プレート

　大陸移動説については、小学生でも知っている。子どもがまだ小さかったときに授業参観に行って、ウェゲナーだの大陸移動説だのと言う話が国語の教科書に載っていることを知った。

　なんでも、プレートとかが動いていて、地球上の大陸とか島とかはその上に乗っかっているんだそうだ。境界線でプレート同士がぶつかったり、片方がもう一方の下に潜り込んだりして地震のもとになったりもするらしい。

　以前は、「日本沈没」と言う小説が作られて、日本列島が日本海溝の中に引きずり込まれていく・・・という設定が評判となった。かと思うと、「日本以外全部沈没」と言うパロディまで作られて、笑った覚えがある。

　ただ、世の中何が起きるかわからない。

　かなりはっきりと、目に見える形でプレートが動く姿が観測され始めたのは、今から5年前だった。

　ロシアは、ウクライナの下に潜り込みつつある。モスクワは現在では、キエフの地下あたりにあると言われている。

　もっと大規模な動きもある。中国が、チベット自治区の下に潜り込みつつあるのだ。北京はすでに青海省のあたりまで来ている。韓国は山東半島と陸つなぎになり、日本は上海とくっついている。台湾は2年前に福建省とくっつき、「一つの中国」化している。

　地図を製作している会社はもうほとんどお手上げ状態で、いつかはこの動きが止まるだろう、と一縷の望みをかけている。

　ヨーロッパでは逆の現象が起きた。スコットランドが、イングランドから分離したのだ。名実ともに。スコットランドは、あと一年でノルウェーとくっつくと予想されている。

　世の中ホントに何が起きるかわからない。