風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

(14) イギリス・B&Bの朝食

2005年06月24日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
朝食は8時半からと言われていた。
5分前に階下の食堂に降りて行ったが、誰もいない。
キッチンの方で物音がしたので、声をかけみた。

「おはようございます!」
すると、夕べの女性が顔を出した。
「おはようございます!よく眠れましたか?」
「ええ、ぐっすり!」

食堂に通された。すぐ右手に細長いテーブルがあった。何種類ものシリアルやジュース、受け皿などが置いてある。その奥に丸いテ-ブルが2つあり、ティーカップがセットされていた。奥の方のテーブルに落ち着く。シリアルを皿に入れ、牛乳を注いで食べ始めた。

すると、皿にのった料理が出てきた。大きなソーセージ、幅の広いベーコン2枚、スクランブルエッグ、焼きトマト、炒めキノコ…。そして、たった今、オーブンから出したばかりのあつあつの田舎パン…。

バタールほどの焼きたてパンにナイフを入れると、ふわっと白い湯気がたち上がる…。手にかかり火傷しそうなほど熱い!一口ほおばる。その味わい深い美味しさに、うっとりしてしまう。外側はパリパリで、中がもっちり弾力があり…。全部食べきれない。テイクアウトしたいほどだったが…。


英国コッツウォルズの宿は、ホテルもいいけれど、B&Bがおすすめ。日本の民宿のようなもので、ベッドにブレック・ファーストが付くからB&Bというわけ。その朝食がボリューム満点で美味しいのだ。オーナーの心からのもてなしもまた、素晴らしいのだった。
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(13)農場のB&B

2005年06月24日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
イングランド中央部に位置する、美しい田舎コッツウォルズ。
2月のモートン・イン・マーシュ寒く、雪が降っていた。
駅から農場のB&Bまで、雪の降りしきる中を娘と2人で必死の思いで歩いた。暗闇の田舎道は人気がなく、時折、車がものすごい勢いで走り抜けていく。


永遠に続くかと思われた道だったが…。
ついに農場の看板を見つけ、安堵した。
一般道から左折して、農場へ続く細い道に入った。

「あの小さな灯かりが農場かなぁ…」
そう言う私に、
「きっとそうだよ」
娘が答えた。

しばらく歩いて行くと、
ふう~っと 農場の匂いが…辺りに漂った。

「ん?この匂いは?堆肥?馬糞?」
「でも悪くない匂いだよ」
娘は田舎の匂いが気に入ったようだ!?
「うっそ~?」びっくり顔の母親だった。

目の前に事務所らしい小さな小屋のような建物が…。
側にはイギリス(?)の青年が2人で何やら話をしている。
B&Bの場所を聞くと、そのうちの1人が案内してくれるというので、ついて行った。宿らしい建物に着くと、彼がブザーを押したが、応答がない。
娘と待っていると、電話をしてくれたようで、しばらくしてドアが開いた。

農場主の妻らしき中年の女性が、目をこすりながら出てきた。
8時近かったので、もう休んでいたのかもしれない(農場の朝は早い…)。  
歩いて来たので、遅くなってしまった、と詫びる私に

「タクシーで来たんじゃなかったの?」
驚いたように彼女が答えた。
そして、促すようにして2階の部屋へと案内してくれた。

「お腹すいてない?」
そう聞かれたが、空腹感は感じないので、
「大丈夫です」と答えた。
その返事に安心したのか、彼女は階下へと降りて行った。

「うわ~、天蓋付きベッドだよ!しかも、大きいよ!お母さん、見てよ~」
「ほんとだぁ~。調度品も古そうで立派だねぇ~」
あれこれチェックを楽しんでいると、誰かがドアを叩く…
「ん?」
開けてみると、先ほどの女性だった。

「何か問題はない?大丈夫?」
夜道を歩いて来たことによほど驚いたのか、心配してまた聞いてきたのだ。朝食の時間を尋ねると「8時半よ。明日の朝、またお会いましょう!」とにっこり。
「いろいろありがとうございます。では明日の朝…」

イギリスの朝食はボリュームがあり、美味しいと評判だから、明日の朝がおおいに楽しみ!農場だから、牛乳も卵も美味しいんだろうな~。


コッツゥオルズの初日はトラブル続きだったが…。
大きな天蓋付きダブルベッドにシングルベッドが付いた部屋。嫌味のない落ち着いたピンク色を基調にしたクラシカルな雰囲気が素敵だった。女性には人気がありそうなインテリアだ。今夜はゆっくり眠れそう。 (つづく…)

コメント (2)
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