ルプチジャルダン Le Petit Jardin 

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”ルプチジャルダン”の日記です。

衝撃

2006年05月20日 | そのた

季節はまだ寒い頃、何気なく見ていたローカルTVで白髪のご婦人が”食”についてお話をされていた。
いつの間にかそのご婦人のお話に吸い込まれていった。
そのご婦人とは辰巳芳子さんでした。
私はこの方の存在をこのTVで初めて知った。
食べる事、食の安全の事、食の自給率の事、、
全てが衝撃的だった。
気づけば夢中で見ていた為、録画もしなかったので
もう一度知りたいと思った。
そして図書館で辰巳芳子さんが書いた本を何冊も借りた。
その中からいくつか心に残った言葉を紹介します。

 ※太字は辰巳芳子さんの言葉
人間の「食」は呼吸と等しく、いのちの仕組みに組み込まれて要るどの民族もその人々が暮らす「風土」の中で暮らしやすいように、生きやすいように食べてきている。
それが人間の体調を自然に整えてくれる。
風土の食べ物はその時その時の季節をしのぐためだけでなく、
次の季節を迎える力にもなっている事を
ひとつひとつ例を挙げて説明されていた。

「食べる」ことは、人間の心と体、そして繊細な神経や精神までも形作っていく
稲作によって培われた日本人の気質について説明されていた。

そういえばあの日のTVでは、机上での数字を操作して大きくなったホリエモンがあのようになって、正直、ほっとしていると言われていたのが印象的だった。

自分の手で、額に汗をかいて作り出した物はそう簡単には崩れない、と。

いのちは自分のものではない

人との関わりにおいては互いに「仕え合う」という事を重んじる

人に生命を確かに守り育てるたべものの向こうには
かならず信頼に足る人物が存在しております。
食材作りは、変化する自然相手の生活。
その人生は消費者の想像を超えた、油断できぬ忍耐、努力の日々だからです。
その働きは、本当にお金に置き換えられぬほどのものです。
現在、日本の食料の自給率は40パーセントを下ると申します。
純正な食材をよく理解し、賢く感謝して使ってくださる方が増えれば
ひいては食料問題を改善する底力になるでしょう。
さらに気がかりなのは後継者のことです。
後継者が希望のうちに精励し育ちうるためにも、
私たちは良質な食材のふさわしい扱い手でありたいと望みます。

=確かな味を造る会」宣言=

読んでいくうちに安心できた。
食べる事を通して生きる術を教えてくれていた。
毎日ニュースで様々な事件が起こる。
殺伐とした世の中、希薄な感情、生きにくい世の中だと感じていた。
でも、辰巳芳子さんのメッセージが広がれば
世の中変われるんじゃないかと思った。

食べることは命を守ること。
自分の命を守ってくれるから
自然にありがたいと思うし、
そこで安らげるから、その人が懐かしい。
そのいのちの深いところで、育み、それから、成長する。

最後に......私個人的に心に留めておきたいなと思った言葉
【余熱】
軸と花、穂先と根元、この異なる質感を口に入れたときに違和感を感じさせぬように茹でるには、7,8分通り茹で、あとは火を止め 
ゆで汁の余熱であとの2,3分を仕上げる。
愛の喜びは力ずくでは得られない。
愛の世界における”待つ”に等しい”余熱”。
待つことを知る、なんと静穏な文化でありましょう。
待つことは知ろうとする内的態度に通じる。
待てるとは自他ともを優しく測れてこそ。

 さあ、今日から全てを実践....という訳には行かないけれど
 私のペースで取り入れてみようっと。