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Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

和紙

2012-07-07 | art... bijutsu
お中元の季節ですね。
京都に住むのを嬉しいと感じるのはこんなときで、デパートや各お店を見て回り、先方のお顔を想像しながらご当地らしいお品を選ぶのは、眼福で幸福です。

一方で、贈った方たちからのお礼状を拝受するのも、お返事を書くのも好きです。
ひとの筆跡には心潤わされる力があり、
達筆とは言い難い自分ではありますが自筆で手紙を書くと情感が内に満ちる感覚があり、充たされた気分を味わいます。
そうしてパワーをかける代わり、大勢へ、そして量を多くは、書けないけれどね。



そんな自分にとって、これまた京都に住んでいてありがたいのは、風情ある紙の種類が豊富であること。
住宅街を歩いているとふつうに紙屋さんがいくつもあり、それもコピー用紙とかではなくて、様々な和紙をたくさん扱っている、というのは、わたしの生まれ育ったあたりでは珍しいことで、今でも感激があります。
ふつうの葉書でも質感様々、種類様々で、筆圧強めな自分には、密度が濃くてふかふかと柔らかくペンが沈む和紙の葉書が重宝です。
ちなみにペンは、三菱signoの極細0.38ミリ、ブラウンブラックがお気に入り。
一時期筆にもはまりましたが、長文を書く際にはとりわけ「果たし状」の雰囲気が漂い過ぎ、われながら怖いので、現在は自粛。

和紙は、葉書や便せんのほかにも、反物のような彩り豊かなものが好きです。
広げると畳半畳くらいの大きさになる和紙は、包み紙やランチョンマット、テーブルセットの小物としても優れた働きをしてくれ、丈夫でもある。
食卓にいらしてくださったお客様のお席にお名前を書くこともありますが、この際ありがたいのは、苦手な筆のタッチが、へたであるほど雰囲気を出してくれること。

和紙は、日本人の心を解放してくれる素敵なおもちゃです。




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