中国の山東省煙台と海南省三亜で今年3月、日本人男性がそれぞれ3人ずつ、計6人が現地当局に拘束されていたことが22日、日本政府関係者の話で分かった。
中国政府も拘束の事実を認めた。スパイ行為を疑われた懸念から「国家安全危害容疑」の可能性もあるが、中国に拘束・拘留されている日本人が少なくとも計11人に上る異常事態となっている。
6人のうち4人は地質調査会社「日本地下探査」(千葉県船橋市)の社員。中国の温泉開発会社の依頼を受け、3月下旬から専用の測定機器を使用した地質調査を行っていた。
日本総領事館が定期的に領事面会を行っているが、中国側の規制もあり、詳細に聞き取れていない面もあるという。日中外交筋は「違法行為というが、中国で何をすれば危ないのかが非常にあいまいだ」と話す。
今回の拘束現場に共通するのは軍事基地を抱えている点だ。山東省には中国初の空母「遼寧」の母港があり、海南省は戦略原潜の基地を擁する。
過去の邦人拘束では、中国が軍用ヘリポートなどの建設を進める浙江省温州の南●(=鹿の下に机のつくり)島を調査していたとみられるケースもあった。
ただ、今回は拘束された日本人男性らが軍事情報を調査していた可能性は低く、恣意的(しいてき)に法が運用された可能性がある。やはり恐ろしい国だ。
zakzakからの引用記事