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~我々は皆少しおかしい(イタリアの慣用句)~

普段色々考えていることの日記です。

映画「ナルニア国物語 第2章カスピアン王子の角笛」Part.3

2008年06月04日 | 映画・DVD
「陛下が、あの角笛をお使いになるべき時が、ついに来たと思います」

映画「ナルニア国物語 第2章カスピアン王子の角笛」Part.3

毎週水曜日はMYナルニアデー
ということで、3回目の鑑賞です。
公開終了するまで何回見るのかなぁ。
でも私の知人なんてすでに5回観に行っているので、3回なんてまだまだですよね。

ところで、今回は日本語吹き替え版なためか映画上映前の予告は子供向け映画ばかりでした。
で、とうとうジブリアニメ「崖の上のポニョ」が予告されていました。
・・・・・・。
ですが、どうも琴線に触れません。
テーマソングが子供の歌声で、お世辞にも上手いと思えない歌だったからでしょうか?
いまいち話の流れがよく分からなかったせいでしょうか?
とにかく、今年の夏は私はナルニアへ流れてしまいそうです。
とは言いながら、同じように琴線に触れなかった「千と千尋の神隠しも」見終わったあとはガッツリ心を捕まれていたので、これもどうなるかは分かりませんが。

さて、日本語吹き替え版ですが、映画予告では微妙な吹き替えだったためにちょっとドキドキだったのですが、違和感はなかったと思います。
第1作ではかなり微妙な声だった大地真央の魔女も、今回は出番が少なかったためか悪くはなかったと思います。
まぁ、出来ればもうちょっと抑えた声でしゃべってくれると嬉しいんですけどね。

日本語吹き替えの良いところは役者の演技に集中できることです。
あとは字幕では訳しきれていないセリフの訳なども楽しみです。
ですが今回、別の目的もあり、ネズミが出て来るたびそっちの方に意識が集中していました。
ふっふっふ。
このブログをのぞかれている方が一体何人いて、その中でネズミが好きな方が何人いるかは知りませんが、好きな方は「実験日記」に注目していて下さい。
ふふふふふふ。

何だか映画の感想より前置きの方が長くなってしまいました。
今まではネタバレなしで感想を書いてきましたが、映画公開から2週間。
そろそろいいでしょうか?
ということで、これからは少しずつネタバレしていきます。

この映画を見るとき、やはり一番気になったのがリーピチープでした。
彼をどのようなネズミとして演出するのかが、今回の最大の注目ポイントだったのです。
ここで、最初に言わせて頂きますが、
私はビーバー夫妻が嫌いです。
原作は好きですよ。
でも映画版のビーバー夫妻は嫌いなんです。
あの、典型的なアメリカ人夫婦の理想像っぽい感じに虫唾が走るんです。
緊迫した雰囲気の時にくだらないケンカをするところとか、ヘンなところでのろけるところとか、旦那がメタボっぽいところとか。とか言いながら奥さんもメタボなところとか。
極めつけは、戴冠式。
何であんたら、ルーシーだけ特別扱いなんよ!
原作のビーバー夫妻はそんなことこれっぽっちもしなかったよ!
原作では旦那さんがせっかちで怒りっぽいところを奥さんが押っ取り刀で切り返すところが良かったのに、なんかどっちもガミガミ怒鳴りあってばかり。
どんなときでもお茶とミシンを忘れない奥さんが好きだったのに~。

ということで、リーピチープも素敵な具合にヤンキーにされちゃうのじゃないかと、もうドキドキでした。
いっそディズニーだし、「ミッキー」が出て来るなんてコト、無いよね?
リーピチープから騎士の誇りと礼儀正しさ取っちゃうとただのしゃべるネズミなんだよ~。
そこんとこ分かってね、制作者様~
と祈るような気持ちでした。

で、蓋を開けてみると、まぁまぁという感じですか?
心配していた事態だけは避けられたな、という程度ですか?
ともかく、礼儀は正しく、騎士の誇りはちゃんと持っていました。
カスピアンに剣を向けるときも
「剣を取れ! 武器を持っていない敵は倒したくない!」
という言葉に拍手喝采しました。
それでこそ、リーピチープ!
あと、お辞儀するときもくるりと剣を回してお辞儀するんです。
その仕草がものすごく優雅なんですよ。
三銃士とか見た人ならちょっと雰囲気分かりますか?
銃士隊の人たちが気取った雰囲気でレイピアを腰に差して、帽子を取ってお辞儀するでしょ。あんな感じです。

でもね、なんかネズミネズミってそのことを人間に強調するのがものすごく嫌でした。
「お前ネズミか?」
「人間はいつもそう言う」
というやり取りや、
「そう、私はネズミだ」
というやり取りがもう、アメリカアニメを見ている気分でものすごく嫌。
あと、猫を退治しちゃうシーンもトム&ジェリーを見ている気分で、もうホント嫌でした。
ネズミといえば猫という感性、ホント、どうにかして欲しい。

ただね、ネズミ好きとしては嬉しくなっちゃうようなシーンとかは色々ありました。
城に忍び込むとき、ちゃんと探索行動しているとことか。
あ、探索行動というのは、壁に沿って動き、時々立ち上がって上の空間を把握するネズミ特有の行動です。
ネズミは新しい場所に行くと、必ずこの行動をして四方と上方の空間を確認するんですよ。
あと、ネズミ好きにはとってもたまらないシーンが最後のシーン。
重傷を負ったリーピチープが担架に乗せて運ばれるシーン。
目の周りが白いんです!
チアノーゼが出てるんです!
ちゃぁんと死にかけたネズミの顔なんですよ!
え? ネズミ好きだったら綱を渡るシーンとか降りるシーンでしょって?
いえいえ、あそこはしっぽの使い方がまだまだなんですよ。
もっとあのしっぽを駆使してバランス取りますから、奴らは。
あそここそネズミの本領発揮だったのに、ちょっとネズミ分が足りなかったですかね。

ですが、トランプキンとのやり取りはかなり笑わせてもらいました。
あと、アスランとのやり取りも。
あ、さっき言ったリーピが死にかけていた場面。
部下のネズミがバグパイプっぽい音の笛でスコットランド民謡っぽい曲を吹きながら運ぶんです。
ここ、本当に良かったです。
ナルニアの一の騎士に敬礼!
という気分でした。
次の3章でもリーピがアスランの元へ旅立つとき、この曲で見送って欲しいです。

「いとも気高き陛下よ。どうか私たちネズミ族に、一番小さい形が与えられたことを、思い出して下さるように」


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