和田秀樹著「企業が求める「即戦力」の育て方・鍛え方 」を読んだ。
ビジネスマンらしい仕事をしたことがないが、塾の講師をしていた時、生徒募集のため、昔のカシオのワープロでチラシを作ったり、各家を訪問して説明をしたことがある。
授業の準備が時間が奪われるので、嫌でならなかった。しかし、地道に歩いてみると、生活環境が分かり、ここのカップラーメンの自販機は金だけを入れさせるボッタクリ自販機だと分かったり、生徒がこんな遠いところから来ていることも分かったりした。
大きな企業では、歯車的な仕事が出来れば十分なのだが、小さな企業では、経理・営業・企画発案など、こなさなければならないものが多く、こなすにつれ、自分のスキルは統合性を増していたことに、後になって気付くもの。
そういう経験を積んでいればいるほど、
「なんで、自分がこんなことをしなくちゃならないんだ」
という愚痴は出てこない。
即戦力は、小さな会社でこそ磨かれるなんて説かれて、かつてお世話になった塾に敬意を払わざるを余儀なくされた。この「気づき」を促される好著だった。