可愛い姪のピアノコンサートに足を運びました。2台のピアノと大きなパイプオルガンが置かれた音の良いホールでした。習ってから間もないのに堂々とした弾きっぷりに頼もしさを感じました。
また、師匠や地域にもよるのかもしれませんが、ピアノの発表会やその有り様も、時代と共に変わっているのではとも思いました。
私が習っていたピアノ教室では、小中学生が圧倒的に多く、殆どが女の子。年功序列でプログラムされ、弾く曲や舞台も一回ぽっきり。観客が集中でき、その後家族の団らんもできるよう開演時間も休日午後の2、3時間。親戚や近所の友人にも囲まれる中、自分も親も真剣そのもの。ライバルや先輩の演奏も食い入るように観ていて、あんな曲や弾き方があったのかとか、いつか自分もあの曲を弾くんだと選曲にも力が入りました。また、コンサートの中でどの順番で演奏するかについても、そこを任される嬉しさと覚悟がありました。
今日のコンサートは、半日がかりで生徒は老若男女、男性のピアニストも3分の1を占めました。歌あり、フルート、ヴァイオリンあり、ピアノもソロだけでなく、連弾や2台ピアノデュオ、音楽劇などもありました。ピアニストも何度も出演機会があります。趣味で続けている方、大人になってから始めた風情のある方も、結構いらっしゃり、ランダムに登場します。各部にはいくつか小テーマが付されていて、客を飽きさせないしくみになっています。リラックスした空気の中での演奏で、小さい子供であっても、できるだけ弾きたいものに挑戦させ、音や呼吸に宿る個々のポテンシャルを大切にしながらご指導されているのを感じました。
このコンサートで印象的で、とても良いと思ったのが、ソロだけでなく、先生と奏でる2台ピアノの部があることです。子供たちが弾きなれてしまっているブルグミュラーなどの小品に新たな輝きを吹き込み、それを子供たちが楽しんでいる気持ちもダイレクトに伝わってきました。けれども連弾ならまだしも、自分と離れた別のグランドピアノと合わせて弾くのは子供にはかなり難しいのではとも思いました。上手くいっている時は、ソロの数倍楽しいし、パワーもありますが、ミスをした時のリカバリーが難しいし、性格が現れます。同じパッセージを永遠と弾き続けてとうとう道を探せずフェイドアウトする人、分かるところからやり直すも、完全にテンパって同じところで再現できずに飛ばす人、自信がなくて、小さい打鍵で弾き続ける人…。けれども先生はそれぞれが一番良い塩梅に輝くように合わせて下さるのが、とてもハートフルで素敵なひと時でした。そしてこれは、年齢が経るにつれ、段々丸く一つになってゆき、成熟していく心のキャッチボールを味わえます。
親子や兄弟で参加されていた方も何組かお出ででした。このコンサートへ向けての日々のプロセスが滲み出た温かい音色に包まれ、アンサンブルっていいなと思いました。
最後までいることはできませんでしたが、ノルウェーの作曲家シンディングの演奏を聴きながら、名残惜しくも会場を去りました。
また、師匠や地域にもよるのかもしれませんが、ピアノの発表会やその有り様も、時代と共に変わっているのではとも思いました。
私が習っていたピアノ教室では、小中学生が圧倒的に多く、殆どが女の子。年功序列でプログラムされ、弾く曲や舞台も一回ぽっきり。観客が集中でき、その後家族の団らんもできるよう開演時間も休日午後の2、3時間。親戚や近所の友人にも囲まれる中、自分も親も真剣そのもの。ライバルや先輩の演奏も食い入るように観ていて、あんな曲や弾き方があったのかとか、いつか自分もあの曲を弾くんだと選曲にも力が入りました。また、コンサートの中でどの順番で演奏するかについても、そこを任される嬉しさと覚悟がありました。
今日のコンサートは、半日がかりで生徒は老若男女、男性のピアニストも3分の1を占めました。歌あり、フルート、ヴァイオリンあり、ピアノもソロだけでなく、連弾や2台ピアノデュオ、音楽劇などもありました。ピアニストも何度も出演機会があります。趣味で続けている方、大人になってから始めた風情のある方も、結構いらっしゃり、ランダムに登場します。各部にはいくつか小テーマが付されていて、客を飽きさせないしくみになっています。リラックスした空気の中での演奏で、小さい子供であっても、できるだけ弾きたいものに挑戦させ、音や呼吸に宿る個々のポテンシャルを大切にしながらご指導されているのを感じました。
このコンサートで印象的で、とても良いと思ったのが、ソロだけでなく、先生と奏でる2台ピアノの部があることです。子供たちが弾きなれてしまっているブルグミュラーなどの小品に新たな輝きを吹き込み、それを子供たちが楽しんでいる気持ちもダイレクトに伝わってきました。けれども連弾ならまだしも、自分と離れた別のグランドピアノと合わせて弾くのは子供にはかなり難しいのではとも思いました。上手くいっている時は、ソロの数倍楽しいし、パワーもありますが、ミスをした時のリカバリーが難しいし、性格が現れます。同じパッセージを永遠と弾き続けてとうとう道を探せずフェイドアウトする人、分かるところからやり直すも、完全にテンパって同じところで再現できずに飛ばす人、自信がなくて、小さい打鍵で弾き続ける人…。けれども先生はそれぞれが一番良い塩梅に輝くように合わせて下さるのが、とてもハートフルで素敵なひと時でした。そしてこれは、年齢が経るにつれ、段々丸く一つになってゆき、成熟していく心のキャッチボールを味わえます。
親子や兄弟で参加されていた方も何組かお出ででした。このコンサートへ向けての日々のプロセスが滲み出た温かい音色に包まれ、アンサンブルっていいなと思いました。
最後までいることはできませんでしたが、ノルウェーの作曲家シンディングの演奏を聴きながら、名残惜しくも会場を去りました。