愛知大野球部のプロ注目最速143キロ右腕が詐欺で逮捕…「持続化給付金」だまし取る
新型コロナウイルス対策の一環で国が支給する持続化給付金をだまし取ったとして、愛知県警捜査2課などは29日、詐欺の疑いで、いずれも愛知大(名古屋市)の学生で、豊橋市の大矢圭一郎容疑者(21)と住所不定の岩堀新大容疑者(21)を逮捕した。捜査関係者などによると、大矢容疑者は愛知大野球部で投手として活躍し、プロから注目されていた。
同課によると、2人は会員制交流サイト(SNS)を通じて知人らに不正を指南していたとみられ、これまでに10人程度の受給を確認。自らも受給していたとみられ、県警が解明を進める。
大矢容疑者は、公立の愛知・豊明(とよあけ)高で捕手から投手に転向。最速143キロ右腕として頭角を現し、プロの視察も受けた。3年夏は県大会4回戦敗退、甲子園出場はなし。プロ志望届は提出せず、愛知大に進学。チームは現在、愛知大学野球連盟の秋季2部Bリーグで5勝1敗の首位だが、大矢容疑者の登板はなし。現在のサイズは身長179センチ、体重76キロという。
逮捕容疑は5月下旬、愛知県内に住む20代男性が、4月の事業収入が前年同月と比較して大幅に減ったとする虚偽の内容を中小企業庁に申請し、6月2日に男性の口座に給付金100万円を振り込ませた疑い。同課は認否を明らかにしていない。男性は詐欺容疑を認めており、在宅で捜査する。
愛知大の川井伸一学長は「本学の学生が逮捕されたことは誠に遺憾で、おわび申し上げる。厳正に対処するとともに、再発防止に取り組み、信頼回復に努める」とのコメントを発表した。