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六代目中村勘九郎襲名披露 平成中村座 三月大歌舞伎  暫、一條大蔵譚 、舞鶴雪月花

2012-03-04 18:42:04 | アート・文化

先月に引き続いての歌舞伎です。今回も歌舞伎十八番「暫」がかかるということで、初めての平成中村座へ。浅草駅から歩いて10分近く。隅田公園の奥の方にありました。江戸の芝居小屋を表現したということで正面入り口も不思議な感じ。
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門を入ると左手にお弁当を売っている茶店?があるので、そこで本日は幕の内弁当\1000を購入。右手奥にはイヤホンガイド(\1650)。左手奥が芝居小屋。履物は手渡されるビニール袋にいれて座席に持参。中はこんな感じ。
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花道も舞台もすごく近いです。ちなみに演目はこちら。
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まずは、歌舞伎十八番の「暫」。なんといっても、市川家に伝わるお家芸。市川海老蔵が鎌倉権五郎を演じます。演技は光っています。役柄そのものが若者らしい元気のよさ、豪快さ、ぷいっとするところの間合いなどうまいと思います。が、花道からしゃべっており、客席に正面を向いてなかったせいなのか、声、特に高めの声がちょっと聞きづらい。いい声なんですが、低音の声のおなかから出ているしっかり何を話しているかよく聞き取れる声と違い、台詞が聞きづらい。一方で、七之助の照葉がすばらしい。とらえどころのない「なまず女」照葉の雰囲気がよく出ているし、かつ、台詞も張り上げてない声なのに聞き取りやすい。七之助は顔もきれい。お母さんの好江さんにそっくり。お祖父さんゆずりの名女形になるんだろうなぁと今から期待大。もちろん、物語は勧善懲悪、ハッピーエンドのお話なので気分爽快なエンディングでした。

午後一は、襲名披露の勘九郎の「一條大蔵譚」。阿呆のふりをする一條大蔵長成を勘九郎が見事に演じました。愛嬌があって、でも品のいいお公家の感じがよく出ています。忠義なんだが勘違いな忠臣:鬼次郎に片岡仁左衛門。年をとってもかっこいい。その妻、お京に七之助。そして、常盤御前に中村扇雀(坂田藤十郎と扇千景の息子だったっけ。。)。後半は、実は阿呆のフリをしているだけだと、かっこよく現れて、不忠の家臣を成敗。襲名披露にはぴったりな演目。そして、なんといっても、中村屋最古参91歳の小山三が出ていて、芝居を引き締めてくれてます。

最後は、「舞鶴雪月花」。最初が桜の精の七之助。町娘な格好は、きれいだけど、うーん。ちょっと・・という感じ。きれいすぎるので、照葉やお京のようなちょっと艶っぽい女性の方が似合うのかも。しかし、3つのすべての演目に出演し、大活躍。
2番目は、松虫の親子を片岡仁左衛門が孫の千之助と演じます。秋から初冬にかけて、松虫の一生が消えそうな寂しさ、そして親子の情があって、最後、すっぽんから退場するところはホロリとしてしまいました。
3番目は、勘三郎の雪達磨。白の羽二重にタドンの目鼻を表現した化粧でユーモラスかつペーソスある演技で会場を湧かせました。さすがです。そして、最後、舞台の後ろが開きスカイツリーが見えるとともに、日の出となり、雪達磨は融けてしまったというすこし悲しいお話です。舞鶴雪月花は、非常にすてきな舞踊劇であり、本当に当代随一ともいえるような役者の演技はすばらしく、いいものを見たと思いましたが、襲名披露なので、もう少し派手な演目がよかったなぁと個人的には思いました。

終了は14時半くらい。道に出ると貸し切りバスが。チケットの半券を見せると無料で乗れまして、浅草駅まで送迎してくれました。
今年は2ヶ月続けて歌舞伎を見るという贅沢。4月も時間があれば、ぜひ行きたいものです。



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