★三井記念美術館 サイト
『国宝雪松図と動物アート』 ※1月31日(木)まで
一覧表でも紹介していなかったのだけど、実は茶道具が半分くらい展示されていた!
(そういえば、以前「年に1度は茶道具をテーマにした展覧会を掛けます」と仰っていた。
今年度は春に不昧公展があったので、もうないかと思っていた。
もっとも、私がこの展覧会に行く気になったのは最近のことで、BS11の『フランス人がときめいた日本の美術館』(金曜20:00~)を観たから。
会期が1月末までなので、1月27日(日)に旧東海道をてくてく歩いて行ったら、なんと休館!
(チラシにも書いてあったけど~。そもそも、チラシさえもらってなかったから、全くノーチェック)
で、仕方なく竹橋までさらに歩いて、近代美術館工芸展で棗展を観たワケ
代わりに1月28日(月)は開館しますとのことで、昨日はたまたま休みだったから所用の帰りに寄った。
展示品はいずれも1度は拝見したものばかり。
だけど、古銅の龍耳花入、交趾の花鳥香合に鹿香合、仁清の鶏香合に信楽写の兎耳付水指。
旦入の黒楽兎絵茶碗。
言われてみれば、あれもこれも動物の柄だったわ~、と。
蓬莱山注連縄文茶碗にさえ、鶴亀が描かれている~
考えてみれば、日本人の風流さは季節の移ろい、歳月の移り変わりを愛でる心。
十二支なんて、大好き!
大西浄林(大西家初代、浄清の兄)の十二支文腰霰平丸釜なんて、見事!
(名称まんまで、腰付近に霰が打ってあって、その上に十二支がぐるっと囲んでいる。一つ一つの干支をぐるっと一周して拝見することができた)
そうなると、まぁ、干支の動物だって、「正月」(ないし年の瀬)の季節の移ろいになるし、
牛!だけで、天神様→梅→早春を連想させる。
鹿だけで、「秋」だったりね。(鹿の声を聞くと秋が~♪という和歌もあるし)
なので、観ていてそれなりに楽しかった。
そして、円山応挙の国宝・雪松図屏風を始めとする日本画。
これも、先日、2週に渡ってBSプレミアムで放送された外国人コレクターによる日本画の魅力をテーマにした番組を観た。
なるほど。外国人の視点から見て、改めて気づかされることがあった。
ということで、屏風の前で腰を落として、正座した高さで屏風を見上げた。
雪松図屏風も雲龍図も、長沢芦湯木の白象黒牛図屏風も、低い視点から見上げると、半端ない迫力で迫ってくる。
改めて、屏風って、立って鑑賞するものではないなと思っていた。
これら屏風が生活空間の中で飾られていた時代、江戸の人々は座って、愛でつつ、いや屏風の世界に包まれて暮らしていたのねぇ。
贅沢だわ~
(てか、それは豪商かお大名なんてだけどサ)
あと、永楽和全の作品が多いなぁ~と思った。
(そういえば、かなり前に「保全と和全」の展覧会をここで観た。
その時は永楽家のこともほとんど知らなかったし、保全・和全親子の確執も知らなかった。
一般的には永楽といえば保全!という評価のようにも感じられるけど、
和全だって、父の保全に負けず劣らずの技術を持った陶工だなぁ。。。と三井さんの華麗な器群を観て、改めて思った。
12~13年前? ちゃんと理解して展覧会を鑑賞していたら、もっといろいろなことが吸収できただろうに、、、
後悔しても仕方ない。これから、ちゃんと頑張って鑑賞していこう。
行ってヨカッタ。
※三井記念美術館バックナンバーリスト
2018年6月『大名茶人・松平不昧 ―お殿さまの審美眼―』(後期)→こちら
2018年4月『大名茶人・松平不昧 ―お殿さまの審美眼―』(前期)→こちら
2016年10月『松島 瑞巌寺と伊達政宗』→こちら
2016年1月『三井家伝世の至宝』→こちら
2014年12月『雪と月と花~国宝「雪松図」と四季の草花』→こちら
2014年10月『 東山御物の美 ―足利将軍家の至宝―』→こちら
2014年1月『楽茶碗と新春の「雪松図」』→こちら
2013年11月『国宝「卯花墻」と桃山の名陶 -志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部-』→こちら
2013年1月『ゆくとし くるとし 茶道具と円山派の絵画』→こちら
2012年8月『美術の遊びとこころ 三井版 日本美術デザイン大辞展』→こちら
2012年2月『茶会への招待―三井家の茶道具―』→こちら
2011年9月『華麗なる京蒔絵-三井家と象彦漆器』→こちら
2011年7月『日本美術にみる「橋」ものがたり』→こちら
2010年12月『室町三井家の名品~卯花墻と箱根松の茶屋~』→こちら
2010年4月『江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品』→こちら
2009年12月『ZESHIN』(柴田是真展)→こちら
2009年4月『三井の茶道具』→こちら
2008年10月『森川如春庵の世界』→こちら
2008年8月『NIPPONの夏』→こちら
2008年4月『茶箱と茶籠』→こちら
2008年3月『三井家のおひなさま』→こちら
2007年12月『安宅英一の眼』→こちら
2006年9月『赤と黒の芸術 楽茶碗』→こちら
『国宝雪松図と動物アート』 ※1月31日(木)まで
一覧表でも紹介していなかったのだけど、実は茶道具が半分くらい展示されていた!
(そういえば、以前「年に1度は茶道具をテーマにした展覧会を掛けます」と仰っていた。
今年度は春に不昧公展があったので、もうないかと思っていた。
もっとも、私がこの展覧会に行く気になったのは最近のことで、BS11の『フランス人がときめいた日本の美術館』(金曜20:00~)を観たから。
会期が1月末までなので、1月27日(日)に旧東海道をてくてく歩いて行ったら、なんと休館!
(チラシにも書いてあったけど~。そもそも、チラシさえもらってなかったから、全くノーチェック)
で、仕方なく竹橋までさらに歩いて、近代美術館工芸展で棗展を観たワケ
代わりに1月28日(月)は開館しますとのことで、昨日はたまたま休みだったから所用の帰りに寄った。
展示品はいずれも1度は拝見したものばかり。
だけど、古銅の龍耳花入、交趾の花鳥香合に鹿香合、仁清の鶏香合に信楽写の兎耳付水指。
旦入の黒楽兎絵茶碗。
言われてみれば、あれもこれも動物の柄だったわ~、と。
蓬莱山注連縄文茶碗にさえ、鶴亀が描かれている~
考えてみれば、日本人の風流さは季節の移ろい、歳月の移り変わりを愛でる心。
十二支なんて、大好き!
大西浄林(大西家初代、浄清の兄)の十二支文腰霰平丸釜なんて、見事!
(名称まんまで、腰付近に霰が打ってあって、その上に十二支がぐるっと囲んでいる。一つ一つの干支をぐるっと一周して拝見することができた)
そうなると、まぁ、干支の動物だって、「正月」(ないし年の瀬)の季節の移ろいになるし、
牛!だけで、天神様→梅→早春を連想させる。
鹿だけで、「秋」だったりね。(鹿の声を聞くと秋が~♪という和歌もあるし)
なので、観ていてそれなりに楽しかった。
そして、円山応挙の国宝・雪松図屏風を始めとする日本画。
これも、先日、2週に渡ってBSプレミアムで放送された外国人コレクターによる日本画の魅力をテーマにした番組を観た。
なるほど。外国人の視点から見て、改めて気づかされることがあった。
ということで、屏風の前で腰を落として、正座した高さで屏風を見上げた。
雪松図屏風も雲龍図も、長沢芦湯木の白象黒牛図屏風も、低い視点から見上げると、半端ない迫力で迫ってくる。
改めて、屏風って、立って鑑賞するものではないなと思っていた。
これら屏風が生活空間の中で飾られていた時代、江戸の人々は座って、愛でつつ、いや屏風の世界に包まれて暮らしていたのねぇ。
贅沢だわ~
(てか、それは豪商かお大名なんてだけどサ)
あと、永楽和全の作品が多いなぁ~と思った。
(そういえば、かなり前に「保全と和全」の展覧会をここで観た。
その時は永楽家のこともほとんど知らなかったし、保全・和全親子の確執も知らなかった。
一般的には永楽といえば保全!という評価のようにも感じられるけど、
和全だって、父の保全に負けず劣らずの技術を持った陶工だなぁ。。。と三井さんの華麗な器群を観て、改めて思った。
12~13年前? ちゃんと理解して展覧会を鑑賞していたら、もっといろいろなことが吸収できただろうに、、、
後悔しても仕方ない。これから、ちゃんと頑張って鑑賞していこう。
行ってヨカッタ。
※三井記念美術館バックナンバーリスト
2018年6月『大名茶人・松平不昧 ―お殿さまの審美眼―』(後期)→こちら
2018年4月『大名茶人・松平不昧 ―お殿さまの審美眼―』(前期)→こちら
2016年10月『松島 瑞巌寺と伊達政宗』→こちら
2016年1月『三井家伝世の至宝』→こちら
2014年12月『雪と月と花~国宝「雪松図」と四季の草花』→こちら
2014年10月『 東山御物の美 ―足利将軍家の至宝―』→こちら
2014年1月『楽茶碗と新春の「雪松図」』→こちら
2013年11月『国宝「卯花墻」と桃山の名陶 -志野・黄瀬戸・瀬戸黒・織部-』→こちら
2013年1月『ゆくとし くるとし 茶道具と円山派の絵画』→こちら
2012年8月『美術の遊びとこころ 三井版 日本美術デザイン大辞展』→こちら
2012年2月『茶会への招待―三井家の茶道具―』→こちら
2011年9月『華麗なる京蒔絵-三井家と象彦漆器』→こちら
2011年7月『日本美術にみる「橋」ものがたり』→こちら
2010年12月『室町三井家の名品~卯花墻と箱根松の茶屋~』→こちら
2010年4月『江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品』→こちら
2009年12月『ZESHIN』(柴田是真展)→こちら
2009年4月『三井の茶道具』→こちら
2008年10月『森川如春庵の世界』→こちら
2008年8月『NIPPONの夏』→こちら
2008年4月『茶箱と茶籠』→こちら
2008年3月『三井家のおひなさま』→こちら
2007年12月『安宅英一の眼』→こちら
2006年9月『赤と黒の芸術 楽茶碗』→こちら
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