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人間不平等起原論⑥

2011-03-07 08:04:33 | エッセイ
 「そこで、人間をすでに出来上がった姿で見ることしか教えてくれない学問上の書物はすべて捨ておいて、人間の魂の最初のもっとも単純な働きについて省察してみると、私はそこに理性に先立つ二つの原理が認められるように思う。その一つはわれわれの安寧と自己保存について、熱烈に関心をわれわれにもたらせるものであり、もう一つはあらゆる感性的存在、主としてわれわれの同胞が滅び、また苦しむのを見ることに、自然な嫌悪を起こされるものである」(31頁・序文)

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