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「おくりびと」
出演: 本木雅弘, 広末涼子 監督: 滝田洋二郎
言っていいですか?
言っていいですかね?
広末涼子がダイコンすぎる!!
あ~、すっきりした。
「アカデミー賞 外国語映画賞受賞」ということで話題になりましたが、この作品、アメリカ人は理解できたのでしょうか?
「外国賞」ということもあって「日本の死生観」という物珍しさで見ているんじゃないかなと思ってしまいます。
もっとも、日本人自身も「アカデミー賞受賞作品」という言葉に踊らされて、この話の最も大事な部分を見逃していないかなとも思いますが。
そういう意味では、この映画、一番大事な部分が描けていない映画、なのかもしれません。
「ちゃんと持て!!」
「あんたら人の死で儲けているんだろ」
「触らないで! けがらわしい!!」
「旨いんだよなぁ。困ったことに」
「また会おうのぉ」
「わし、燃やすのが上手ですけぇ」
「死」というものが誰にでも訪れる存在であるのに、日本人はこれを「穢れた」存在だと考えている。
葬式の後、塩を振るのは最近ではされなくなったらしいが、一昔前では至極当然の出来事。
それどころか、霊柩車も最近では見られなくなった。
なんでも、霊柩車が自分の家の近くを通ることを「穢れる」として嫌がる人が増えたらしい。
霊柩車はそれと分からないようにワゴン車へと姿を変え、人が住む住宅付近をできるだけ避けて火葬場へと運ぶ。
もちろん、都会ではそうは言っていられないだろうが、田舎ではこのスタイルが当たり前になってきたらしい。
私が子供のころ経験した、葬列を作って遺体を墓場まで運ぶという景色(映画でもちらりと映っていた)は日本ではすでに見られない風景かもしれない。
そういったタブーな存在、人々があることを知っていながらあえてその存在を無視していた職業に焦点を当てたという意味では、この映画は素晴らしいと思う。
日本人はタブーに触れるとき「けがらわしい」と避けるのではなく、無視するのだ。
そんな存在を私は知らなかった
と目を丸くして驚いて見せるのだ。
なんだかこの映画を観た人の感想そのものまでもが、「日本における穢れ思想の構造」を表わしていて、私には興味深く感じられた。
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