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九段会館に関する国有財産法改正案が成立しました

2014年11月21日 | 歴史探訪<旧九段会館・しょうけい館・砲兵工廠>
 九段会館は、3・11大地震で大ホールの天井が崩落して死傷者が出ました。以後、大ホールや結婚式場、ホテルなどを閉鎖し、日本遺族会の事務所だけが存続していました。
 九段会館は、千代田区景観まちづくり条例に基づく景観まちづくり重要物件の第一号指定物件であり、管理人をはじめとして歴史学者などからも保存を求める意見があります。
 日本遺族会古賀誠元会長は歴史的に重要な文化財として保存するには、民間企業による開発手法で外壁と構造物の一部を残す手法(ファサード保存)を考えて自民党政調部会に提案し、自民党が通常国会に「財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案」として議案提案し衆院で可決、参院では継続審査となっていました。 さる18日の参議院厚生労働委員会で可決、19日の本会議で可決成立しました。本会議では日本共産党、社会民主党と糸数慶子議員が反対しました。厚生労働委員会に於ける日本共産党小池晃議員の反対討論を掲載します。

第187特別国会・参議院厚生労働委員会・10号(但し院内発表の未定稿)
                     20014年11月18日(火)
反対討論

○小池晃君 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となりました財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対する立場で討論を行います。
 戦争遺族の援護を行う遺族会の事務所を国の責任で存続させることは必要であり、理解できます。しかし、遺族会事務所の存続のために国有財産である九段会館の土地を民間事業者に貸し付けることについては、特定の民間事業者に対して遺族会事務所以外の部分を使用できるようにすることについて慎重な検討が必要です。遺族会事務所のみであれば,別の場所に確保し、無償貸付けを行うことも可能ではないでしょうか。
 法案は貸付けを受けた民間事業者が高層建物を建てることを前提こしていますが、高層建物の建設においては、日照被害、風害、景観への影響等が懸念されます。また、九段会館は、千代田区景観まちづくり条例に基づく景観まちづくり重要物件の第一号指定物件であり、保存を求める意見もあります。九段会館の保存の余地についても慎重な検討が必要です。
いずれにしても、これは国民の財産である国有地利用の問題であり、千代田区や地元住民も加え、徹底した情報公開の下、住民合意で今後の九段会館の在り方を検討することが必要だと考えます。
 以上申し述べ、討論といたします。

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