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グラフェン(カーボンの単層シート)を利用した新規触媒層の設計

2009年12月29日 | 2009スペシャル

グラフェン(カーボンの単層シート)を利用した新規触媒層の設計

グラフェンとは原子レベルでのカーボン単層で
シートとして得るには
シートを溶液に溶かして基板上に配列させて
重なりあった部分を超音波で削って、一面に敷き詰める方法が
知られている。

さらにカーボンを表面に含む溶液と対極を5ミリ程度まで近づけて
30から50Vの高電圧交流印加法によっても
グラフェンを形成できることが示されている。

一方、カーボンを含むガスを
高温のチャンバー中で、
化学気相堆積法(CVD)で
銅や鉄などの金属表面に触媒的に形成する方法も提案されている。


私は、銅をナノドットめっきで形成して、
その銅ドットの表面に選択的にグラフェンを堆積させるCVD法を提案する。
また、得られたグラフェンにアルカリ金属または、アルカリ土類金属をドープすることで
その後で、ドープした金属を選択的に置換めっきする貴金属めっきを施すことで
原子レベルで貴金属使用量を削減し、またグラフェンとの相乗効果をもつことが期待される
触媒の形成法を提案する。


また、形成された貴金属修飾グラフェン修飾銅ドット触媒に
電子、またはイオン輸送層として電気伝導性高分子を
電気析出法またはスピンコート法で形成することを提案する。


以上の形成法による触媒は、
たとえば、燃料電池などの貴金属を使用することが不可避な有力な化学反応においても
貴金属量を大幅に低減させることができ、価格面でのメリットが得られる。
また、グラフェンと金属の相乗作用によって新しい触媒を創出することにも利用できる。

グラフェンの活性点は面状に広がるものではなく、
端部が点状に活性を持っていると予想している。

そのため、触媒として応用する場合には、
端部をより多く形成させる銅ドット上の修飾グラフェンを利用するメリットが大きい。

銅ドットめっきはリソグラフィーとレジストを組み合わせる通常の半導体プロセスを利用し、
硫酸銅めっき浴などを用いることで形成できる。

グラフェンにドープする金属(イオン化傾向の小さな金属)は
CVDのガス中に含有させることでドープ量の制御を行う。



 






 

 



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