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ぴあのぴあ~の うたのある生活

音楽、グリーグ、芸術、イタリア、北欧、旅…大好きなことを、ゆったり、気ままに書いています。

宗教音楽研究会土曜会 第24回演奏会

2012年09月22日 22時21分28秒 | ・コンサート感想
団員の方からご招待頂き
初めて足を運ばせていただきました。

あまりチラシをきちんと見ていなかったので
会が始まってから、パイプオルガンやオケつきの大きな演奏会であると知りました。

プログラムでは、いくつかオルガンの独演があり
合唱はバッハのモテ1、シュッツのマニフィカート
メンデルスゾーンの「シオンよ、救い主をたたえよ」
でした。

バッハのモテット、シュッツ、メンデルスゾーンの宗教音楽はいくつか演奏経験あり
大学時代から10数年前まではそういったレパートリーを中心に活動していましたが
本日のプログラムの曲目は、自分にはどれも演奏経験のないものばかりで新鮮でした。
そしてどれもとても良い曲でした。
特にメンデルスゾーンの曲は、壮大で華やかで飽きの来ない名曲でした。

何より教会の中で、これだけの大きなプログラムを
オルガンやオケもついて生で聞けるのが幸せに思いました。

次回は25回記念だそうで、こういった大きな活動が継続企画されていることも
素晴らしいことだと思います。

情熱大陸 SPECIAL LIVE

2012年08月11日 23時26分17秒 | ・コンサート感想
友人に誘われて、久しぶりに音楽の一大イベントに参加しました。

最初はゴスペラーズのコンサートのお誘いのつもりでいたので
詳細を聞いたときには最後まで聴くことができるか心配でしたが
真夏の太陽の下レジャーシートに座ったり立ったりはしゃいだりで
8時間青春しました!

普段テレビは殆ど見ないので、半分くらい初めてお目にかかるアーティストでしたが
テレビでも中々見ることのない大御所も揃っていて
いろいろなドラマを一緒に乗り切った参加型のコンサートでした。

当初は雨が危ぶまれましたが、何とか最後まで本格的に降ることはなく
それがなによりでした。

野外のコンサートというのは、最初から最後まで何が起こるかわからないスリルがあります。
そして、いろいろな音と光と共存しながら流れていく。時に客の声だったり、飛行機の音だったり
学校のチャイムだったり、東京湾の花火だったり。鳥やハチ、コウモリも通り過ぎていきます。
光も照明だけではなく、天候や太陽の軌道によって一瞬一瞬の色が違います。

コラボを互いに行いながら変わっていくアーティストの反応も興味深かったです。

渡辺美里のMy Revolutionや、小田和正のYes Noをナマで聴いたとき
私の青春が帰ってきました。気がつけばそらで歌を歌っていました。そしてそれが大合唱になっていました。
小田さんはその大合唱の中に湯浴みするようにステージを降りて入って行き、子供にもマイクを向けていました。
テレビでよく懐メロがかかっていると、またか、と思いますが
見知らぬ音楽の中に、あの時の思い出が詰まった歌が流れてくると、こんなに歌いたい自分があったことを思い知らされます。
知っている歌をうたうのって大事だなと思いました。

コンサートが終わったときには放心状態でした。後でトイレの鏡で見たら、真っ赤に日焼けした自分を見てびっくり。
暑いのは本当に苦手なので、自分では決して行こうとは考えつかなかっただろうコンサートに誘ってくれた友人に感謝。
真夏の太陽と沢山の人の声が私に壮大なパワーを与えてくれたように思います。

舘野 泉フェスティヴァル -左手の音楽祭 左手の世界シリーズVol.1

2012年05月18日 23時33分53秒 | ・コンサート感想
音楽関係の友人からこのコンサートのお誘いを受け
幸運にも初めて舘野さんの生演奏を拝聴する機会を得ました。

大きなホールに舘野さんがたった一人で登場され
あっという間に左手一つの演奏とは思えないほど、スケールの大きい世界に誘われました。

最初の曲は、バッハ作曲ブラームス編曲のシャコンヌでした。
この曲を舘野さんのピアノで聴けることに、運命を感じずにはおれませんでした。
左手のための曲であること、ピアノの演奏であることを超越して
何か音楽のうねりといいますか、舘野さんのパッションの中で私達はどこかで響きあっていました。

スクリャービン、間宮、ノルドグレン、ブリッジと、オリジナルな世界が展開し
あっという間に2時間が経ち、アンコールが始まりました。

決して古い音楽ではなく、むしろ現代に生まれた和声の中に居たはずですが
不思議と自分の懐かしく思うところへどんどん引き込まれていくように思いました。

私はどこから来て、どこへ行くのだろう

そんな風が通り過ぎたかのような残響の後、大喝采がしばらく夢のように鳴り響いていました。

スウェーデンで生まれた歌の世界

2011年11月27日 18時45分49秒 | ・コンサート感想
東京オペラシティ・リサイタルホールで開催された
向野由美子さんと、和田記代さんの歌曲のコンサートに行きました。

前々からずっと聴きたかったお二人だけのスウェーデン歌曲の世界を
念願かなって堪能させて頂きました。

最初から最後まで高貴な雰囲気が漂い、どれも素晴らしく、さすがの名演で圧巻でした。
特にしびれたのは、M.カルコフ「3つのロマンス」 作品239 でした。
会場の空気の緊張度がぐっと引き締まり、何といったらよいのでしょうか…、アラジンの魔法のランプから何かけむりが出てきたような、そんな気配さえ感じました。

満員御礼の会場にグランドピアノ全開でも響き渡る澄んだ声。そして、沸々と沢山のインスピレーションを与えてくださるクリエイティブなピアノ。お二人の立ち姿が神々しく、スウェーデンの音楽に対する熱い思いがひしひしと伝わってきました。

アンスネス VS 佐伯一麦 対談 「いま音楽にできること」

2011年09月21日 23時55分40秒 | ・コンサート感想
ノルウェー出身の世界的なピアニスト レイフ・オヴェ・アンスネス来日を記念して
ノルウェー大使館で催された掲題イベントに出席させていただきました。

台風15号直撃のニュースが轟く中、連休に挟まれた3日間に会社も上司・同僚各位に頼み込み、早々早退をして何とか辿りつくことができたこと、そして、このような貴重なイベントの折に、私のような者が大使館の門戸を潜らせていただけたことが、まず何より有難いことでした。

大きな災禍に見舞われたときに、音楽にどのような力があるのか
そのテーマに吸い寄せられて行きました。

音楽と出会い、対峙し、自分のものとして、人前で演奏する。
その遍歴の中には、様々なドラマがあります。
そして、それらはその瞬間に留まらず、更なる明日に向かって姿を変えながら、共鳴し合い流れていきます。

自分は、作曲家の産み落とした作品を受け止めるのが、とても辛かった。
そして、それらをどんなときに、どんなタイミングで、どんな思いで、目の前に集ってくださった方々のために捧げたらよいのか、怖かった。
けれども、お二人の、言葉を選びながらの対話に耳を傾けながら
本来そういうもので、どんどん悩むべきで、それでいいんだと思える良い機会となりました。

お二人の真摯な対談の後、アンスネスのピアノ演奏がありました。
曲目はこちらです。
・ ブラームス バラード op,10-4
・ ショパン  バラード op.23
・ グリーグ  叙情小曲集より「春に寄す」op43-6

彼の演奏は初めて聴きました。
けれども、このプログラムを通して、彼の音楽の深さに感銘を受けました。
ブラームスの深々とした精神性の高いベース、ショパンのテンポとボリュームを誠実に守る中での情熱
グリーグは、先日の旅行のときにお世話になった沢山のノルウェーの方々の顔や自然、山々が目の前にくるくると巡っていき、涙を堪えながら聴きました。

ジャチント・シェルシ<<山羊座の歌>> 完全版日本初演 ~平山美智子を迎えて

2011年06月03日 23時11分56秒 | ・コンサート感想
今日は会社帰りに杉並公会堂へ向かいました。
米寿を控えられたイタリアで今なお活躍中の平山美智子さまが緊急来日されるというので、心待ちにしておりました。
チケットも何とか入手してホッとしておりましたが、満員御礼という前評判を聞いていたので
少し早めに会場へ向かいました。

開いて間もなくの時間でありましたが、200席の会場は既にほぼ満席。ご年配の方もそこそこいらっしゃいましたが、若い方、特に芸術関連に精通された風貌の方々が多く集まっていたような気がいたしました。

約1時間半にわたる休憩なしのライブ。まだまだ経験不足のせいもあるかもしれませんが、自分も休憩を何度かとっても1時間30分声を出し続ける、しかも、ほぼ伴奏なしのソロの状態で出し続けるのは無理です。それだけでもすごいのに、一体目の前で何が起こるのか…。

私はジャチント・シェルシという方を全く知らずに席についていました。
現代音楽の有名なイタリア人作曲家だとは聞いていたのですが。

全部で20曲ある、壮大な連作歌曲。最初は、その音楽に慣れるまでに正直時間がかかりました。現代音楽は、全く聞き慣れていないので、どこがミソなのか、それをつかむまでに試行錯誤でした。けれども、気がつくと、夢の中に没入し、もう一人の自分が生まれたような感覚になりました。まさに夢の感覚と同じでした。音と戯れながら、自分も原初の状態に戻ったり、踊ったり、驚いたり、慄いたり、何とも言葉に尽くしがたい世界が繰り広げられました。自分が「音楽」と認識し続けるものを、悉く溶かしていく。何か奥深く眠っているものを呼び覚ますような、ある意味とても官能的な、嗅覚や触角に語りかけるような音の世界。演奏が終わったとき、段々と大きな拍手が聞こえてきました。私のよく知っている世界の音でした。そして、お会いしたばかりのはずの、平山さんの歩んできた人生を思い返すかのように、1時間30分の出来ごとを反芻しはじめました。

カーテンコールが素晴らしかったです。ぎりぎりのところにある「ザ・芸術」を追い求めるリスクテイカーアーティスト達の笑顔が溢れ、出てくるたびに観衆が充たされる思いがしました。自分もいつか、こんな風に最後まで観衆を興奮させて止まないステージを作ってみたいと思いました。

Trio Mediaeval

2010年12月08日 21時45分01秒 | ・コンサート感想
北欧最高峰の女声ア・カペラグループのノルウェー・トラッドのコンサート。
東京では、東京文化会館、王子ホールの2箇所で開催されましたが、王子ホールのチケットが奇跡的に入手でき、足を運ぶことができました。

王子ホールに来るのは、実は、8年前にこの舞台で演奏して以来。
聴衆として席に座るのは初めてでした。

昨日は、黒を基調としたシックな衣装に、石造りの音色、聖歌でしたが
今日は、茶を基調としたノルウェー民族衣装のような佇まいに、木調の音色、トラッドと
違った趣向のコンサートだったとか。
どちらも、ブーツと合わせた可愛らしい格好。

オペラシティに似た佇まいですが、緊張感が漂い、自分もこの繊細な音作りに参加している感触に興奮していました。
パーカッションが、4次元の不思議な窓を開けるような音色で、一見、自然の中にありそうな、素朴な音なのですが、宇宙的でもあり、現代的でもあり、中世的でもある。3人の声も粒ぞろいで、仲の良い3人姉妹のよう。耳を澄ますと、その音空間の中に自分が宙に浮いているようで、肩の荷がほっとなでおろされます。

曲目は、ノルウェーの民謡からいくつか。素朴で且つ繊細な中にも、祖先から脈々と続く魂の鼓動を感じました。               
休憩時には、シャンパンが振舞われます。私は遠慮なく2杯ほど頂きました。

アンコールにも沢山応えてくださり、大盛況に終わりました。NHKのカメラも入っていたので、直に放映されるかと思います。

CD購入者にはサイン会もありました!つたないながらも、演奏者たちに、ノルウェー語でありがとうと気持ちを伝えることができました。                                       

マルティエ・ヴァンデ・ヒンステ & 岩永善信 ソプラノとギターによるデュエットコンサート

2010年05月30日 21時43分28秒 | ・コンサート感想
今日は、夢のようなコンサートに足を運びました。

マルティエさんは、ベルギー、ブルージュ出身の北欧歌曲のエキスパート。
岩永さんは10弦ギターのマエストロ。

ギターやリュートと歌のデュオは、大好きです。
以前は私もリュート歌曲を演奏したりなんかもよくしていましたが
弦と一緒に歌うと、身も心も優しい気持ちになって
繊細な表現が可能なんですよね。そして、ピアノと違って、支配権をぐりぐりやる必要なく
自然体で風のような音楽をつむぎだすことができる。
二人の魅力がぎっしりつまった素晴らしい演奏でした。

まず、第一部では、ブリテンのサリー・ガーデンや、ファリャの「7つのスペイン民謡集」など。
私にとっては、以前よく聴いていた曲で、メロディーは馴染み深かったのですが
演奏の仕方は、私のイメージしているコテコテのスペイン節や
プリティッシュなものとは異なり
1本芯の通った透明な響きに包まれました。
ギターの伴奏との掛け合いの中に、そのお国柄の息吹を感じました。

ヴィラ=ロボスの「ブラジル風バッハ第5番(アリア)」は初めて聞きましたが
マルティエさんのヴォカリーズは何とも切なく、でも温かみのある声が
りゅうりゅうと流れて素晴らしかったです。

第二部はギターソロから。
最初サンサースの「動物の謝肉祭」から有名な2曲で耳を向けさせ
カサドの「無伴奏チェロ組曲」で岩永さんの熱情溢れる演奏を堪能。

その後、グリーグ歌曲をギターでアレンジした曲が演奏されました。
「山の娘」から「逢引き」「愛」「子山羊のダンス」を。
次に「流れに沿って」「おはよう!」「ソールヴァイの歌」と続きました。

恐らくコードはピアノ譜と殆ど変えておらず
グリーグの和声の豊かさも改めて味わえる演奏でした。
特に10弦ギターの場合、ベースがとても良く響くので新感覚です。
マルティエさんの表情が最も豊かな時間でした。
ピアノの伴奏とは違って、自然の中でグリーグを歌っているような
そんな自由な空気で、まさに「デュエット」でした。

最後アンコールも3回ありました。
中でもシューベルトの「アヴェ・マリア」が沁みました。

お国柄というのもありましょうが、何という幅の広いレパートリー。
ヴォイストレーナーから日々教えを頂いている「身体の真ん中の声」を
たっぷり堪能し、これができれば、どんな音楽も越えられるということを
体感できた気がします。

帰り際、演奏者達がホワイエにいらっしゃるというので
一言お礼をと思い、待っていましたが、いざ話しかける段になると
面識がないしな。。なんて弱腰になっていました。
一緒に来た合唱団のメンバーが見るに見かねて
スウェーデン語で話しかけたところ
反応して下さりました。
ノルウェー語で続けて話したら、ノルウェー語で話してくださりました!
プログラムにサインもして下さりました!

ああ、夢のような一時…。

ワンマンライブ

2010年01月29日 22時17分00秒 | ・コンサート感想
高校時代のブラスバンドの友人に誘われ、ライブに行きました。
クラスは違うけれども同じ高校同期の演奏とあって
昔どこかでお目にかけたような面影のある方々、先生のお姿も拝見しました。

ご自身で作詞をされたオリジナル曲ばかりを約2時間半にわたり熱唱されました。
今日が彼女にとって記念すべき初ワンマンライブであるということを、着いてから知りました。

同じ学び舎で同じ時を過ごし、めぐりめぐってここで出会えたご縁を感じながら
一つ一つ丁寧に伝えて下さるメッセージに包まれました。

別々の人生を歩んでいながらも、どこか通じるものがあるような気がして
1つ1つの曲の中に自分の人生も重ね合わせて聴きました。

彼女の歌声が力強く、そして温かく、美しい声だったということに尽きるかもしれませんが
歌の力は絶大だと改めて思いました。そして、何かメッセージを伝えようとすることの大切さを教えられた気がします。

その場所が居心地が良かったのは、彼女の人柄あってこそかと思いました。歌を支えるバンドの面々、常連のファンたち、そしてこのコンサートに誘ってくれた友人はじめ、沢山の彼女を応援する人たち。その人たちの熱い思いが、彼女の歌と一つになったときに、ライブが起こる。

彼女への応援歌を自分にもリフレインさせながら、これでいいんだ、と思って帰りました。