
8月上旬は、フランスはブルターニュへ旅してきました。
友人のフランス人一家に誘われ、彼らの家で1週間を過ごしました。
フランス上陸は12年ぶり、結婚してからは初めてで、もとより子供を連れて行くなどとは、前回の渡仏時想像もできなかった。
フランスの家庭に入り込むことは初めてではないけれど、今回のように2家族でバカンス用の家で過ごすことは、今までのフランス体験と全然違い、地に足のついた静かな歓びに満ちた感触で、それはわたしが変化したからというのもあるのでしょう。まったく新しい経験となりました。
主婦としてみるフランスの家庭生活は、ひとことで言うなら、たいへん合理的で、彼らの言語体系をよく表していると思いました。
「お世話になっております」…的挨拶のようなふんわりした覆いがなく、そっけないように一見おもわれても、ただひたすら機能を高めることによる居心地の良さを追求しています。
□曖昧なビニール袋がない
土産もの店で買い物をした時、外は雨でした。
こどもの求めで絵を買ったので、「濡れてしまうからビニール袋に入れてくれないか」と店のおばさんにいうと、無かった。
友人奥さんが「ないのよ、店でビニール袋に持たせるのは禁止なの」と言いました。
そういえば。薬屋以外のビニール袋は、見ませんでした。
これは素晴らしいと思いました。
ビニール袋があると、いろんなものを入れてしまうし、汚いゴミも、ビニール袋の機能性に頼って平気で捨てるようになる。
ビニールがないから、美しいものしか持たなくなる。
スーパーでも、生鮮食品もサイズ様々な紙袋で対応。量り売りも。
大きな野菜は、店が搬入に使った段ボールを再利用して持ち帰ります。
しかし台所の生ゴミは、もちろんビニール。小さい専用袋で管理して、捨てます。
□洗濯機は水温別
これは以前の滞在時も羨ましいと思っていました。
子供用40度弱、繊細な下着用30度弱、シーツタオル類用60度強、…
数種類、目盛りで選べるようになっています。そして、洗濯機の隣に乾燥機があり、タオルやシーツ類だけフワフワに乾燥させている。
洗い上がった洗濯物は洗濯室でそのまま干し、(美意識の高い家庭では)人目には晒しません。乾燥している地域はいいですね。
□ビンはリサイクル
基本的にデザイン製の高い(機能も兼ね備える)製品しかない。それを何度も使い回します。
ビール瓶は日本でもリサイクルですが、フランスは一歩進んでいた。再利用用の蓋が装備されていて、店で継ぎ足したらその蓋で締めるのです。
そう、ゴミを少なくするには、ぜんぶを丈夫で美しくしたらいいのだ。
□洗面所のヒーター
バスルームに限らず、張出し窓の下には大概ヒーターがあって、冷気を阻む役割をしています。これも、以前からほんとに羨ましいと思っていた。
バスルームにあるヒーターの前に、さらにハシゴのようなタオル掛けがあり、彼らはそこでタオルを乾かし、数日使い回します。
□通りから、家の中は丸見え
玄関のあるあたりの壁の窓はたいがい家の中でもっとも大きく、通りから家の中は丸見えです。
いや、あれは見せている。家とは見せびらかすものなのだ。友人旦那さんに、なぜあんなに丸見えなの。と聞いても、「?」、質問の意味さえよくわからないという感じだったので、もはや「そういうもの」と思っているのでしょう。
たんすやソファーやカーテンや置物など。それは、街の景色の一部で、共有物で、したがって美しく保たねばならないものなのです。
□お風呂の水使用は最小限
水が貴重なものという思いの強さは、日本人の比ではない。
各家庭にタンクがあり、一日に使える量が決まっています。
友人奥さんがこどもたちを風呂に入れてくれるのですが、泡風呂で、小さいミトン型タオル(GANT=手袋という意味)で体を撫で洗ったあと、上がり湯をしないでそのままタオルで拭いて仕上げるのです。
これは、日本人的には、見ていてほんのりストレスです。
□ピクニックにはロバを使う
友人夫妻の提案で、崖ピクニックに出かけました。
プラ追放の国らしく、スプーンはステンレス製、瓶入りシードルとワインとジュース、食品は瓶入りリエットとコンポートです。あとパンとソーセージとチーズと丸ごと野菜。ナイフも忘れずに。
この重たいものをどうやって運ぶかというと、ロバです。
ロバに背負わせ、こどももロバに乗せ、道なき道を歩いて、崖の上に到着!おいしい昼食でした。
これらを真似したらいいわけではないけれど、脳がビクビクする、たいへん新鮮な体験でした。
大切なのは、スムーズに物事が運ぶようにと知恵を使うことです。
あと社会から見て調和のとれた美しさを、その一員として保つこと。
エコな暮らしとは、本来無駄のない快適なもの。
友人のフランス人一家に誘われ、彼らの家で1週間を過ごしました。
フランス上陸は12年ぶり、結婚してからは初めてで、もとより子供を連れて行くなどとは、前回の渡仏時想像もできなかった。
フランスの家庭に入り込むことは初めてではないけれど、今回のように2家族でバカンス用の家で過ごすことは、今までのフランス体験と全然違い、地に足のついた静かな歓びに満ちた感触で、それはわたしが変化したからというのもあるのでしょう。まったく新しい経験となりました。
主婦としてみるフランスの家庭生活は、ひとことで言うなら、たいへん合理的で、彼らの言語体系をよく表していると思いました。
「お世話になっております」…的挨拶のようなふんわりした覆いがなく、そっけないように一見おもわれても、ただひたすら機能を高めることによる居心地の良さを追求しています。
□曖昧なビニール袋がない
土産もの店で買い物をした時、外は雨でした。
こどもの求めで絵を買ったので、「濡れてしまうからビニール袋に入れてくれないか」と店のおばさんにいうと、無かった。
友人奥さんが「ないのよ、店でビニール袋に持たせるのは禁止なの」と言いました。
そういえば。薬屋以外のビニール袋は、見ませんでした。
これは素晴らしいと思いました。
ビニール袋があると、いろんなものを入れてしまうし、汚いゴミも、ビニール袋の機能性に頼って平気で捨てるようになる。
ビニールがないから、美しいものしか持たなくなる。
スーパーでも、生鮮食品もサイズ様々な紙袋で対応。量り売りも。
大きな野菜は、店が搬入に使った段ボールを再利用して持ち帰ります。
しかし台所の生ゴミは、もちろんビニール。小さい専用袋で管理して、捨てます。
□洗濯機は水温別
これは以前の滞在時も羨ましいと思っていました。
子供用40度弱、繊細な下着用30度弱、シーツタオル類用60度強、…
数種類、目盛りで選べるようになっています。そして、洗濯機の隣に乾燥機があり、タオルやシーツ類だけフワフワに乾燥させている。
洗い上がった洗濯物は洗濯室でそのまま干し、(美意識の高い家庭では)人目には晒しません。乾燥している地域はいいですね。
□ビンはリサイクル
基本的にデザイン製の高い(機能も兼ね備える)製品しかない。それを何度も使い回します。
ビール瓶は日本でもリサイクルですが、フランスは一歩進んでいた。再利用用の蓋が装備されていて、店で継ぎ足したらその蓋で締めるのです。
そう、ゴミを少なくするには、ぜんぶを丈夫で美しくしたらいいのだ。
□洗面所のヒーター
バスルームに限らず、張出し窓の下には大概ヒーターがあって、冷気を阻む役割をしています。これも、以前からほんとに羨ましいと思っていた。
バスルームにあるヒーターの前に、さらにハシゴのようなタオル掛けがあり、彼らはそこでタオルを乾かし、数日使い回します。
□通りから、家の中は丸見え
玄関のあるあたりの壁の窓はたいがい家の中でもっとも大きく、通りから家の中は丸見えです。
いや、あれは見せている。家とは見せびらかすものなのだ。友人旦那さんに、なぜあんなに丸見えなの。と聞いても、「?」、質問の意味さえよくわからないという感じだったので、もはや「そういうもの」と思っているのでしょう。
たんすやソファーやカーテンや置物など。それは、街の景色の一部で、共有物で、したがって美しく保たねばならないものなのです。
□お風呂の水使用は最小限
水が貴重なものという思いの強さは、日本人の比ではない。
各家庭にタンクがあり、一日に使える量が決まっています。
友人奥さんがこどもたちを風呂に入れてくれるのですが、泡風呂で、小さいミトン型タオル(GANT=手袋という意味)で体を撫で洗ったあと、上がり湯をしないでそのままタオルで拭いて仕上げるのです。
これは、日本人的には、見ていてほんのりストレスです。
□ピクニックにはロバを使う
友人夫妻の提案で、崖ピクニックに出かけました。
プラ追放の国らしく、スプーンはステンレス製、瓶入りシードルとワインとジュース、食品は瓶入りリエットとコンポートです。あとパンとソーセージとチーズと丸ごと野菜。ナイフも忘れずに。
この重たいものをどうやって運ぶかというと、ロバです。
ロバに背負わせ、こどももロバに乗せ、道なき道を歩いて、崖の上に到着!おいしい昼食でした。
これらを真似したらいいわけではないけれど、脳がビクビクする、たいへん新鮮な体験でした。
大切なのは、スムーズに物事が運ぶようにと知恵を使うことです。
あと社会から見て調和のとれた美しさを、その一員として保つこと。
エコな暮らしとは、本来無駄のない快適なもの。






