魔力。

天国のような、というか、魔窟のような、というか。
・・・いずれにしても、女の心を掴まずに置かない、魅惑に満ちた密やかな場所、ランジェリーショップ。

その中でも研ぎ澄まされた存在であるrue de ryuへ、同僚と会社帰りに立ち寄る。
昼間、Ravageの話をしていたら盛り上がり過ぎ、いてもたってもいられなくて、近くのこちらへ来ました。こちらにはRavageは置いてないのだけどね。
でも、真剣にランジェリーと女性美を愛するスタッフの熱意と、まるで宝石のような、きらめく華麗な品揃えが大好き。
きっと、そんな人はたくさんですよね！！
ほんとにここは、いつでも刺激的です。

こちらに来ると、なんでしたっけ、ドーパミン？が、どっと出るような気がします。
素敵なランジェリーたちに、挑発されて。

手に取り夢中で見ていると、艶めいた美しい店員さんがゆったり近づいてきて、ごく自然に手のひらで、胸の形を確認されてしまい、ドキドキ。
何度されても、これはなかなか慣れない・・・
そして、
こちらがいいと思う、なぜなら形と大きさを見るに、ここがこうこうでこうだから、
と理路整然と説明してくれて、美しい一品を運んできてくれるのです。
それがまた、誰のために運んできてくれるのを見ても、歓声を上げたくなるような綺麗さ、繊細さ。

今回、試着した瞬間に、その色の肌映りの良さと、付け心地の軽やかさに参ってしまい、Sybarisをふらふらと手に入れてしまいました。
好みのデザインを云々する前に、サイズが合うものも滅多に見つからないから、両方を備えたこれは出会いだった、後悔はない！
より確実なフィットのため、アンダー部分をお直しに出したから、受け取るのはまだまだ先なのだけど。
でも、早く欲しい。願わくば、もっと欲しい！
魔窟、という危険な呼び名は、珠玉のランジェリーたちの、その抗いきれない誘惑の力にあります。

お店を出ると、いつも夢から醒めたような不思議な気分になる。
(;゜ロ゜)ハッ、わたし、どこにいたんだろう？みたいな・・・。
やけに、外の空気の色が薄まったような気が、いつもします。
そして、お店で美しいものを見続けてうっとりと緩んだ瞳と紅潮した頬が、ふいに冷まされていくのを感じます。
お店にいるあらゆる女性たちの、しなやかに優雅にしなるむきだしの腕や身のこなしが、残像のようにまぶたの裏にちらつき、そしてゆっくりと消えていきます。

色香が濃密に漂う空間の魔力は、”女力”を注入してくれるということに尽きるらしいのです。



画像は、シャンタル・トマス