原子力発電について思う・・・

中越地震で柏崎刈羽原発の被災で、原子力発電所に対する風当たりが強くなっています。
社民党は先日のTVで、脱原発を主張していました。

そういえば、電力会社の労働組合は民主党を支持していますが、その民主党は原発反対を主張している社民党と協力体制にあります。
（もっとも、民主党党員の大多数は旧社会党員ですけどね）
たしか、電力総連が民主党を支持しているのは「原子力を始めとした電力行政で近い方針を持っているから」といった理由だったと記憶しています。
前述の状況を鑑みると・・・めちゃくちゃ矛盾してますね。
そもそも、私は労働組合が政治活動をすることに反対です。
マスコミは与党の組織票を批判していますが、野党も組織票で動いているのが現状です。
選挙時期になると、組合から選挙応援の動員がかかったりしますからね。
本来選挙は、有権者個人の判断で投票先を決めるべきです。

って、話が逸れました。
で、原発反対の方々の主張を聞くと代替エネルギーに対する意識がおしなべて希薄です。

「代替エネルギーはどうするの？」
「太陽光や風力などの自然エネルギーで・・・」

ハッキリ言って、無理ｗ
原発１機分の発電を太陽光で賄うには、どれだけの量のの太陽光パネルが必要になるか判っているのでしょうか？
家庭レベルであれば、太陽光によって多少は賄えるでしょうが、商業レベルでは不可能です。
工場とかは瞬停や周波数変動でも製品の品質に影響しますからね。
そもそも、梅雨時期や台風時期等の天候不順な時は発電できないって知らないんでしょうか？
風力も同様に風任せなため、安定した電力供給は不可能です。

また、よく「欧州の○○国が脱原発を宣言した」とも言います。

欧州は陸続きで他国からの電力の融通が容易なので、島国の日本と同一に考えられません。
脱原発で不足した電力をどこから持ってくるのでしょう？
現時点で日本の電力の３割は原子力で賄われているんですけど・・・。
反対派は原発に反対する割にエアコンやPC等電気を使っているのが笑えると言うか・・・矛盾を感じると言うか・・・。

反対派が良く引き合いに出すのがチェルノブイリですが、反対派はあの事故の原因をちゃんと理解しているかも疑問です。
チェルノブイリ原発事故の原因は以下のとおりといわれています。

1 低出力では不安定な炉にも関わらず低出力で実験を実施
2 非常用炉心冷却装置を始めとした安全装置を解除し実験を実施
3 炉の特性上、制御棒を挿入すると一次的に出力が上昇する設計
4 運転員の教育が不十分だった

日本の原発とチェルノブイリでは炉の方式が全然違います。
それに安全基準も・・・。
単純に引き合いに出すのは誹謗中傷に類すると思います。


と、原子力発電を擁護してきましたが、放射性廃棄物の関係もあるので諸手を上げて賛成する訳ではありません。
しかし、石油や天然ガスは価格変動が大きく、大気汚染のことを考えると火力発電では問題があります。
現状では原子力に頼らざるを得ないのが現実ではないでしょうか。
原子力の全てを容認する訳ではありませんが、反対する方々には現実的な代案を出して欲しいものです。
とはいえ、危険なものには違いないので万全の安全対策を実施してほしいと思います。