珠江も橘に好意を抱き、ぎごちない交際が始まる。
しかし、珠江の突然の結婚で恋は儚く終わった。
相手は片倉氏であった。
珠江の家は没落して、腹違いの兄は金をせびり取るだけの男に堕ちた。
貧乏で将来の分からぬ医学生よりも、金に困らず生活の安定した男を選ぶのは、女として普通の心理だろう。
しかし、橘は深い落胆と共に憎悪も感じてしまうのである。
憎悪の相手は珠江と片倉。
この主人公の心理を、作者は微に入り細に入り描写する。
又、夫である片倉の微妙な心理も、精神分析医の如く解明して行く。
解明されないのは、佳人珠江の女心で、神秘で悪魔的にさえ描かれる。
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