もてなし心

さて、先に書いたように、巣にこもることがとても好きな私は、常にアクティブな人を、すごいなあ、と崇拝の気持ちで見ることがよくあります。
マイペースの極みである性格から、おもてなし上手な人は特に尊敬。
さて先週の日曜日は、そんな素敵な方のホームパーティにお呼ばれして、くつろぎの歓びをたっぷりと味わってきました

長引いていた風邪にまだちょっとさえない顔色ながらも、前々から楽しみにしていたお招き。
きれいに晴れた空を車窓に見ながら、友達と、お土産の、スプマンテと鮮やかな色をした野菜のピクルスをそれぞれ抱え、電車にコトコト揺られて数十分。
いつもは素敵なプロポーションに、キレのある色っぽいスタイルでキメている本日のホステスが、今日は気軽な格好で駅までお出迎えに来てくれ、てくてく春の空気を味わいながら数分歩く。

しばらく後に、徐々にメンバーがそろい始め、最終的には総勢10人を越えた人々が、３LDKの居心地良いお部屋で、めいめい好きなものを飲んで、食べて、おしゃべりをしたり、ゲームをしたり、食事の準備を手伝いながら、夕方をゆっくりと迎えました。

たくさん食べ物があるのは素晴らしいことだ。
しかも、人数がいると、いろんなものを楽しめるのは素敵なことだ。
飲み物も、食べ物も、「あんなのもあるし、こんなのもあるよ」とどんどん出てきて、我々はすぐにおなかがいっぱい。
手巻き寿司に色んな具をはさんでオリジナルのおいしさを楽しんだ後は、ゲストの一人、おしゃべりな男の子が上手に作るチーズフォンデュで第2陣。
部屋の持ち主の彼女とその彼の、にぎやかなおしゃべりとリラックスさせ上手なおもてなしにテンポ良く運ばれて、食後のおいしい色んなお茶と、お菓子、その中には、ゲストの女の子が作ったというものもあり、大量のおいしいもの達を味わい、さらにおなかを満たす。

以前もよその素敵なお宅に招かれて思ったことをまた思う。
仕切り上手は、上手に仕切りを隠し、人を立てるのが上手いなあ・・・と。
彼女は、普段から、あらゆる人から上手に話題を引き出すくつろがせ名人なのだけど、さらにそれを実感しました。

子供の頃、我が家でピアニストとバイオリニストを招いて、ホームパーティ・ホームコンサートを行っていたことがありましたが、その時、子供心にも、母のおもてなしの努力と下準備は、念の入った、丁寧なものだったなあ、そして、それをお客様には感じさせないことが、いちばんの成功の印なんだな、と感想を持ったことをふと思い出しました。
気付かせないおもてなしは、実は一番、細やかに思いやられているもの。
優しい心が形になった、こんな出来事に参加できるのが、いつも大好きです。