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北海道独立したら… 食糧自給率200% 日本語・アイヌ語公用語に 財政は厳しく(北海道新聞)

2014-11-10 07:00:00 | アイヌ民族関連
北海道独立したら… 食糧自給率200% 日本語・アイヌ語公用語に 財政は厳しく(11/10 07:00)
 英国からの独立を問うスコットランドの住民投票で、賛成派は過半数を獲得できず、独立は夢に終わった。北海道とスコットランドは人口、面積がほぼ同じ規模。道内に「独立論」が高まっているわけではないが、仮に北海道が独立したらどうなるのか。通貨は? 国旗は? 経済は? 「視点を変えれば今の北海道が見えるかもしれない」と、同僚A、B、Cと空想してみた。(探る見る取材班)

■通貨は「ピリカ」

 まずは通貨の名前を考えよう。世界中で愛された北欧フィンランドの童話「ムーミン」のようなかわいらしい名前がいいな。「ドーミン」はどうだろう。

 A「アニメ的なかわいらしさから、一気に現実に引き戻されたような…」

 B「北海道らしく、『なまら』や『したっけ』『えぞ』はどうかな」

 C「アイヌ語のピリカ(美しい)やカムイ(神)もあるよ」

 ピリカは響きがいいね。「百ピリカ、千ピリカ…」。よし、通貨の名前はピリカにしよう。早口言葉が得意になる道民も増えるだろう。では、公用語は日本語とアイヌ語でいいかな。

 A、B、C「いいと思う」

 A「ただ、アイヌ語を話せる人が少なくなった今、実際にアイヌ語を日常生活に根付かせるには多くの困難がありそうだね」

 例えば、ニュージーランドでは先住民族マオリの言葉を独自の学習法で広めている。米国ハワイ州では、消滅寸前だった先住ハワイ民族の言葉を復興させ、今ではハワイ語で教育する学校が幼稚園から高校まである。海外の先行事例が参考になると思う。

 B「北海道だけで自給自足できるの?」

 農林水産省の資料によると、2012年度の北海道の食料自給率はカロリーベースで200%。カナダ(2011年で258%)やオーストラリア(同205%)に肩を並べ、フランス(同129%)や米国(同127%)を超える農業大国になる。食べ物は十分に賄えそうだ。ちなみに日本全体の食料自給率は39%だ。

■国旗にヒグマを

 北海道と言えば野生生物の宝庫。国旗には森の王者、ヒグマを入れたい。

 C「現在の北海道の動物(鳥)はタンチョウだ」

 両横綱のヒグマとタンチョウががっぷり四つか。小結などの三役には道内に140羽とされる絶滅危惧種のシマフクロウに加え、ゴマフアザラシ、キタキツネあたりが入るか。ここに「逸ノ城」が加われば、混戦模様か。

 A「話がずれてきた」

 ごめんごめん。ヒグマの上手投げが決まったということで、国旗のデザインにはヒグマを入れよう。かつて千円札に刷られていたタンチョウは紙幣に復活させようか。

■行政任せはダメ

 B「ところで、経済的に自立できるのだろうか」

 道によると、道と各市町村に配分される地方交付税と国庫支出金は、12年度決算で計2兆2千億円。道と道内市町村の歳入合計の41%を占める。独立したら、この制度を根本的に見直さないといけない。

 C「毎年2兆円! 財源の4割を依存していたら独立は夢のまた夢だね」

 さらに北海道は人口が減少し、高齢化率も高い。今後、税収が上がる見込みは薄そうだ。多額の税金を納めている東京などからは「北海道が独立してくれるのはありがたい」との声が出るかもしれない。

 C「北海油田のあるスコットランドが独立を目指したのは分かる。北海道が独立する意味はあるの?」

 消費税増税や環太平洋連携協定(TPP)など政府の方針に従うのではなく、道民が意思決定し、行動できる。それが最大の魅力だ。ただ、市民が政策を行政に任せ、選挙で選んだ議員にチェックしてもらうばかりでは、独立しても経済的に苦しくなるだけで意味はないと思うよ。<どうしん電子版に全文掲載>

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/topic/573503.html


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