Real Reality in a Dream

「夢の中のリアルな現実」?? …その肌感を求めて彷徨う日々の記録

1996年~出会い~

2006-01-25 23:56:40 |  -fiction/nonfiction
彼女に初めて会ったのは、1996年の初めの頃だと思う。
僕が19歳の終わり頃だ。

大学に入って8ヶ月程が経ち、1度目の学園祭が終わった頃、ちょうどバイトを探していた折にサークルの先輩に誘われ、僕は祇園のバー(というか会員制クラブ??スナック??)でバーテン(兼ボーイ、後にはチーフ)を始めた。京都でのひとり暮らしにもだいぶ慣れた頃で、「これまでやったことのない何か新しいことをやろう」という大学生活での僕のテーマに沿って、またひとつ、好奇心とコワイモノ見たさ(?)で、いわゆる「夜の世界」に踏み込んでみることになったわけだ。
「せっかく京都にきたんだから、舞妓さん芸妓さんと会える仕事をやってみたいなぁ」なんて、今から思えばつくづくバカなことを考えていたモノだ。

余談になるが、祇園の会員制クラブのバーテンなどの仕事は、おそらくほとんどが「知り合いから知り合いへのバトンタッチ」で、バイト雑誌なんかで探してもいい店に辿り着くことはまずないと思われる。そういう意味では、後から考えると僕は非常にラッキーだったのかも知れない。

閑話休題。

免許も取って、父親がクルマを買い換えるタイミングでお古を引き取るメドがついたこともあり、「駐車場代を捻出するために」というのが最初の直接的な動機だったそのバイトは、その後僕にとって重要な位置を占める仕事になり、結局僕は、丸々4年、その店に勤めることになる。

見習いの時期を過ぎ、ひとりでカウンターを任されるようになり、ママ(当然、着物を着ている)に日々いろいろ教わりつつ、怒られつつ、僕なりのバーテンとしてのお客さんへの接し方なんかも、少しずつ考えるようになってきた頃。
そんな頃、おそらく僕は、彼女に初めて会っている。

「おそらく」というのは、実は、僕は最初に彼女に会った日のことを、正確には、憶えていない。
それから何年か経って彼女と「最初に会った日」の話になったとき、彼女は、それを憶えていた。
だから僕は、その話をもとに、初めて会ったのはあの頃だったのか、と認識しているわけだ。

・・・彼女は、その店のお客さんが連れてくる「女」だった。
詳しくは知らなかったし知るつもりもなかったが、どこから見ても「よその店の女の子」で、僕はたぶん、カウンター越しに二三話はしただろうが、あまり積極的に相手はしなかったはずだ。

(その客は、後に彼女の子どもの父親となるわけだが、今はその話はよそう。)

その頃の彼女は、僕のことを「冷たそうな人」だと思っていたらしい。
お店の主役はママであり、女の子達であったわけだから、僕の仕事は基本的には黒子。
お客さんの顔と名前、そしてキープボトルを覚え、好きな飲み方やアルコールの濃さを覚え、そして、吸っているタバコの銘柄を覚え、自然にサーブし、くつろいで女の子やママとの会話を楽しんで貰うこと、それが役割だったわけだから、自分から余計なことを話したりしないのは、当たり前なのだ。ましてや、お客さんが連れている「女」(しかも、見るからに「愛人」)に愛想を振りまくわけがない。
(とはいえ、「冷たそう」に見えたとすれば、それが背伸びをしながら一生懸命大人ぶろうとしていた僕の姿だったのかも知れない。)

19歳、20歳。

遠い昔の話。

「初めてあなたに会った日から、好きだったのかもしれない」と彼女が言ってくれたのは、それからだいぶ後のことになる。

もしタイムマシーンがあるのなら、最初に出会った日のふたりを、眺めてみたい。
時間を巻き戻すことはできないけれど、そんなことをふと思う。

*******

Good Night,Good Night.
あの頃君は、笑っていたように思えたけれど、ホントは泣いていたんだよね。

Fiction/Nonfiction

2006-01-22 16:10:25 |  -fiction/nonfiction
日々、世界と僕の実感が離れていく。
誰といても、リアルじゃない。
例えば誰と、抱き合っていても。

「Real Reality」は、FictionとNonfictionの境界に、存在する。

・・・例えば、そんな体験を、あなたに。
嘘なのか、本当なのか、その狭間に、思わず存在するかも知れない、衝撃。

気付いてみれば、このブログも、訪れて読んでくれる人達が増えた。
僕と彼女の物語(※カテゴリー:love)を、僕の語りの断片から、いろいろと想像し、自分に引き寄せ、理解できるカタチにトランスレートした上で、共感したり、あるいは反感を持ったり、していることでしょう。

共通理解を、崩す。

[Step-1]
もし、本当は「彼女は、既に、この世にはいない」とすれば???


さて。そろそろ本格的に行きましょうか。
「Real Reality in a Dream」は、FictionともNonfictionともつかない夢の中で、リアルな現実を取り戻すための旅、でしたよね??

‘Snow White’は何処に

2006-01-21 11:00:07 | feel
目が覚めたら、外は雪。

そういえば、この家に引っ越してきた日も、雪が降っていたっけ。

雪の積もった朝は、世界がとても静かになるから、好きだな。

Rainy Day

2006-01-14 18:40:46 | love
街は雨に濡れている。
そんな街を、窓からひとり、眺めている。

降り止まぬ雨の音は、静かに、この部屋を浸食してゆく。
耳をすまして、世界に身を委ねる。


I listen to the rain
 whispering your name....
 whispering your name....
(by Beverley Craven)

待ちぼうけ

2006-01-13 00:22:50 | love
ずいぶんと長い間、僕は何を待っているんだろう。
何を待つと決めたのか、その時の気持ちがだんだん思い出せなくなってくる。

ただ、その感触がこびりついて離れず、待つことに慣れてしまったのか・・・。

それとも、実は僕はもう、待ってはいないのか???

・・・誰に向けて放つわけでもない言葉。
自分自身にすら、向いてない。空虚な、言葉だ。

鳴らない鍵盤

2006-01-09 02:33:18 | love
僕の中に「鳴らない鍵盤」があって、どんなに叩いても、何で触れても、そこは音を奏でない。。。
そんなイメージは『微熱少年』の中にあったっけ。

僕のまわりにはいつもたくさんの人がいたけれど、でも僕はずっと孤独で、誰といてもいつもひとりで、常にどこか、違和感を感じながら、生きてきた。
何故かいつも「何か」が違って、心の底から笑えない、楽しめない。
みんなの中心にいようと表面的には振る舞いながらも、精神的にはどこかいつも、距離をとって、外側から眺めて・・・。
・・・それはきっと、いまだにそうだ。

そんな僕の心の真ん中に、君は無邪気にも飛び込んできたよね。
君は、気付いていたのだろうか。
あんなに無防備に、100%の体重を僕にあずけてきた人を、僕は他に知らない。
もちろん、ただ単に無邪気だったわけでも無防備だったわけでもないことは、今ではよくわかる。

でも、君と出逢って、僕はたぶん初めて、「ひとりじゃない」って思ったよ。
だけどやっぱり、僕は素顔を見せることはできなかったのかも知れないね。


ひとりきりでは ダンスはうまく踊れない
遠い なつかしい あの歌 ・・・
(by 井上陽水)

Brain Storming Teens

2006-01-08 15:51:06 |  -feel/readings
ブレーン・ストーミング・ティーン』という本があります。
作者のいまいまさこさんという人は、お会いしたことはないけれど、大学の学部の先輩でもあり、また、同じ業界の先輩でもあるらしい。

「広告代理店のブレストチームに女子高生が加わって大活躍!!」的な、一見なんともビミョーな物語ですが、これが意外と面白くて、ついホロっときちゃったりもするんです。
(だいぶ前に、そんなつながりを知ったこともあり、本は読んでいた。)

で、今日ふとテレビをつけたらどっかで読んだようなストーリーのドラマが・・・。
と思ったら、やっぱりこれが原作でした。

ブレスト ~女子高生、10億円の賭け!~
ドラマの脚本も、今井さんが書かれていたようです。

そういえば最近「楽しかった!!」っていうブレスト、あんまりないかも、、、とちょっと反省。。。

Shiraishisan working in the COOP

2006-01-06 23:33:36 |  -feel/readings
生協の白石さん』、本も買っちゃいました。

会話における“sense of humor”というか、そういうことだと思うし、まさに、拍手喝采。
コミュニケーションにおいて、「正面から受け止め、ちょっとズラして戻す」っていう作業を、嫌味無くできるっていうのは素晴らしいことだと思います。
実際、僕もそうありたい。
・・・意識的にやろうと思って出来るコトじゃないんだろうし、そこは、滲み出てくるものなのだろうけど。

「ひとことカード」ってそういえばウチの大学生協にもあったなぁ・・・。