Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

女友達

2012-07-31 | femmes...bijin tachi
今年のはじめ、しっとりと冷たい雪の積もった休日の京都にて、山咲千里さんのトークショーにおでかけしました。
正確に言うと、
「山咲千里さんのお友達の経営するエステサロンの新しい店舗オープン記念イベント、のゲストとして招かれた千里さん、によるトークショーも、行なわれた(ちょうど新刊『華齢』の発売日あたりでもありましたため)。」
のですが、東京や大阪から、千里さんのブログの告知を見て来場した女性たちは、ほとんどがそうとは知らずやってきた人たちで、
女性が、魅力的な同性へ寄せる気持ちの純粋な熱さ、
というものをあらためて感じる機会となりました。

その席でたくさんの美の秘訣を語ってくださった千里さんで、その一言一句全部ノートに記録したわたしですが、数か月経った今、いちばん印象に残っている言葉はというと、トークショー冒頭の、「女友達」の意義について。であります。

「ママ友でもない、同級生のよしみで付き合ってるのでもない、純粋に「女ともだち」って、皆さんいらっしゃいますか?」
千里さんにとって、その日のホストであるエステサロン『ゆかにーる』のマダム、ゆかこさんがその大切な女友達にあたる、ということを示す入り方でありましたが、多分その深意について測りかねる部分がわたしの中に残っていたのでしょう。
あの雪まじりの空気の冷たさが感覚の中に薄れてなお今、この問いかけの意味を、ふと考えています。

友達、ことに、女の友達。
わたしは最近気が付いたのですが、男友達より女友達の方が好きです。
3人兄弟の一番上である自分は、男友達相手には、友達というよりもお兄さんの役割を求めてしまっていました。
そして今、結婚生活の中で、夫がその役割も果たしてくれているため、特にもうお兄さんを求める気持ちはなくなった。。ごめん、勝手で。
しかし女性に対しては、自分勝手な役割を何か求めるわけではなく、その存在に対して、興味が尽きません。
もちろん誰でもいいわけじゃなくて、覇気がないタイプやねっちょりしたタイプは苦手です。誰でもそうか。
自分の美意識にそって自分を作り続けている人がいい、これも当たり前だけど。
用もなく時間つぶし的にいい加減な格好で寄り集まって目的のない立ち話をしている女性たちを「井戸端会議」といいますが、そういう仲間は特にいらない・・・。お宅は実際、一体どうなの?的立ち入ったことを聞かれるのはとても苦痛だし。
「見ない、訊かない、いわない」のがいい友達。
と千里さんも著書でおっしゃっていましたが、ほんと、個人的事情を共有することから友情は始まらない。逆は、状況次第でまったくあり得る、と思うけど。
でも最初はそうではなかったのに次第にそういうことしかお互い話題がなくなってしまう相手っていうのもいて、せっかく会ってもプライベートに踏み込んだ話ばかりになるとき、会話の質自体に、慣れ合い…というか、発展性が薄れているので、しばらく距離を置いた方がお互い関係をリフレッシュできるような気がする。

また、その人と自分を比較してしまうような感情の動きというのは、友情には相応しくないと思う。「あなたも早く結婚したら」というおすすめや「うちの子のほうがいい学校に入ったわ・・・良かった!」的なね。
自分自身、いつの間にか疎遠になっている人というのは、そういう「比較」の気持ちを持って相手を値踏みしている相手だったと記憶する。
あなたより私の方ががんばっているのに、どうして!・・・的なことを言われたこともあるけれど、そうか~よほどこちらを下に見ていたのね、そこが心地良かったのね・・・という発見になってしまい、さむーくなったりする。


と、かかわった女性たち、との過去を思い返しても様々な関係の形があったなあと思うのだけど、今大事に思う女友達たちとのそもそもの接点を思い返すと、なんだか不思議なめぐり合わせの縁ばかりであることが多いです。
日常生活とはあんまり関係ないところでふいに出会った、的な。
友人の友人、であったり、個人的な趣味の場でたまたま出会った、とか、夫の遠い知人の恋人であった、とか。
ふいに非日常から飛び込んでくる、というのが友達の魅力の味わい深いところかもしれない。
このブログを通じての出会いもたくさんあり、それももちろん非日常からのプレゼント。と感謝しています。

女ともだち。
精神のアンテナが、遠く広く、喜びと意欲をもって世界へ向かう時、そこに待ち受けるプレゼント、
が「彼女」なのかもしれません。


image・・・shake hands

2 コメント

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初めまして。 (ぷるぷる)
2012-07-31 22:17:42
山咲千里さんのトークショーに行きそびれたのですが
やはり内容の濃いトークショーだったのですね。

「見ない 訊かない 言わない」 簡単なようで難しい
それを友達と呼べるのか?と思ってしまいがちだけれど相手のことを何もかも知っているから、何でも打ち明けているからと言って「真の友達」とも言えないという事。。。でしょうか?

奥深い内容で私の中で消化出来るようになるには時間がかかりそうですがもう一度「華齢」をじっくり読み返して
今、私の側にいてくれる友達にそういう接し方が出来るような人になれるように心の中にとどめておきたいと思います。

こんにちは! (ぷるぷるさま(mi))
2012-08-01 09:03:38
コメント頂きありがとうございます。
はい、濃いトーク、そして何より登場の瞬間の微笑みが素晴らしくて、うっとりしてしまった素晴らしいひと時でした!
この頃メディアでのご活躍もまた多くなってらして、ファンには嬉しい限りですね^^♪

人との距離感ってほんとに大事だと思います。
相手のこと何もかも知っている、と感じていると、
時にはかえって相手の心の発する微妙なサインを見逃すこともあり、、、
けっして、情報がすべてとはいえないような気がしています。
友達って、というか人間同士って、嬉しい気分を共有することを基本に、「相手にとっておもしろい人間であること」、を心がける中で、副次的に悲しい気分も何もかも、分かち合えるようになるのではないかなあと感じました。

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