先週は、名都美術館で松園、清方、深水の美人画を観賞しました。今週は、古川美術館で開催中の「伊藤小坡の世界」展を観賞しました。
近代絵画の美人画を描く女流画家として上村松園に次いで人気の高い画家だった伊藤小坡は、伊勢の猿田彦神社の家に生まれ幼少より学問や絵に親しみ京都画壇で活躍されました。
今回の作品は、猿田彦神社にある、伊藤小坡美術館や三重県立美術館などの縁の地の所蔵品や個人、古川美術館などの所蔵品で構成され、美人画の作品の他に下図、歴史画、吉祥画など多岐にわたり、美人画のもつ華やかさよりの時代を生きた庶民的な女性像が際立っていました。
また、夫で画家の伊藤鷺城との生活の中で、家庭的な一面を併せ持ち、作品の中に愛おしさと優しさを感じました。
12月16日が最終日となる今回の展覧会。近代美人画を楽しみながら、分館の為三郎記念館では、グラフィックデザイナー高北幸矢氏のインスタレーションも開催中です。
こちらの写真と内容は、次回紹介するとして、近代と現代の異なるアートの世界を楽しんで観てください。
