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考具 ―考えるための道具、持っていますか?

2012年08月24日 | Workshop

考具 ―考えるための道具、持っていますか?考具 ―考えるための道具、持っていますか?

 

 

 

 

アイデアを出し続けるために、持っているといい道具や、考え方などが分かりやすく書かれています。最後に、「考具はあくまで道具で、肝心なのは考具を使いこなそうとする頭の働き、おそらく本当の達人は、全く手ぶらなのかもしれない」が究極のアイデアパーソンなのでしょう!

 

以下、抜粋■
○考えるための道具を考具、それを「考具(こうぐ)」を呼ぶ
 「考具」はあなたをアイデアにあふれた、企画型の人間にします。「考具」を手にすれば、あなたのアタマとカラダが「アイデアの貯蔵庫」「企画の工場」に変わります。

 

○アイデアマン&ウーマンになるかどうかは後天的なもの。置かれた環境よりも、自分の意識の方が大事。違いは意識しているかどうか。

 

○「夢」、やりたいことが「WHAT」、その夢を実現した形が「HOW]

 

○「デザインはわがまま→思いやり」 最初に自分がこうしたい!という欲求からデザインは始まる。「わがまま」とは「我=自我」を「まま=思うまま」にすること。デザイナーは、抱いた自分の欲求を周りの人、すなわちデザインしようとしている道具やモノを使う人がどう思うのか、実際のユーザーにとって使いやすいのかどうか、を厳しくチェックする。この「思いやり」のステップを踏まないといいデザインは生まれない、と主張

 

○「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
 アイデアのつくり方
 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/47abf7bc84587edab174e040cc46a464
 アイデアのヒント
 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/51bec42c5b67b50a1043e33de16e8e8f

 

○「新しい」をどう理解するか?自社や自分の家族にとって新しければ、それは「新しい」。少しだけ新しくても「新しい」。アイデアに完璧さは不要。

 

○「量が質を生む」。量を出すためにはくだらないものとか、当たり前のことも含まれる。あなたにとっては当たり前でも、他の人には新しいこともある。1行でOK。くだらないことでも何でも紙に書く。実現度、そんなの後回し!

 

○「企画」とは、予算と準備と時間さえあれば、実施できる目処が立つ計画のこと。アイデアのフィージビリティスタディ(実現可能性を確認すること、いわゆる裏取り)は、誰が読んでも見ても理解できるようになっているかを詰めていく作業

 

○一つの企画が、新しいアイデアで構成されている必要もない

 

○既存のアイデアはたくさん知っていた方が有利

 

○アイデアや企画につながる頭の使い方は、拡げて絞って、また拡げて絞る。拡げる時は奔放に。絞るときはシンプルに。分かりやすくて狙いは明確、そしてアイデアがある企画。必然性と面白さを両立しながら絞る感じ。絞る=つまらなくする、と見るのは狭い見方。面白い、新しいアイデアさえあれば、絞ってもその面白さはちゃんと生き残る

 

○アイデアを生み出すためには
 (1)まず既存の要素をいかにして集め、
  1.普段からアイデアのネタをいろいろ貯めこんでおく
  2.目前の課題について特殊知識や必要な情報をさらに頭に入れる
 (2)それをいかに組み合わせるか
  1.貯め込んだ中から、使えそうなネタ素、情報を引っ張り出す
  2.引っ張り出したネタ素・情報を組み合わせて新しいアイデアを生む

 

○仕込み8割、現場2割

 

○アイデアを企画にするときは、思い切って捨てる!バッサリ捨てる。無理やり入れようとすると、複雑になって失敗する

 

○実務においては、アイデアは企画になっていないと「使えない」

 

○とにかくアウトプットしつづける

 

○自分の理想となる「考える人物像」を見つけて、勝手に自分の肩書にする・「わたしは○○○に考える人」

 

○自分自身をアイデア・企画を出せる人、と定義した瞬間から自分が変わり始める

 


【考具その1】カラーバス
・色を意識するだけで、見えるから見るに変わる。seeからlookへ。(別に色でなくてもいい。なにかにこだわって見る)
・普段の使い方は特にアテなく、自分にとって使えそうな何かを探すとき、そしてかなり切羽詰っていて、目前の問題解決につながりそうなヒントを探すとき。
・一見関係なさそうなものが自然に集まってしまう。
・「すり替え」と「言い訳」、そして「ほんの少しの強制力」がものすごく力になる
・ちょっとだけ外しておくと、意外に集まりがいい
・見えてくるアイテムは、割合下らなかったり、一見意味不明だったりするが、全て受け入れる。アイデアに良し悪しはなく、何がヒントになるか分からない

 

【考具その2】聞き耳をたてる
・顧客重視と言われるが、顧客の具体的な顔や声を思い浮かべられることの大切さをついつい忘れてしまいがち。こんな人がウチの商品を買ってくれているんだなとリアルに思い浮かべられるだけでも大きな違い。
・聞く考具の応用編、というか上級編。それは聞き上手になること
・人の話を聞くことの効能は、他の誰かの生活をほんのヒトコマですが共有できること
・普段通りに生活していたら、知ることのできないこと、しかし身の回りにはごろごろ転がっていることをどれだけ自分の中に取り込めるか、ここが大事

 

【考具その3】ちょいメモ
・何となく気になったものをちょこっと。絵でもOK

 

【考具その4】七色インコ
・演じてみる
・「その気」になってみる

 

【考具その5】フォトリーディング
・「読書」の定義を変えることと、右脳をうまく使うということ
・文字がならんでいる見開き2ページを「画像」として取り込む
・準備→予習→フォトリーディング→アクティベーション→高速リーディング

 

【考具その6】臨時新聞記者
・臨時の「新聞記者」になってしまうこと。課題解決のヒントを求めて現場にいくこと。そして取材する
・しつこく、しつこく、聞き出す。コツは褒めながら聞くこと。話を聞けば聞くほど、芋づる式に質問が出てくる
・分解してしまうこと
・環境を知っていると、企画に説得力が生まれる

 

【考具その7】アイデアスケッチ(手書き)
・アイデアを紙に書く。こうなったらいいよなぁと自分勝手にはじめる。文章で考え始めるとうまくいかないかも。形状やシーンを思い浮かべる
・紙はじゃんじゃん使う
・一枚一案。最低10枚、できれば30枚
・ちょっとだけ違うのも立派なアイデア。ちょっとした違いを大切にする

 

【考具その8】ポストイット
・原則1枚1ネタ。
・思い浮かんだものをそのまま書く
・アイデアのネタとアイデアは別もの。アイデアを考えるのに正しい順番はない
・行きつ戻りつの試行錯誤がない企画もまたパワーがない
・気持ちはアトランダム。街を歩いて見つけたアイデアのヒントが、どの課題とぶつかるか分からない

 

【考具その9】マンダラート
・アイデアを出すことと、アイデアを選ぶ、判断することを別にしておく
・すでに頭の中にある情報=既存の要素をうまく引き出すことができれば、新しいアイデアを生み出すことは簡単になる

 

【考具その10】マインドマップ
・大きめの紙を横にして使う
・整理していくうちに思いつく、頭が動き出すことを大事にする
・自分の書いたマインドマップで、自分の頭の働き方のクセが分かる

 

【考具その11】アイデアスケッチ
・例としては、パワーポイントとテキストエディタ
・タイトル+3行アイデア
・1枚1アイデア。1枚1アイデアの方が有り難く見える!
・中身は重要だが、ちょっとだけ外見に気を使う

 

【考具その12】連想ゲーム
・連想ゲームの目的は、頭の中に仕舞い込まれた言葉を引き出すこと

 

【考具その13】オズボーンのチェックリスト
・アイデアのヒント・要素は作り出すのではなく、探す、見つけるということ
・アイデアがつきるということはない
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my11/my1105.html
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4422100432/ (積読中)
◆転用したら? 現在のままでの新しい使い道は?
◆応用したら? 似たものはないか?真似はできないか?
◆変更したら? 意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
◆拡大したら? 大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなるか?
◆縮小したら? 小さくする、短くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
◆代用したら? 代わりになる人や物は?材料、場所などを変えられないか?
◆置換したら? 入れ替われたら、順序を買えたらどうなる?
◆逆転したら? 逆さまにしたら?上下左右・役割を反対にしたら?
◆結合したら? 合体、混ぜる、組み合わせたらどうなる?

 

【考具その14】ブレーンストーミング
・ブレーンストーミングの4つのルール
 1.他人の発言を批判しない
 2.自由奔放な発言を歓迎する、夢物語でもいい
 3.質より量を求める
 4.他人のアイデアに便乗する
・発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/d314a6af228f2e0c64f3cabaf430905c
 (1)焦点を明確にする
 (2)遊び心のあるルール
 (3)アイデアを数える
 (4)力を蓄積し、ジャンプする
 (5)場所は記憶を呼び覚ます
 (6)精神の筋肉をストレッチする
 (7)身体を使う
・競争感覚を忘れない
・ブレーンステアリング 10億ドルのアイデアを生み出す新発想法
 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/3db1e4192d794305d133f760a543646b

 

【考具その15】5W1Hフォーマット
・企画書は1枚を目指す
・5W1H
 WHO 誰が
 WHEN いつ
 WHERE どこで
 WHAT 何を
 WHY なぜ
 HOW どうやって
・新しい企画は予定調和の中からは生まれない

 

【考具その16】タイトル
・企画には必ずタイトルをつける
・「具体的に置き換える」のテクニック
・少ない分量で大量の情報を届けられることもある

 

【考具その17】ビジュアライズ
・ビジュアルで考える。「絵にならないもの」は企画として成立しない
・できるだけ細かく丁寧に想像してみる
・ビジュアライズは規格化作業の奥義

 

【考具その18】マンダラート

 

【考具その19】企画書
・読んだ人がビジュアライズできるかどうかが鍵
・言葉で伝えられなかったり、相手にとってかけ離れた世界を想像してもらわないといけない場合は、補足説明としてビジュアルをつける
・ただ、もう一つピンとこないビジュアルの場合は、使うのをやめる。変な写真を使ったために間違った理解をされるくらいなら、身振り手振りの方がいい

 

【考具その20】アイデアマラソン
・自分が生み出したアイデアをノートに書いていく。ミソは通し番号を振ること。
・アイデアマラソンは自分専用のアイデアバンク。タンスの奥底にはしまわない。
・考えれば考えるほど、自分のモノになる
・温故知新。世の中はGive&Take
・思いついたアイデアは誰かに話す

 

【考具その21】問いかけの展開
・問いかけ方を変える。与えられた課題を変えて考えてみる
・アイデアに行き詰ったら、質問、問いかけを拡げまくる

 

アイデアキャンプアイデアキャンプ

 

 


自画像を自分で描きたい!

2012年07月30日 | Workshop

乗り換え駅の古本屋さんで、手にとった2冊のイラスト本。最終的には、今日描いて頂いた自画像を自分で描けるようになることです!

◆新装版 ひろこっちのたのしいかんたん もっとイラスト練習帳
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072638110/

◆新装版 ひろこっちのたのしいかんたんイラスト練習帳
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072638056/

 


アイデアキャンプ

2012年07月28日 | Workshop

アイデアキャンプ
http://book.akahoshitakuya.com/b/4757122721

アイデアキャンプ ―創造する時代の働き方

いつでもどこでもワークショップをするための道具や、その使い方、さらには得られたデータのまとめ方などが、分かりやすく書かれています。
アイデアキャンプ、ライブワークという名づけ方自体が、発想をふくらませます。
残念ながら、チームサイズ文具は、セットで購入できるようにはなっていないようなので、画材屋で揃えてみようと思ってます。
A2サイズセットになりそうです。


以下、抜粋■
○なぜアイデアキャンプと名づけたの?
「キャンプ」の持つ意味の多様さ。探検、外へ、自然、ワイワイといった楽しいイメージと、集中した練習・成長といったチームワークのイメージをあわせ持つ

○アイデアキャンプ
時間と空間を切り替えることによってコレクティブ(オフィスの中・フォーマル・組織的分業)な活動とコネクティブ(オフィスの外、インフォーマル・接続的創造)な活動を共存させながら、戦略形成と人材育成をボトムアップに行ってゆくための一つの提案

○アイデアキャンプの5つの特徴
・リラックス出来る場所に出かける
・チームで発想する
・偶然を楽しむ
・チームサイズを使う
・楽しみながらアイデアを出す

○アイデアキャンプで大事にすること
・気持ちのよい場所に出かけリラックスする
・とりあえずの答えをたくさん頭の中に出す
・手や身体も動かす

○A2サイズ
・デザインケース(A2)
・クリップボード(A2)
・画板ホワイトボード 1枚
・イーゼル 1個
・A5用紙
・A4用紙
・ポストイット 75mm×75mm
・ポストイット 50mm×50mm
・スティックのり
・ホワイトボードペン
・サインペン
・太字ペンセット
・ドラフティングテープ

○ライブワーク
真面目だけど楽しい、楽しいけど真面目、そんな仕事のあり方
アイデアキャンプをワイワイと楽しみながら。個人の意見や主観を認め合うことで響き合い、お互いの言葉や絵を活かし合いながらアイデアを出し合っていく関係のこと

○「どんなモノを作るべきか」「どんなコトをおこすべきか」に変わりつつある

○発想に必要なプロセス
・主観的な思考プロセス:経験する、解釈する、感じる、気持ちよい、気になる
・身体的な思考プロセス:耳を傾ける、足で探す、手を動かす、リラックスする

○発想をするために大事なこと
・アイデアを出すための道具の使い方を知ること
・アイデアが生まれやすい環境の中に自らを置きにいくこと
・そのような環境を自分たちで作り出すこと

○発想の基本
・とりあえずの答えをたくさん頭の外に出す!

○ピシッとした完成に近い絵よりも、カタチが適度に曖昧でラフなスケッチのほうが、ヒトがそこに意味を見出しやすく、次のスケッチを描くプロセスを引き出してくれる

○脳をリラックスさせる

○道具の呼びかねに応じてみる
道具によって、心の働きがちがう。ある心の働きにあうような文具を選び、文具が呼びかけてくる心の働きに応じてみる。

○発想は上機嫌にやる!

○誰かのアイデアというよりは、みんなのアイデアであるといえるようなものにまで昇華されたアイデアは、問題の多様な側面を捉えた新しい視点をsなえているはず。

○すぐれたデザイナーは、思考の抽象度のレベル・表現する形式と操作を柔軟に切り替える柔軟性を持っている

○アイデアとは
・「アイデアのつくり方」:アイデアとは既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもない。
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/47abf7bc84587edab174e040cc46a464
・新しい情報の組み合わせとは、それが重要かどうかを判断せずに「とりあえずの答えをたくさん頭の外に出す」こと、そうやって外に出た「情報どうしの新しい関係を考える」ことが重要なポイント

○キャンプのバリエーション
・合宿キャンプ
・雑談キャンプ
・トレーニングキャンプ
・ブレストキャンプ
・コミュニティキャンプ:社会活動のためのアイデアキャンプ

○KJ法
(1)下準備・情報収集
(2)カード化
(3)グループ化
 -a)カードを並べ、すべてのカードを眺めるように読む
  -b)カードの内容の類似性や親和性によって、直感的にグループ化していく
  -c)グループの内容を要約する表札カードをつくる
(4)図解化
(5)文章化

○川喜田先生の「ひと仕事」
(1)問題提起と内部点検
(2)フィールドに出かけて外部探検
(3)現場で経験し観察し記録した後に、仮説を打ち立てる
(4)野外で実験を行い、観察して検証する

○ブレーンストーミング
(1)判断延期、批判禁止
(2)自由奔放、突飛さ歓迎
(3)質より量
(4)結合改善、メンバーのアイデアに便乗

○特性列挙法
(1)アイデアを出す対象となるモノやサービスなどを選ぶ
(2)それが持っている属性、要素や特徴、素材・部品・機能・大きさ・目的・値段などをリストアップ。
(3)それぞれの要素や特徴を変更することで、何か改善、新しいことが出来ないかを検討する

○SCAMPER
オズボーンのチェックリストの9つの項目をボブ・エバールが7つにまとめたもの
・Substitute 換える
・Combine 結合する
・Adapt 適応させる
・Magnify/Modify 拡大/修正する
・Put to other purposes 別の用途、目的に使う
・Eliminate 何かを取り除く
・Rearrange/Reverse 並び替え/逆さまにする

○ランダム・インプット
(1)お題を分かりやすく表現しておく
(2)ランダムに情報(単語や絵・図)を入手する
(3)入手した情報から連想できる特性やイメージや属性などをリストアップ
(4)そこから得て発想を広げる
(5) (2)~(4)を繰り返す


ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ

2012年06月27日 | Workshop

ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ
https://www.amazon.co.jp/dp/4862760171/

ダイアローグ 対立から共生へ、議論から対話へ

「対話とはプロセスである」という考え方。他者を理解するためには、対話が必要であることを強調している。
しかし、作者のボームとアインシュタインが全く対話の出来ない関係にまでなっていることを考えると、とりあえず対話できただけでも、何らか成功というパターンがあるのかも、と思いました。

以下、抜粋■
〇対話
人間的な経験という並外れて広い範囲を探るプロセス
参加者全員の間に存在する、自由な意味の流れ
意識それ自体の理解を目的としたもの
話し手のどちらも自分が知っているアイデアや情報を共有しようとはしない。むしろ、二人の人間が何かを協力して作るものである
対話で新しいものが創造できるのは、人々が偏見をもたず、互いに影響を与えようとすることもなく、また相手の話に自由に耳を傾けられる場合に限られる。話し手の双方が、真実と一貫性のあること「コヒーレンス」に関心をもつことが大事だ
ともに参加する以上の意味があり、人々は互いに戦うのではなく、「ともに」戦っている。つまり誰もが勝者となる
輪になって座るような幾何学的な並び方だと、誰かを有利にすることはない
物事の分析ではなく、議論に勝つことでも意見を交換することでもない、自分の意見を目の前に掲げて、それを見る、様々な人の意見に耳を傾け、それを掲げて、どんな意味なのかをよく見ること。自分たちの意見の意味がすべて分かれば、、完全な同意には達しなくても、共通の内容を分かち合うようになる

〇対話グループ
どんなことに対しても決定を下したりしない。これが重要。参加者に義務感がない。参加者は、オープンで空なスペースを持っていて、どんなものでも入ってこられるようにしておく必要がある。
様々な人が、それぞれ違う考え方をするのが有益。
大切なのは、永遠に存続する、不変の対話グループを築くことではなく、変化を生み出せるまで続くグループを作ること
対話を継続することが非常に重要、必要なのは意味の共有

〇意見
「想定」でもある。人々は、参加する以前から様々な種類の想定を持っている

〇進行役
初期の段階では役に立つが、できるだけ早く、その役割から離れ、グループ自らに計画を立てさせるように仕向けることが大事。

〇参加型思考
個々の境界は通り抜けられるものとして感じられ、事物は互いに潜在的な関係を持ち、目に見える世界の動きはきわめて重要な本質に参加している感覚を与えるもの
「具体的な」知覚ではたいてい手が届かない、人間関係の積み重ねを理解する能力がある。
すべてのものがあらゆることに参加しているとみなす。参加者自身が地球を分かち合っている、個人という概念はない。

〇「参加」とは
「分かち合う」:源泉を分かち合う
「参加する」:人を何かに加わらせること

〇具体的思考
実践的な結果思考の考え方。ありのままに、そして明確な状態で個別に形作ること

〇思考
鋭敏な暗黙のプロセスを指す。考えることのプロセスは非常に鋭敏なものである。基本的に、その意味は言葉で表されることはない
個人的なものではない、文化全体の中で生まれ人に影響を与えているもの

〇認識の基本
鋭敏さとは、何かが起きていることを感じ取る能力。自分の反応の仕方や他人の反応の仕方や他人の反応の仕方を察知し、ごくわずなか相違点や類似点に気付くこと。こうした点をすべて感じ取ること

〇暗黙知
言葉に表すことはできないが、確かに存在する知識のこと


「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達

2012年06月21日 | Workshop

「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達
http://book.akahoshitakuya.com/b/4484881047

「発達の最近接領域」の理論―教授・学習過程における子どもの発達

発達の最近接領域についての定義が書かれている本。こどもの知識をIQのような発達水準だけではなく、他者の力を借りて達する水準にも目を向け、その差を最近接領域としている所が大きな特徴です。

最初から、この本を読むのは、かなり難しいので、下記の本を読んでイメージをつかんでからの方が理解しやすいかなと思います。

ヴィゴツキー入門
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/91b40ddea1008efdd1d059918e333337

以下、抜粋■
○「発達の最近接領域」とは、下記2つの水準の差
・「現在の発達水準」自主的な課題解決の水準、すでに完結したある発達サイクルの結果として子どもに形成された精神機能の発達水準
・「明日の発達水準」現在生成しつつある過程、成熟し始めたばかりの、発達し始めた過程を意味し、具体的には大人の助けや友達との協力によって可能となる課題解決の水準。集団活動の模倣によって、大人の指導の基であるなら、理解をもって自主的にすることよりもはるかにおおくのことができる。

○「発達の最近接領域」を考慮することにより、通過した成熟過程だけではなく、現在生成しつつある過程、成熟し始めたばかりの、発達しはじめたばかりの過程をも考慮することができるようになる。

○発達に先回りする教授・学習が優れている。

○こどもの高次精神機能の発達の2ステップ
(1)集団的活動・社会的活動という、精神間機能
(2)個人的活動・子どもの思考の内部方法として、精神内機能

○内言や思考が子どもとまわりとの人間の相互関係から発生するのと同じように、子どもの意思発達の源泉となるのも、相互関係。ピアジェも、子どもの道徳的判断の発達に関して、その基礎に協同が横たわっていることを示している。

○教授・学習の本質的特徴は、教授・学習が「発達の最近接領域」を作ることにある。子どもたちにとって、周りの人との相互関係、友達との共同の中でのみ可能である。

○発達過程は教授・学習過程と一致しない、発達過程は、「発達の最近接領域」を創造する教授・学習過程の後を追って進む。

○3歳までの教授・学習の特徴は、自分自身のプログラムに基づいて学ぶことにある幼児前期の子どもが、教授・学習で行うことができるのは、自分の興味と一致したことのみ
就学前期の子どもは、教師のプログラムが自分のプログラムになるのに適応して学ぶ。
学齢期の子どもは、教師の望むことだけをすることができる。

○あらゆす教授。学習には最適期、つまりもっとも好都合な時期が存在する。

○就学前期
子どもの世界観の最初の輪郭とよびうるようなものが形成される時期

○「発達の最近接領域」が規定するもの
まだ成熟はしていないが成熟中の過程にある機能、今はまだ萌芽状態にあるけれども明日には成熟するような機能を規定する。つまり発達の果実ではなくて、発達のつぼみ、発達の花と呼べる様な機能、やっと成熟しつつある機能

○「発達の最近接領域」に今日横たわるものは、明日には現在の発達水準となること、今日子供が他者の助けを借りてできることは、明日には自分で出来るようになっていることを示している。

○「発達の最近接領域」により規定できる4つの数値
・子どもの知的発達水準
・子どもの「発達の最近接領域」
・学年の理想的年齢
・学年の理想的年齢と「発達の最近接領域」との関係






あなたへの社会構成主義

2012年06月15日 | Workshop

あなたへの社会構成主義
https://bookmeter.com/books/99243

あなたへの社会構成主義

認知科学を知るなら、「認知革命」をよむべき
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4782800371/
と会社で話題になった?のですが、あまりに厚い本だったので・・・どうしようかと

そこで思い切って、青山WSDの苅宿先生に、認知科学をしるならやはり「認知革命」は読むべきでしょうか?と聞いたところ、それから考え方に変化が生まれたので、この本を読んだ方がいいというので、おススメされた本。
多分、読書メーターで、積読・読みたい本に登録してある中で、一番ページ数も多く、字が細かいのは間違いないですが、読み応えありました。
なぜ、今、協同なのか?について、社会構成主義の観点から書かれている本。実践例も、いくつか書かれています。

以下、抜粋■
○二元論的存在論
心と世界の実在、外界に対して、内なる私的な意識に価値を置くこと

○ジョン・ロック「人生知性論」
個人の心は、生まれたときは白紙の状態であり、世界を体験することによって、そこにいろんなことが書き込まれていく。
抽象的な概念も複雑な思考も、すべて私たちの世界における体験に由来

○合理主義
個人の内部に存在する心的プロセスが、私たちの知識を形作るのに重要な役割を果たす
世界から情報を引き出すために、心の中にあらかじめ何らかの概念をもって世界に働きかけなければならない

○語彙とは
なんらかの共同体の伝統や実践にもとづく記述の仕方

○啓蒙主義
個人は、生まれつき合理的に考える力をもっており、政治に参加する不可侵の権利を有していると考えられている

○ハーバーマス「認識と関心」
いかなる知的研究であっても、特定の利害・関心に対して特権を与えたり、特定の政治・経済の形態を促進することは避けられない
権威の言葉は、世界を正確に写し取るものではなく、彼らの利害・関心が、ある特定の説明を選ぶように仕向けている

○ソシュールの「記号論」
「記号の科学」、私たちがコミュニケーションするシステムに焦点をあてた科学
「意味するもの」と「意味されるもの」という2つの概念を提示

○ヴィドゲンシュタイン「言語ゲーム」
言語と言語が織り込まれている行為のことを、言語ゲームと呼ぶ。
言葉は、言語ゲームの中で用いられることによって、その意味を獲得する
言語ゲームは、広い行動や事物のパターン(生活様式)にはめこまれている
言語のゲームメタファーでは、人々の関係が重要

○社会構成主義の4つのテーゼ
・私たちが世界や自己を理解するために用いる言葉は、「事実」によって規定されない
・記述や説明、そしてあらゆる表現の形式は、人々の関係から意味を与えられる
 :私たちの理解は、私たちをとりまく「関係」から要請されるもの
・私たちは、何かを記述したり説明したり、あるいは別な方法で表現したりする時、同時に、自分たちの未来をも創造している
 :私たちの伝統は、人々が共に意味を形成していく絶え間ないプロセスによって維持されている
・自分たちの理解のあり方について反省することが、明るい未来にとって不可欠である

○社会構成主義では、科学について、新しい科学的知識が「関係性のプロセス」から生み出されることを重視

○クーン「科学革命の構造」
私たちの主張や説明は、あるパラダイム(特定の理論、事物に対する考え方、方法論的実践(ヴィドゲンシュタインの生活様式)への参加ネットワーク)の中に埋め込まれている

○対話の3つの観点
・構造化されたもの
・レトリックとしての会話、特に説得としての会話に注目
・プロセスとしての対話

○経験の性質
経験を受動的なもの もしくは 能動的なもの として捉える

○ゴフマン「行為と演技」
言語は社会的行為の一形式として理解されなければならない
ドラマツルギー(劇作法) お互いが演技をしつつ、演じている姿と本当の姿が、めったに一致しないこととして社会生活を定義

○ガーフィンケル[Studies in Ethnomethodology]
個々の人間がいかに社会生活を営んでいるかではなく、人々がいかに協同で秩序や理解の知識を作り出しているかということに焦点を当てる
私たちのやりとりは「エスノメソッド」に深く依存している。エスノメソッドとは、一群の人々(エスノ)が合理性や秩序を達成するために用いる方法(メソッド)。エスノメソッドは、人々を説得しようとする一部の人間に限られたことではなく、公の資源

○参加型アクションリサーチ
アクションリサーチを行う研究者の間には、一つの合意が成り立っている。研究とは、当事者との共同的実践でなければならない。最終的に目指すのは、自分たちがおかれた状況を少しでもよいものにしようと努力している人々と共同で実践を行い、彼らに力を与えること

○病に侵されたときに語る主要なナラティブ
・補償のナラティブ
・混沌のナラティブ
・探求のナラティブ

○感情
・異文化の多様性は私たちの想像を超えている
・ある文化から他の文化への翻訳は困難である
・文化の中で醸成されたもの

○「個人主義的な自己」を「関係の中の自己」という考え方に置き換える

○ミード「象徴的相互作用論」
考えること、知ること、信じること、自己を理解することなどはすべて「個人」の心の中ではなく、関係においてはじめて可能になる

○ヴィゴツキー
あらゆる高度の心的機能、および機能間関連性の背後には、社会的関係、あるいは人々の関係がある
学習の「場」は、人と人との関係的行為の網の目に存在する者であり、大切なのは「共にする」こと

○ローラ・チェイシン「パブリック・カンバセーション・プロジェクト」
・主催者は、もし居心地の悪さを感じるようであれは、その活動に参加する必要はない
・会合は、ビュッフェ形式のディナーで開始
・セッション中、参加者が3つの質問に回答している間は、口をはさんではならない。
※自己内省を促す問いが含まれていた
・お互いに賛同し合う機会をあたえる
:2週間後の聞き取りでは、お互いの深い理解を得られ、「他者」を自分と同じように見られるようになったと回答

○自分のストーリーを語る
・容易に理解できる
・より多くの聞き手を引き付ける
・個人的なストーリーは「抵抗」よりも「受容」を生み出す

○未来の探求
人々の共通の基盤を探し出したり、構築するために行われ、比較的大きな集団や計画立案のプロセスで採用
・「システム全体」から代表者が集まり、ある議題に取り組む
・対話を開かれたものとし、参加者全員が何らかの形でリーダーシップをとることを目指す

○新たな表現方法
言葉以外の表現方法、芸術、劇、音楽、ダンス、喜劇、映画、マルチメディアなどにたいしても扉を開く


参加型ワークショップ入門

2012年06月12日 | Workshop

参加型ワークショップ入門
http://book.akahoshitakuya.com/b/4750319112

参加型ワークショップ入門

ワークショップのワークについて、20+1種類が書かれています。
20種類は筆者が書いたもの。+1種類は、自分でオリジナルを考えてみよう!となっているところが良いです。
ワーク、振り返りのほか、これをやると失敗する!事例なども書かれています。
ただ、ワークショップのプランごとの設計については、書かれていないので、ワークのバリエーションが欲しいなという時に使う感じでいいかなと思います。


まちの幸福論―コミュニティデザインから考える

2012年06月09日 | Workshop

まちの幸福論―コミュニティデザインから考える
http://book.akahoshitakuya.com/b/4140815442

まちの幸福論―コミュニティデザインから考える

山崎さんが書かれた以下の本を読んで何かもやもやとしていたところが、この本を読んですっきりしたという感じです。
多分、住んだこともない地域コミュニティの「他人ごと」を「じぶんごと」としてとらえ、それを、そこに住む人に対して「じぶんごと」として考えるように促し、それが叶ったら、自分の手から離す。ということができる人。だからこそ、「コミュニティデザイナー」を肩書として名乗っているのだと感じました。

地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/49ee4d6c6880cf44de248ab2416a28ed

コミュニティデザイン―人がつながるしくみをつくる
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/693c4377f9979205f13233f3ef8171d5

以下、抜粋■
○コミュニティデザイナーとは
地域の課題を、地域の人たちが解決するための場をつくるデザイナー
「救世主」ではない。まちづくりの主体は住人。住む人たちが自力でまちを動かしていくための土台作りを行い、土台が出来たら、静かに立ち去ること

○コミュニティデザイン
人と人がつながる仕組み

○主体形成ワークショップ
当事者たちに意見を出し合ってもらい、その意見を集約した上で、どうすればそれが効率的に実践できるのかを当事者自身に考えてもらうワークショップ
コミュニティデザインの最初にやること
参加者の中からリーダを見つけるようにする

○デザイン(design)とは
単なる記号的な意匠や美しさとしてのサイン(sign)から抜け出す(de)のこと

○中山間地域
「都市的地域」と「平地農業地域」以外を示す言葉。日本の国土面積の65%

○限界集落
1991年 長野大学の大野教授が作成
「65歳以上の高齢者が50%以上」であり、かつ「社会的な共同生活(冠婚葬祭、生活道路の管理、集落運営のための役職者の確保など)の維持が困難」であると定義

○これからの時代に必要なまちづくりの発想
いまあるまちを小さくリノベーション

○集落の撤退について
安心・安全が維持出来なくなってしまった集落にとって、他のまちに移り住むことは、豊かな生活を求めて未来へと踏み出す前向きな決断と考えてもいい

○高齢者のネットショッピングについて
自身の研究の中でインターネットの代行作業を提案。
高齢者にパソコンの使い方を教えるのではなく、コンピュータを使える人が必要な操作を代行するしくみ。集落に住む高齢者の家を定期的に訪問して注文書を受け取り、まとめてインターネットに発注。「御用聞き」型コミュニティビジネス。しかし筆者はビジネスというより、日常のご近所付き合いや学生のボランティアで機能してもいいと述べている。

○若い人が集落に戻る条件
(1)働く場所があること
(2)子どもの教育や子育てに良いこと
(3)生活関連施設の利便性が高いこと

○幸運な偶然を起こす人が持つ5つの特徴
・好奇心
・持続性
・楽観性
・冒険心
・柔軟性

○ブレーンストーミングの基本
・意見の批判や判断をせず、
・質より量を優先し、
・笑いと奇抜さを重視し、
・相乗り、横取りは大歓迎

○デザイン思考
こういうものがあったらいいなというアイディアと、実現するにはここを解決しなければいけないかという課題との間を、行ったり来たりしながら作り上げていくこと


子どものためのワークショップ―仙台ビーアイ物語

2012年06月09日 | Workshop

子どものためのワークショップ―仙台ビーアイ物語
http://book.akahoshitakuya.com/b/4893091808

子どものためのワークショップ―仙台ビーアイ物語

ワークショップと学び2 場づくりとしてのまなび
http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/6ab611aa907f38e0fc8b86e4c779abdd
の中の、ぞうかば子さんが、とても気になったので読んでみました。

とにかく、すごい!子どもに対する愛情あふれるワークショップの実践例が満載です。多分、これらのワークショップを行うまでの事前準備にかけた時間は相当なものであったと思います。そのひたむきな姿勢こそが、ビーアイの成功につながっているはず!
放課後スクールや学童保育関係の方に読んでいただきたい本です。

以下、ビーアイ宣言■
第1条 自分になるために人は生まれてきた
第2条 いいとこはみんなちがう
第3条 いっしょにいるだけで!
第4条 ちがう意見は大事だ!
第5条 自分がどうしたいかきいてみる
第6条 一枚の木の葉・流れる星も先生
第7条 街は学校。地球は遊び場。
第8条 Look Good! Feel Good!
第9条 生かされている。生かしていく。
第10条 失敗は成功のだしの素


はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内

2012年06月09日 | Workshop

はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内
http://book.akahoshitakuya.com/b/456966203X

哲学者が「わかる」ということを、分かりやすく書いた本?のように感じました。「つめこんで、ゆさぶって、空っぽにする」はワークショップにも通じる心がありそうです。文字が茶色であったり、挿絵のデザインが文章をサポートしていたり、通常の文庫本とは異なる構成になっているので、不思議な本です。

以下、最後の部分抜粋■
○考える技術
(1)問題そのものを問う
(2)論理を有効に使う
(3)ことばを鍛える
(4)頭の外へ
(5)話し合う

○つめこんで、ゆさぶって、空っぽにする
観察する。推論する。そうして手にしたものを書き出してみる。それらをいくつかの仕方で整理する。組み替えてみる。聞いてもらう。そして、言いたいことを無責任に言い合ってみる。
そういうふうにして、問いを巡って、いろんなものをつめこんで、ゆさぶりをかける
でも、いちばんむずかしいのは、つめこんだものをいったん空っぽにすること。つめこんで、空っぽにしないと、新しいものは入ってこない。