年の同時期に比べて90%近く減少。物価も高騰しており、インフレ率は約500%に急上昇し、現在も上昇を続けていると、元キューバ中央銀行のエコノミストで、現在はコロンビアの大学の経済学教授であるアレハンドロ氏は述べている。


「状況は非常に、非常に深刻だ」と氏は語り、インフレの公式な数値は入手できないと指摘。「高いインフレ率はつねに社会的不安を引き起こすものだ」>


2年でインフレ率500%という強烈なハイパーインフレ! 必要なモノが買えないどころかモノ不足で売ってない! 人民の怒りを買って暴動、騒乱、政権危機・・・まるでソ連政権崩壊のような革命前夜だ。人民は米国フロリダ州に吸収合併されることを望んでいるとか(不動産業のBe Rich。フロリダの物件は値上がりするぞ、今が買いだ!と煽っているよう)。


世界日報2021/7/14「米大統領 キューバの反政府デモ支持、トランプ氏は強硬姿勢要求」から。


<米キューバ関係は、オバマ政権時代に国交正常化が進められたが、トランプ前大統領はこれを一転させ、制裁を強化し、退任間際の今年1月にはキューバをテロ支援国家に再指定した。


オバマ政権下で副大統領を務めたバイデン氏が大統領に就任することで、キューバ政策を再転換することも予想されたが、これまでのところ正常化に向けた動きは見せていない。バイデン氏はキューバへの制裁緩和について記者団からの質問に「そのうち話す」と述べ、明言を避けた。


一方、トランプ氏は声明で「バイデン氏は共産主義政権に立ち向かわなければならない。さもなければ、歴史が記憶するだろう」と述べ、強硬な対応を求めた。


トランプ氏はまた「バイデン氏と民主党がキューバに対する私の非常に厳しい政策を逆転させるために選挙戦を行ったことを忘れるな」と強調した上で、「キューバの人々が投獄され、殺害されていたときに、オバマ氏はカストロ(弟)国家評議会議長と一緒に野球観戦(2016/3/23)したことを思い出してほしい」と述べ、民主党の対キューバ政策を批判した>


習近平・中共は、台湾支持のハイチのモイーズ大統領暗殺(7/7)で喜んでいただろうが、その数日後に今度は数少ない友邦キューバの人民の反乱を見て恐れ戦いているだろう、「明日は我が身・・・」と。


経済包囲網は即効性はないが確実に効果があるのだ。日本がまず静かながらも1億火の玉となって「Made in China」不買&不売運動をすれば、諸国の人々も同調していくだろう。今や習近平の「一帯一路」の野望は、南からのタリバン攻勢に加え、世界的な「強制労働による新疆ウイグル産品拒否運動」によってブレーキがかかってきた。内外からの圧力で習近平を引きずり降ろす――これが今のところ一番現実的かつ賢明な戦略ではないか。
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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