これは、そんな日々から、ちょっと抜け出した頃の話。
数週間前にやっと松葉杖がとれて、なんとかそれなりに歩けるようになりました。
「杖がとれて一週間」っていう状態で7月末の例の会社のイベント、
富士登山にも行ったんですよ。しかも自力で頂上までちゃんと登りました。凄いっしょ?? さすがに下りではドクターストップがかかって、物品搬入用のブルドーザーに乗せられて強制下山させられたんですけどね。
それはさておき。
入院していた時はホントにありがとうございました。
ちゃんとお礼を言わなきゃ、と思っていたのですが、なかなか時間がとれず、いつのまにかもうすっかり夏になってしまいました。病院には2週間に一度くらいのペースで通っているのですが、いつも朝一番で診てもらってそのまま大急ぎで会社に直行ってカンジなので…。いっつも3階まで行こう行こうと思ってはいたんですけどね…。ごめんなさい。
でも、ホントは入院していたときのこと、ものすごく感謝しています。入社前の時期にあんな怪我をして、誕生日に手術をする羽目になって、今から思えば精神的にもかなりキツかったわけですが、ここまでなんとかやってこれたのはあなたのおかげ…ってのはちょっと大袈裟ですが、でも、本当にだいぶ救われました。病室でお会いした最後の日に、「退院後の生活上の注意事項」をメモに書いてくれたの憶えてますか??? あの紙、研修期間中お守り代わりにずっと持ち歩いていたんですよ、実は。言い訳すると、病室でちゃんと挨拶できなかったのは、僕自身がいっぱいいっぱいだったからです。
その後、お元気に仕事をされていますか??? 確か、まわりの人達との看護に対する考え方の違いがどうこう…みたいな話をされていたように記憶しているのですが。なんか、あまりきちんと話を聞けなくて、ちゃんとした返答や助言が出来なかったことを今更ながら思い出して、少し申し訳なく思っています。「
臨床教育学」なんていうたいそうな名前の付いた学問を大学院まで行ってやったのに、自分が骨折したくらいでまともに人の相談にものれないんじゃあ、ゼンゼンだめですよね。
でも、あなたはきっと間違ってないと思いますよ。ってなんか取って付けたようですが、でも本当にそう思います。偉そうな言い方に聞こえるかも知れないけど、いい看護婦さんだと思ったから。
さて。
僕の会社のほうは、2ヶ月の研修期間も終わり、6月からは正式に配属もされて、日々、めちゃめちゃ働かされています。残業残業の毎日で、プライベートなんてあったモンじゃない。とはいえ、だいぶ仕事にも慣れてきて、少しずつ楽しみも見つけながらなんとか日々を乗り切っているというカンジです。一応当初の希望通りのトコロに配属されて、まぁもちろん今はひたすら下積みなのですが、何年かかければ面白いことをやっていける環境ではあるなぁと感じています。そういう意味では、25歳にしてやっと始まった社会人生活はそこそこ順調だと言えるのかも知れません。
喉元すぎてナンチャラ、とかって言うように、4月当初、車椅子で会社に行っていた頃のしんどさも少しずつ忘れかけていて、それはある意味イイコトなのかもしれませんが、でも、周りのいろんな人たちに心配をかけたり支えて貰ったりしたことは、ちゃんと忘れないでいたいものだと思います。めっきり障害者の気分を味わいながら生活することになって、毎日がおそろしく苦痛で、それでも周りの人に遅れをとらないように研修プログラムをこなして、そんななかで、人の優しさに触れたり、あるいはまた人の冷たさに触れたり、そんなこれまで経験したことのない種類の経験をすることになったこの数ヶ月間は、僕にとって貴重な時間になりました。もちろん、骨なんか折らないに越したことはなかったのかも知れないけれど、大袈裟に言えば、足を折ってよかったと思えるような経験もたくさん持ちましたよ。松葉杖で目立つから会社の偉い人達が一発で僕のことを覚えてくれる、とか。…それは冗談としても、以前よりは少しは人の痛みが理解できる人間になったかもしれません。
…長々と書いてしまいましたね。とにもかくにも、ありがとうございました。
仕事、忙しくて大変だとは思いますが、頑張ってください。
では。