この季節、落雷のニュースがチラホラ見受けられますね。
雷から人体や各種建築物を保護するために避雷針が設けられています。
この避雷針、設置してあれば安心かと言うとそんな訳はありません。
今日は避雷針の保護範囲について勉強します。
旧JISにおける避雷針の保護範囲(角度法)
旧JISでも避雷針の保護範囲が決められています。
2003年にJISが改正されましたが、勉強の意味で旧JISの保護範囲も記載します。
旧JISでは避雷針の高さや側撃雷に関する記載もありません。
一般建築物であれば避雷針の頂点から60°以下の範囲、可燃性ガス・液体を扱う製造所・貯蔵所は45°の範囲と定められていました。
これは人口雷発生装置による実験データから出された数値ですが、実際の雷観測データと実験データに隔たりがあることが判明したため改正されました。
高さ20mの避雷針の一般建物における避雷範囲(角度a=60/2°=30°)
a(底辺):h(高さ):c(斜辺)=1:√3:2
a(底辺)=h(高さ)/√3*1
20/√3*1=約11.55
高さ20mの避雷針の安全範囲は避雷針を中心に半径約11.55mとなります。
上記のように旧JISでは避雷範囲の計算が簡単でした・・・。
新JISにおける避雷針の保護範囲(角度法+回転球体法)
2003年に避雷針の高さや側撃雷を考慮したものに改正されました。
主な変更点は下記のとおりです。
・保護範囲の考え方を角度法に加え回転球体法を採用
・保護レベル(保護効率)を設けた。
・60m以上の避雷針では側撃雷に対応できないため規定しない
回転球体法の加味により、避雷針の位置が高くなるほど、避雷角が減少します。
回転球体法では先駆放電の先端から雷撃距離R(m)が避雷範囲の決め手となります。
このことより、下記2点により避雷範囲の拡大が図れます。
・避雷針の受雷部の位置を高くする
・避雷針を数多く設置する
高さには限度があるため、避雷針を数多く設置する事が現実的と言えると思います。
避雷針の高さと保護範囲の関係は下記のとおりです。
避雷針を中心に左が角度法の保護範囲、右が回転球体法の保護範囲になります。
こんな説明でわかるかな?
もし判らなかったら質問は随時受け付けてます。
もっとも小生のblogを見ている人ってどれくらいなんだろ?
ついでに、勉強会の希望項目とか言ってもらえると助かるんだけどね^^;
雷から人体や各種建築物を保護するために避雷針が設けられています。
この避雷針、設置してあれば安心かと言うとそんな訳はありません。
今日は避雷針の保護範囲について勉強します。
旧JISにおける避雷針の保護範囲(角度法)
旧JISでも避雷針の保護範囲が決められています。
2003年にJISが改正されましたが、勉強の意味で旧JISの保護範囲も記載します。
旧JISでは避雷針の高さや側撃雷に関する記載もありません。
一般建築物であれば避雷針の頂点から60°以下の範囲、可燃性ガス・液体を扱う製造所・貯蔵所は45°の範囲と定められていました。
これは人口雷発生装置による実験データから出された数値ですが、実際の雷観測データと実験データに隔たりがあることが判明したため改正されました。
高さ20mの避雷針の一般建物における避雷範囲(角度a=60/2°=30°)
a(底辺):h(高さ):c(斜辺)=1:√3:2
a(底辺)=h(高さ)/√3*1
20/√3*1=約11.55
高さ20mの避雷針の安全範囲は避雷針を中心に半径約11.55mとなります。
上記のように旧JISでは避雷範囲の計算が簡単でした・・・。
新JISにおける避雷針の保護範囲(角度法+回転球体法)
2003年に避雷針の高さや側撃雷を考慮したものに改正されました。
主な変更点は下記のとおりです。
・保護範囲の考え方を角度法に加え回転球体法を採用
・保護レベル(保護効率)を設けた。
・60m以上の避雷針では側撃雷に対応できないため規定しない
回転球体法の加味により、避雷針の位置が高くなるほど、避雷角が減少します。
回転球体法では先駆放電の先端から雷撃距離R(m)が避雷範囲の決め手となります。
このことより、下記2点により避雷範囲の拡大が図れます。
・避雷針の受雷部の位置を高くする
・避雷針を数多く設置する
高さには限度があるため、避雷針を数多く設置する事が現実的と言えると思います。
避雷針の高さと保護範囲の関係は下記のとおりです。
避雷針を中心に左が角度法の保護範囲、右が回転球体法の保護範囲になります。
こんな説明でわかるかな?
もし判らなかったら質問は随時受け付けてます。
もっとも小生のblogを見ている人ってどれくらいなんだろ?
ついでに、勉強会の希望項目とか言ってもらえると助かるんだけどね^^;