I.D.S.

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中国のような開放された市場

2007-06-06 22:48:14 | 経済・企業
●米GM会長、日本除けばGM優位(日経新聞 6/6)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070606AT2M0600I06062007.html
 米ゼネラル・モーターズ(GM)のリチャード・ワゴナー会長は5日、株主総会後の記者会見でトヨタ自動車について「世界の主要市場で日本を除けばGMが先行している」と述べ、世界一の座を争うライバルに対抗心を見せた。北米事業再建が進んでいることを強調する一方、アジアの新興市場で事業拡大を進める姿勢も鮮明にした。

 GMは今年1―3月、北米地域の不振が響き、トヨタに販売台数で初めて抜かれた。同会長は総会中、成長のカギを握るアジア市場について「(海外勢にとって)日本市場は参入が難しい市場だ。株主の投資は、中国のような開放された市場に回した方がいい」と述べた。

 新たな提携相手として浮上し続けているマレーシアの国民車メーカー、プロトンについては「関心はあるが、なお可能性の段階」と述べた。



GMの会長もタイヘンです。株主の手前、下手なことを言うわけにもいきません。下手すれば株価大暴落ですから。

ただ、日本市場・北米市場でトヨタに押されていることは認めるような発言はしたみたいです。ただ私はほかの地域での販売でトヨタに勝てているとしても、日本・北米という全世界のGDPのうち40%を占める地域で負けているようでは、この先危ないのではないかと思います。
よくアカに染まっている日本人(マスコミも含みます)は、日本のことをちっぽけな國だと下卑する傾向がありますが経済力に限ってみればとんでもない大国です。

そしてもう一つ。
「(海外勢にとって)日本市場は参入が難しい市場だ。株主の投資は、中国のような開放された市場に回した方がいい」と述べた。

・日本市場は参入が難しい
→日本はトヨタ・ホンダ・日産をいった世界トップクラスのメーカーがひしめいている市場です。そう簡単に割り込めるわけないでしょw
・国のような開放された市場
→別に止めないのでじゃんじゃん資金をつぎ込んであげてください。ただ、中共が求めているのは日本車のような「故障が少なく、燃費性能がいい」車だと思うので、優遇はあまりしてくれないかも。


一方、日本自動車業界は東南アジアに活路を見いだしたいようです。

●日系自動車大手、タイを「エコカー」拠点に(日経新聞 6/6)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070606AT2M2501Y06062007.html
日本の自動車メーカーが環境負荷の小さい低燃費車「エコカー」の開発・生産に向けタイ国内の拠点を拡充する。ホンダが今後5年以内にエコカーを中心に生産能力を約8割増やすとともにタイでの設計開発を強化。トヨタ自動車は低燃費の世界戦略車開発のためタイの技術者を最大で現在の2倍に増やす。タイ政府のエコカー推進政策を受け、各社は低燃費車の急増が見込まれる新興国向け商品の開発・輸出拠点として体制を拡充する。

 タイ政府は5日、温暖化ガス排出・燃料の削減と自動車産業の投資促進を狙ったエコカー政策を決めた。現在30%の自動車物品税率をエコカーでは17%に設定、2009年10月から実施する。ガソリン車は排気量1300cc以下、ディーゼル車では同1400cc以下で、燃費が1リットル当たり走行距離で20キロメートル以上などの条件を満たした車両をエコカーと認定する。



中共が喉から手が出るほど欲しかったであろう日本の小型車の工場はタイに決まりそうです。東南アジアは島国や半島(マレー半島とか)といった地形ですので、海港を整備さえしてしまえば簡単に製品を輸送できます。そういう意味では、東南アジアでは治安が安定し親日国であるタイに工場を持ってくるのは自然なことなんでしょう。

日本政府の推し進める「自由と繁栄の弧」政策でも、その恩恵を受けるのは東南アジアとか中東です。それに沿って企業戦略を推し進めるならば当然の選択でもあります。




なお、下記の本が発売中です。

☆自由と繁栄の弧(麻生太郎)→アマゾンへのリンク
麻生太郎が、日本がこれから採る外交戦略「自由と繁栄の弧」に関してあちこちで行った講演録です。ちなみに総裁選中に秋葉原で行った演説も収録されていましたw 上製本なのでちょっとお値段は高めです。


☆とてつもない日本(麻生太郎)→アマゾン
こっちは文庫本らしいのです。発行元の新潮社のサイトによると発売日は6/8だそうですので、陳列が早い書店なら明日にはお目に書かれるかも。とりあえず買ってみる予定です。


現在の日本外交のキーマンである麻生太郎、その政策や人となりを知るためにも目を通してみることをおすすめします。

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