goo blog サービス終了のお知らせ 

65オヤジのスタイルブック

65才茶々丸のスタイルブック。様々なカルチャーにふれて養ったライフスタイルを紹介

映画 はちどり

2020年09月28日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像6

世界の映画祭で50冠を超える受賞。話題のキム・ボラ監督の長編デビュー作、韓国映画「はちどり」を鑑賞。

パラサイトの空前のヒットの中で、ミニシアターを中心にロングヒットを続けている本作。ようやく、岐阜のCINEXで鑑賞できることができました。

監督のキム・ボラは1981年生まれの女性で、東国大学映画映像学科を卒業後にコロンビア大学の大学院で映画を学んだ新鋭。短編映画のリコーダーのテストで注目され、今回の長編作品は主人公ウニのその後を描いた作品だそうです。

舞台は、1994年の韓国、ソウル。空前の経済成長と国際化と民主化が進む時代の小さなお店を夫婦二人で営んでいる中流家庭の末娘14歳のウニが主人公です。クラスにもなじめず、他校の塾仲間一人。塾仲間の女友達やボーイフレンドと遊ぶなかで、兄や姉に挟まれ自分に無関心な親に孤独を感じています。そんな中で、塾の女性講師ヨンジがあらわれて、自分の話に耳を傾けてくれるヨンジにウニは惹かれていきます。ある朝、姉が乗るバスが高架橋を通過する時間帯に、崩落事故の知らせが届きます。

14歳のウニを中心に時間が流れる誰もが経験する思春期の生活、両親との微妙な距離や兄弟との不仲は、普通の家庭にはよくあることで、あの頃を振り返れば懐かしくもある時間ですが、過去の日々から長短の時間経過があっても、あの頃の経験に近い思いは誰でも経験してるのではと思います。また、この時期には男女ともに、少し年齢の離れた大人の存在が大きく影響されているではないかと思うのです。

そんな日常をウニの目線で追った日常は少し退屈な時間ではあるものの、その時間の経過が逆にとても新鮮に感じられる映画でもあります。そのギャップはウニを演じたパク・ジフの見つめる先が印象的だったのではと思います。ゆるやかな時間の流れから一変するラストへの激流。14歳のウニの世界を十二分に味わってみてください。

画像9


映画レビューランキング


古代エジプト展 愛知県美術館

2020年09月26日 | 【美術鑑賞・イベント】
ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展
9月19日より開催中の「古代エジプト展」を観に愛知県美術館に。
 
愛知県はコロナ禍により、次々と目玉の展覧会が中止となり寂しい期間でしたが、芸術の秋に向けて徐々に各美術館も事前予約や人数制限などの対策を講じながら展覧会が開催されつつあります。今回の美術展は、古代文明を代表するエジプト文明を紹介する展覧会で、ヨーロッパ5大エジプトコレクションに数えられるライデン国立古代博物館から選りすぐりの所蔵品250点が展示されています。
 
今回のコレクションは、エジプト文明の魅力の一つであるミイラに着目しミイラの秘密を多角的に解き明かす展示となっています。ミイラの棺に収まれらる装飾品の数々神様への捧げられる動物のミイラ、そして何よりミイラの棺10点を立体展示。棺の表面と内部を立てて展示される画期的な展示となっています。立ち並ぶ棺は、普段の棺の設置と違い迫力満点で施された彩色が細部にまで観ることが出来ます。また、人間のミイラ3体と動物のミイラ1体をCTスキャンにより調査された研究成果を映像で紹介しています。
 
時間制による事前予約や当日入場の時間制限を設けるなどコロナ対策を十分にしたことで、余裕をもって鑑賞できる絶好の機会が生まれています。また、常設展では、新収蔵品を含む現代アートの数々が展示され、写真撮影も可能です。古代文明の芸術鑑賞の後には、現代文明のアートを楽しめる過去から現代、未来へと続く魅力的な美術館になっています。
 
会期は12月6日までの長期展示ですので、ぜひこの機会に最新科学により導かれた古代文明の神秘を楽しんでみてはどうでしょう。

映画 パブリック 図書館の奇跡

2020年09月25日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

名優エミリオ・エステベス監督、主演の社会派ドラマ「パブリック 図書館の奇跡」を鑑賞してきました。

前回紹介した自閉症ケア施設を支える二人の男の奮闘を描いた「スペシャルズ」を社会派ドラマを紹介しましたが、今回は、公立図書館の職員が主人公の社会派ドラマを紹介します。

舞台は、アメリカオハイオの公立図書館。実直な図書館職員のスチュアートは、大寒波が襲ったある日、図書館を生活の一部として利用しているホームレスから図書館を占拠すると告げられホームレスの集団共に立てこもる状況に陥ってしまいます。

ホームレス集団は、大寒波により避難場所を失い仕方なく図書館を占拠したのですが、事態は、メディアと市長候補、警察により急変しスチュアートはホームレスを扇動する犯人に仕立て上げられしまいます。平和的な解決を願い、スチュアートは誰もが思いつかない奇策を考え出します。

スチュアートを演じたエミリオ・エステベスは、80年代の青春映画で活躍する名優でチャーリー・シーンの兄。本作が7本目の監督作品で監督、主演はもとより脚本も手掛けています。スチュアートと図書館の常連ホームレスたちのユーモラスな会話から始まり、図書館占拠から、彼の実直な人柄が共感を呼び事件解決へとテンポよく進む流れが面白く、演者の個性が色濃く残る作品でした。

日本では、到底考えられない状況もアメリカの歴史背景があればこそで、非常時での人間の尊厳を守ることがいかに大切かを感じる作品でもあります。

画像9

 画像10


映画レビューランキング


映画 スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~

2020年09月24日 | 【映画・ドラマ・演劇】

ポスター画像

最強のふたり、製作陣による社会派ドラマ「スペシャルズ! ~政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話~」を鑑賞しました。

日本でも、裕福な家庭の障がい者を移民出身の無職の男が介護という実話に基づくフランス映画が異例のヒットとなった「最強のふたり」のエリック・トレダノとリビエ・ナカシュ監督が挑んだ最新作は、無認可の自閉症ケア施設を運営する男とドロップアウトした若者の就労を支援する団体の男が主人公。外見はこわもての二人がそれぞれの使命を全うするために奮闘する感動のドラマです。

物語は、自閉症ケア施設「正義の声」代表のブリュノは、他の施設が見放す自閉症の若者たちを無条件で受けいれている。その施設の若者たちをサポートするのがブリュノの友人で若者の更生を行う「寄港」の若者たち。資格を持たない若者たちが、自閉症の若者たちと向き合いサポートしていく中で政府が施設を問題視して潰そうと調査が入ることに。

ブリュノを演じたヴァンサン・カッセルとマリクを演じたレダ・カテブの中年コンビの奮闘ぶりと自閉症の子供たちと不良少年少女に向けられる眼差しや姿、子供たちの体当たりの演技は、どの場面も愛に満ち満ちてすばらしい。そして福祉的な部分においても詳細に描かれていて、教育的な映画としても価値があります。

ともすると重々しく感じるテーマを監督の特徴でもあるユーモアを交えながら徐々に心が揺さぶられていく傑作の社会派ドラマだと思います。

また、ひとつの「最強のふたり」のドラマが誕生しました。最強のふたりと最強の仲間たちの軌跡を味わってほしいです。


映画レビューランキング


DVD ガーンジー島の読書会の秘密

2020年09月22日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、第二次大戦下から大戦後にかけて、ある読書会の真実に迫るヒューマンミステリー作品「ガーンジー島の読書会の秘密」です。

第二次大戦後のイギリス。作家のジュリエットは、彼女のもとに送られた本がきっかけでガーンジー島のある読書会の存在を知り取材に向かいます。その読書会は、ナチスに占領された島で密かに行われた読書会。しかし、創始者女性エリザベスの行方は不明で生き残ったメンバーは、女性の過去に口を閉ざします。島の住人から、彼女の素性を聞き出そうとすると彼女に対する評判は悪い。益々疑問が増したジュリエットは読書会メンバーと心を交わしながら、ジュリエットのある真実を見つけ出していきます。

僕が映画鑑賞の中で、一生のテーマとしているナチスドイツが行った歴史的事実の証言録とは、今回の作品は異なりますが作中で徐々に明かされていくエリザベスの真実と読書会のメンバーがなぜ、彼女の過去に口を閉ざす理由が明らかになり、ラストには歴史ドラマとは異なるエンディングがあり、素敵なラブストーリーとなっていました。

地味な作品ですが、人を思いやる気持ちや最愛なる人への献身、そして再生と船出が淡々と描かれた逸作です。

画像7


映画レビューランキング


DVD ナンシー(Nancy)

2020年09月19日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、2020年の未体験ゾーンの映画たちで特別上映されたサイコスリラー。「ナンシー(Nancy)」です。

今回の作品は劇場一般公開はなく、未体験ゾーンの映画たちのフェスティバル上映された作品です。

内容は、愛情のない母親を介護しながら、人付き合いの苦手で猫だけが友達のナンシーは、嘘をつくことでしか自分を表現できない内気な女性。たった一人の肉親を失ったナンシーは、テレビで5歳で行方不明になり30年間捜し続けている夫婦の娘の30年後の似顔絵が自分に似ていることを知り近づきます。

スリラーと言ううよりは、心理的なドラマと言うか、ナンシーと娘夫婦とのやり取りだけでほぼ構成され、言葉少なで無表情に近いナンシーをアンドレア・ライズボローがうまく演じていたし、夫婦役を演じたスティーヴ・ブシェミとJ・スミス・キャメロン の彼女の嘘に気付きながらも、受け入れようとする感情を表情で出していてグッとくる演技でした。地味な作品であるけれど、三人の心の動きが少ないセリフの中で展開されているところが好評価なのかなと思います。

映画ポスターがどこか怖さを感じましたが、終わってみれば嘘つきなナンシーの再生ドラマで怖いのが苦手な僕にはほっとしました。

画像4


映画レビューランキング

 


DVD ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像

2020年09月16日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像11

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、年老いた美術商と孫の名画真贋を巡るヒューマンドラマ「ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像」です。

今回の作品は、フィンランド作品で、ヘルシンキとストックホルムを舞台に描かれています。物語は年老いた美術店主オラヴィが、資金繰りもおぼつかい店に、突然、疎遠となった娘の孫の職業訓練を頼まれます。乗る気のないオラヴィでしたが、オークションハウスで一枚のサインのない肖像画と出会い、その作品がロシア近代絵画の巨匠、イリヤ・レーピンの作品と確信、美術商として最後の仕事として作品を落札します。レーピンの真贋のために孫と共に奔走、手がかりを見つけますが、そこには思いもしない落とし穴が。。。

美術の仕事に携わる者としては、名画との出会いから自らの鑑識眼を信じて大きな賭けに出たオラヴィの心情は少なからず理解できます。この物語の中心にあるのは美術商としての執着が招いた彼の人生。そこに、孫息子のオットーの存在が晩年の人生に深く関わっていくところが、とても面白いです。

また、生前サインのない作品が存在しないと言われていたレーピン肖像画の秘密もラストで明かされ美術ファンとしても興味深い視点で映画が作られているところも、オラヴィと娘と孫との関係に深く入り込み感動が徐々に湧き出てくる秀作でした。

アート映画としてもヒューマンドラマとしても楽しめるオラヴィの最後の取引を目撃してみてください。

画像4


映画レビューランキング


DVD 悪魔は見ていた

2020年09月15日 | 【映画・ドラマ・演劇】

悪魔は見ていた : 作品情報 - 映画.com

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。ビル内の監視カメラと異常者の監禁からの脱出サスペンス。「悪魔は見ていた」です。

今回は、韓国でスマッシュヒットした作品です。劇場での公開がなかった作品でレンタルビデオ店でかなりにかなりの本数が並んでいたので鑑賞してみました。

内容は、シングルマザーでキャリアウーマンの主人公がクリスマスの夜に会社ビルの彼女に好意を抱く警備員に監禁される異常愛からスタート、セクハラ上司にダメ部下の女性社員も巻き込んでの脱出劇が延々と繰り広がげられるという内容です。その様子をつぶさに映し出しているのがビル内の監視カメラで、このカメラが結末のカギを握っています。

内容としては、この手の韓国作品が好きな方には、そこそこの出来栄えで劇場公開されなかった(のちにWOWOWで放映)納得です。ラストの結末も途中から読めてしまう展開ではありますが、ネット社会ではありうる事象で、そこが予想だにしない結末となったのかなと思ってます。また、R18指定を受けた2017年のアメリカ映画「P2」のリメイク版だそうで、むしろこちらの作品に興味がわいてきました。

Amazon | P2 [DVD] | 映画

まあ、韓国でのスマッシュヒットと上映されなかったことでDVDで鑑賞するには、可もなく不可もなく楽しめる作品です。


映画レビューランキング


DVD i-新聞記者ドキュメント-

2020年09月14日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ドキュメンタリー監督、森達也の最新作「i-新聞記者ドキュメント-」です。

本日自民党新総裁に菅さんが選出されましたね。総裁イコール首相の流れですから菅新政権が誕生となりますね。そこで、今回菅総理大臣誕生を記念してと言うか、このタイミングで今回の作品視聴となりました。

本作は、数々の賞を受賞した話題作「新聞記者」のモデルとなった東京新聞の望月記者を追ったドキュメンタリーです。森達也監督と言えば、最近ではあのゴーストライター問題の佐村河内守に密着した「FAKE」で、メディアがやり玉に挙げた彼を密着して、世間とは違う側面を見せてくれました。本作の主人公、望月記者と言えば、当時の菅官房長官に辺野古問題や森友、加計問題について質問を浴びせたシーンで名を馳せた女性と言えば誰もがわかると思います。

彼女が、当時の政権から嫌われていたことは事実で、彼女のメディアが抱くイメージも二極化してました。ある側面から観ると右派の敵、左派の味方にも見えますし、親安倍、反安倍の側面を持っていたように思います。政権の報道官的役割を果たしていた当時の菅官房長官に政権に対する疑問を投げかけることは、自然のことではあるけれど望月記者が女性であることも、逆に反感材料となっていたように感じます。ただ、彼女に対しての脅迫電話でのシーンがありますが、初老の老紳士のようなイメージの声の男が「殺す」を叫び続けることやあの文春では有名な元首相秘書官のありえない事実無根の記事掲載などを知ると、現在の年より男どもの、浅ましさと度量のなさに飽きられるばかりです。

朝日、読売、毎日など大手新聞社とは違う東京新聞、僕の地域では購読者数の多い中日新聞の東京版ともいえる地方新聞の記者、さらに政治部ではなく彼女が社会部の記者であるという視点や世界から観た日本政治や日本社会の在り様で観てみると、とても面白い作品だと思います。

個人的には、安部政権に対しては、忖度政治の部分を除けば一定の評価はしてますが、安倍政権の継承者である菅政権では、忖度なくまたお友達政治になることなく、国民のための政治を目指してもらいたいものです。

画像2


映画レビューランキング


映画 幸せへのまわり道

2020年09月11日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

子供番組の名司会者をトム・ハンクスが演じたヒューマンドラマ「幸せへのまわり道」を鑑賞

本作は、1968年から40年余りにわたって放送されたアメリカの子供向け番組の司会者フレッド・ロジャースと老舗雑誌「エスクァイア」のロイド・ボーゲル記者の記事をもとに制作された作品です。

物語はロイドが、姉の結婚式に招待され長らく絶縁状態だった父と衝突。数日後、ロイドは、長寿番組の司会者フレッドの取材することになったが、フレッドに家族に対する問題や父に対するわだかまりを見抜かれてしまう。アメリカ国民に親しまれているフレッドに対し、心の裏を探ろうとするロイド、フレッドは、包み隠さず対応し次第に惹かれるようになる。

フレッドは、とても親しみ深く、スタジオを離れても彼を愛してやまない人々に分け隔てなく対応する。その姿が微笑しく、偽善者のように捉えられる部分は微塵もない。自分の心の内を見抜かれたことで反発し、裏側を暴いてやろうとしるロイドだが、対照的な二人の姿がフレッドの存在感を高め、さらにロイドの積年の悩みを解決に導く過程が丁寧に描かれていて好感を持った。自制心の持ち方や出演者に対する優しさや妥協なき番組作りなど、トム・ハンクスの名演が光りますが、同時にロイドを演じるマシュー・リスの父に対する心の変化もうまく演じられていました。

あらためて、幸せとは何か、人生にはまわり道が必要だなって感じながら地味な作品ですが心に染み入る内容でした。

画像6


映画レビューランキング


映画 オフィシャル・シークレット

2020年09月09日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像16

国家の陰謀を告発した女性をキーラ・ナイトレイが演じた実話に基づく映画「オフィシャル・シークレット」を鑑賞

昨年公開されたロブ・ライナー監督の「記者たちの衝撃と畏怖」はアメリカの地方新聞社のスクープでしたが、今回の作品もイラク戦争開戦に絡む機密文書のリークです。しかも、その機密文書をリークしたのがイギリス国家諜報局の現役職員のキーラ・ナイトレイ演じるキャサリン・ガン。

彼女は、アメリカからもたらされた秘密工作文書のメールを彼女は、戦争の犠牲となるであろう市民や子供たちを守るために行動します。その勇気ある行動は、国家を敵に回した歴史的な裁判へと発展していきます。

監督は、ドローン戦争の世界を舞台にしたヘレン・ミレン主演の「アイ・イン・ザ・スカイ世界一安全な戦場」のギャヴィン・フッド。90分余りの短い作品で仕上げれた内容は、機密文書発見からリーク、逮捕から起訴への流れを主人公の心情に深く取り込みながら、同僚や移民出身の夫、記者、弁護士たちの側面からの支援にスポットを当てながらシンプルに作り上げています。

その手法が、パイレーツ・オブ・カリビアンシリーズや過去の出演作とは、まったく異なる顔でキーラ・ナイトレイを輝かせ、地味ながら信念を貫くキャサリンの強さを感じました。

先に公開された「記者たちの衝撃と畏怖」と関連して鑑賞すると面白いと思います。そして、結果的には戦争回避までにいかなかったものの、スクープやリークによる信念ある行動が将来の足かせになることは間違いない事実ではないでしょうか。

画像1


映画レビューランキング


DVD ビブリア古書堂の事件手帖

2020年09月08日 | 【映画・ドラマ・演劇】

画像1

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は2018年公開の黒木華主演の映画「ビブリア古書堂の事件手帖」です。

原作は、三上延原作のベストセラーミステリー小説で監督はしあわせのパンの三島由紀子、主演に黒木華に今や人気俳優になった成田凌が重要な役どころを演じたデビュー作です。他には、野村周平、東出昌大、夏帆が共演しています。

内容としては、野村演じる大輔が祖母の形見の夏目漱石の「それから」を父の後を継いだ黒木演じる女性店主の栞子が営む古書店「ビブリア古書堂」に持ち込んだことで起こるミステリーです。栞子は古書を手に取ると持っていた人の半生がわかる能力を持った人で、大輔は優しかった祖母に生前、この本を触ったことで叩かれた経験から読書にトラウマがあり、この店にアルバイトをすることで、祖母の隠された秘密が解き明かされていきます。

成田は、古書コレクターで正体不明の人物ですが栞子と大輔、祖母の秘密に絡んでくる重要な役柄を演じていますが今日の若手実力派俳優の片りんを見せる演技でした。過去役で、夏帆と東出が演じている役どころが、この作品の肝で、むしろこの二人にスポットがあたり、主役の野村と黒木の恋愛事情もあり役どころとしての存在感は薄まっているように思います。その点が尺に制限がある映画の限界点かなと思ってみてました。

しかし、演技派俳優としての脱皮をはかり、寝ても覚めてもで演技が不倫騒動でかき消された感があった東出ですが、この作品をあらためて観た人はどう思うのか。ちょっと不運に感じたりします。あっ余談ですが唐田えりかの復活も映画ファンの一人して望みたいところではあります。

画像19


映画レビューランキング


ドラマ 深夜食堂-Tokyo Stories Season2- Netflix

2020年09月03日 | 【映画・ドラマ・演劇】

shinya_05_bnr

小林薫主演のネットフリックスドラマ「深夜食堂-Tokyo Stories Season2-」を鑑賞

今や食をテーマにしたドラマは、今や欠かせない存在になっています。そのドラマの中心になっているのは、いわゆるB級グルメと言われる大衆食だと思います。和食はもとよりフレンチやイタリアン、中華に至るまで高級レストラン食をテーマにしたドラマが存在しないし、あったとしても人気を博すまでに至りません。幼き頃からの記憶として庶民のメシは誰もが感じることができるからこそ、ドラマとして存在するのだと思います。

人気ドラマの一つとして「孤独のグルメ」もありますが、食をテーマにしたドラマの主役は取りあげられたメニューですが、唯一そうではない作品が存在します。それが「深夜食堂」だと思ってます。左目に木枯し紋次郎のような切り傷がある小林薫演じるマスター。彼の食堂にあるお品書きは飲み物と豚汁定食のみ。あとは客の要望にそってできる物だけを作る。

その客の食べる食事と共に客人生ドラマが展開される。そこが深夜食堂の大きなテーマと言えます。誰もが持っている食への思い出は、同じものを食べていてもそれぞれに違う人生が隠されています。そんな、人生を小さな食堂を通じて醸し出される哀愁が、僕の心に響きます。

そんな、人生いろいろのドラマを楽しめるのが「深夜食堂」です。

cast_img01

一話ごとに変わる日本を代表する監督たちの演出と各話のテーマ曲も素敵です。


映画レビューランキング