僕の中に「鳴らない鍵盤」があって、どんなに叩いても、何で触れても、そこは音を奏でない。。。
そんなイメージは『
微熱少年』の中にあったっけ。
僕のまわりにはいつもたくさんの人がいたけれど、でも僕はずっと孤独で、誰といてもいつもひとりで、常にどこか、違和感を感じながら、生きてきた。
何故かいつも「何か」が違って、心の底から笑えない、楽しめない。
みんなの中心にいようと表面的には振る舞いながらも、精神的にはどこかいつも、距離をとって、外側から眺めて・・・。
・・・それはきっと、いまだにそうだ。
そんな僕の心の真ん中に、君は無邪気にも飛び込んできたよね。
君は、気付いていたのだろうか。
あんなに無防備に、100%の体重を僕にあずけてきた人を、僕は他に知らない。
もちろん、ただ単に無邪気だったわけでも無防備だったわけでもないことは、今ではよくわかる。
でも、君と出逢って、僕はたぶん初めて、「ひとりじゃない」って思ったよ。
だけどやっぱり、僕は素顔を見せることはできなかったのかも知れないね。
♪
ひとりきりでは
ダンスはうまく踊れない
遠い なつかしい あの歌 ・・・
(by
井上陽水)