ルプチジャルダン Le Petit Jardin 

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”ルプチジャルダン”の日記です。

アトランタ観光 その5 キング牧師の生家

2007年01月15日 | アトランタのみどころ

 
1月15日。
Martin Luther King Jr. (マーチン・ルーサー・キング・ジュニア)Day でした。
南部の多くは祝日となっています。
日本において祝日になった人は天皇陛下ですが
アメリカにおいては、
ヨーロッパ人として初めてアメリカに到達したクリストファー・コロンブスと
アメリカ合衆国の初代大統領ジョージ・ワシントン、
16代大統領エイブラハム・リンカーン、
そしてこのマーチン・ルーサー・キング・ジュニア牧師でした。

キング牧師は公民権運動(黒人をはじめとする有色人種がアメリカ合衆国市民として法律上平等な地位を獲得することを目的とした運動)の指導者でした。
1929年、ジョージア州アトランタの黒人牧師の家に生まれ、
飛び級で大学に入り、アラバマ州モントゴメリーの教会の牧師になりました。
奴隷解放宣言後もなお南部の州の多くが人種隔離制度を続けていました。
交通機関やレストラン、学校等の公共機関で白人と黒人を分離するもので、
識字率の低い黒人の投票権を事実上制限したり、
住宅を制限することも合法とされていました。

1955年、市バスでの差別に抗議した主婦が逮捕されたのをきっかけに
牧師生活2年目にして公民権運動に加わり、指導者となって行きました。
以来、反対派や警察から暴行を受け、投獄されたそうです。
しかしキング牧師は暴力の力に頼る事なく、平和を説き続けました。
奴隷解放宣言からちょうど100年目にあたる1963年、
人種差別撤廃を求める20万人以上の人々がワシントン記念塔広場に集まり
演説が行われました。

「 I have a dream that one day on the red hills of Georgia, 
the sons of former slaves and the sons of former slaveowners
will be able to sit down together at table of the brotherhood.」

「 私には夢がある。いつの日かこのジョージア州の赤土の丘の上で
かつての奴隷の子孫たちとかつての奴隷主の子孫たちとが
共に兄弟愛のテーブルに着くことができるようになる事を。」

「I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not judged by the color of there skin
 but the content of their character. 」

「私には夢がある。私の4人の子どもたちが、 いつの日か肌の色ではなく、その人格によって評価をされる日がやって来る事を。」

    (8/28/1963『ワシントン大行進』の際のスピーチより抜粋) 

 

そして1964年、ついに公民権法が制定されました。
その年に彼はアメリカ合衆国における人種偏見を終わらせるための
非暴力抵抗運動の功績を称えられ、ノーベル平和賞を受賞しました。
その後、ベトナム戦争反対運動にも立ち上がりましたが
ベトナム戦争が泥沼化して行く最中、非暴力主義反対派も多く、
1968年4月4日に遊説活動中のテネシー州メンフィスで
白人男性によって暗殺されました。
39歳の若さでした。

キング牧師の生家や周辺の町並みは国立歴史地区として保存されており、
当時の様子が伺えました。
そして、歴史地区内のアトランタの赤土を思わせるレンガ造りの広場で、
空と同じ色をした澄んだ水の中に眠っています。



 キング牧師の演説を聴きたい方はこちらをどうぞ。↓
ちょうど「I have a dream」が始まる13分以降、独特のリズムで
クレッシェンド、デクレッシェンドを繰り返す、音楽のような口調です。
        http://www.americanrhetoric.com/index.htm