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女系女帝について考える②

2006-02-05 12:01:53 | 世の中のこと
*この記事は、2/8(水)に訂正させて頂きました。
  秋篠宮妃である紀子様のご懐妊が発表されたためです。
  国会にも動きがありますし、僕の考えも少し変わってきました。


前回の続きです。

先ず、「女系女帝」の賛成派・反対派に対する僕のイメージは以下の通りです。

賛成派=生物学=男の子が生まれ続けるなど所詮ムリ

反対派=イデオロギー=天皇の権威の維持

「女系女帝」に反対すると、何故それが天皇家の維持につながるのか?
男尊女卑などではありません。
海外に目を向けると、例えばローマ教皇やダライ・ラマは世襲ではありません。
後継者の選出方法が厳格に守られていることで、その権威が失われないのです。
それを天皇に置き換えれば、「万世一系」の「男系男子」がこれを継ぐべし、ということになるのです。

生物学とイデオロギーとの論議では、いつまでやっても結論は出ないでしょう。
戦う土俵が違うのですから。
「ヒトはサルから進化した」「ヒトは造物主がチリから造った」という論議に似ています。

そこで、前回は保留した別の要素もあわせて考えたいと思います。

(A)側室を認める
(B)旧宮家を復活させる
(C)養子を迎えさせる(現在は皇室典範の第九条で禁じられている)

(A)側室を認める。
  今の世では、即却下でしょう。
  これは当たり前のことですが、先日、民主党の前原代表が敢えてこれに触れました。
  「側室でもいない限り、男の子が生まれ続けるのはムリ」であると。
  側室を容認するための発言でないことは明らかです。
  「昔とは違うのだから、何か手を打たないといけませんよ」と言っているのです。

(B)旧宮家を復活させる
(C)養子を迎えさせる
  この2点は、セットで考えたほうが分かりやすいと思います。
  戦後に整理された旧宮家を、皇籍に戻そうというものです。
  昭和天皇以前の血統をたどれば、天皇と成り得る「男系男子」がまだ居るそうです。
  この人たちが皇族に戻れば、天皇も継げるという考えです。
  これが、反対派が挙げる「女系女帝」への代案です。 
  とは言え、国民の大半は、それが誰なのかを知りません。
  もちろん僕も知りません。
  民主主義とメディアが発達した現代においては、「皆が認めている」ことも重要となるはずです。
  全く知らない人が、いきなり「今度僕が天皇になります」と出てきたらどうなるでしょう?
  大ブーイングでしょうね。
  そこで、
  「とりあえず皇太子殿下か秋篠宮様の養子にでもしておこう。」
  「愛子様か秋篠宮様の2人の娘と結婚させて、そこに男の子が出来れば万々歳。」
  という話が出てきます。
  この程度の操作は、昔に比べれば可愛いものだそうです。
  天皇家の長い歴史の中、本家が断絶したことは数回あったのですから。
  その意味では、宮家の意義は「血統のスペア」にあると言えます。

上に挙げた3点は全て、今の天皇家に認められていないことです。
この条件下では、「男系男子」だけでは行き詰ってしまうことは、必然と言えるでしょう。
ここで僕の考えを明確にしておきますが、「女系女帝」には大賛成です。
これが何より自然であると思うためです。

では逆に、不自然なことは何か?
旧宮家と養子の問題が、それにあたると思います。
もちろん側室は論外です。
「女系女帝」への反対派の論理は、「万世一系」こそが天皇家の権威維持につながる、というものです。
分からないでもありませんが、その大義だけを振りかざせばどうなるでしょう?

今の世は情報化時代です。
ムリな血統の操作は、それこそ権威の失墜につながるように思います。
「何か変なことやってるなあ」と見られる、そのデメリットのほうが大きいのではないでしょうか。
現在の天皇家は、メディアの力により、ある意味ではタレント化されています。

愛子様が天皇となり、その愛子様が選んだ男性との間の子が、その次の天皇となる。
もちろん、それが男の子でも女の子でも構わない。
それで良いのではないか。

単純かも知れませんが、僕はそう思います。