あっちもいいな、こっちもいいな

乳がんになって初めて気づいたこと

第二回目の抗がん剤治療

2007-06-30 18:54:02 | Weblog
6月29日

昨日2回目抗がん剤治療だった。

2回目だったので要領はわかっていて順調にすすんだ。

心配だったのは白血球の値だったが、全体の数字もぐんと上がっていて、先週ひっかかった「好中球」という項目も大丈夫だった。

もしかしたら私は回復まで他のひとより時間が掛かるのかしら?

診断を待っていた時に、二人の患者さんと話しをした。

一人はちょうど私を経過も状態も同じ感じの方で、第一回目の抗がん剤治療の日だった。

ウィッグの話になったら、その方は、ご近所に話をしまくっていて、お友達がもう三角巾みたいな頭に被るものをいくつか作って
くれているそうで、それで済ますのと言っていた。

下町の雰囲気のある所に、長く住んでいて、ご近所さん付き合いがバッチリみたいだ。

私はもう年だしそれでいいのよ。

髪が生えてきたら女優の中村メイコみたいなヘアースタイルにするのと先のことも言っていた。

たくましい!

もう一人の女性の話を聞いていると暗くなった。

もう全部摘出が決まっていて、程度は中だという。

ステージは分からないが3くらいだろう。

もちろん手術前だ。

今抗がん剤治療中で、私がしているファルモルビシンだけではなくタキソノオールという強いのに進んでいる。

以前ウィッグさんで話を聞いていた「タ」だ。

「タ」になってから、手がまっ茶色になって、ボロボロ表皮が剥けるそうだ。

眉毛も睫毛も「タ」になったら抜けたそうだ。

「タ」を投与している時に、彼女はアルコールのにおいが鼻についてイヤなのだと言っていた。

彼女の場合、副作用で歩くのがつらくなったり、緊急入院したり、話を聞いているでけで聞いている方が滅入ってしまいそうだった。

先生はただ我慢してくださいとの一言だそうだ。

彼女はたんたんと話しをしていたが、私の名前が呼ばれて席を立った。

時間があったらもっと話を聞いてもらいたい風だった。

彼女が、どのどうやって乳がんということを認識したかは、聞いてないが、本当につらそうだ。

手術も大変だろうし、後も大変だろう。

私は本当に早く見つかってよかったと実感した。

そんな話を聞いた後に、治療を受けたせいもあるかもしれないが、私の副作用なんて我慢できるではないか、がんばろう!


マニキュア

2007-06-27 11:03:19 | Weblog
6月27日

親指の爪半月の辺りが、少し変色してきている感じがする。

看護士さんは爪の色も変わりますよ、と当然のように言っていた。

爪の色が変わったら、マニキュアを塗ったらよいですよーと、軽くアドバイスをしてくれた。

N先生は男性だからなのか、爪の色が変わるなんて、大した事ではと考えているのか、一度も副作用の項目にあげなかった。

ましてや、マニキュアなんて単語はもちろん出でこない。

病院で同室だったガン患者さんで、すでに数多く抗がん剤治療をしている人は、爪の表面が断層みたいになっていたり、爪どころか
皮膚まで赤茶けていたりしていた。

髪の毛も現実を知らされた感があったが、爪の変化も小さいけれどショックだった。

その時頭に浮かんだのが、不謹慎なことに、マニキュアが出来なくなるーという事だった。

前もって、変わってしまっている爪を見ているせいか、さすが女性の看護士さんだと思った。

マニキュアをしていいんですか?と疑問を投げかけた。

爪は生き物だと思っていたので、ガン細胞の被害に遭っているので、上から息をできなくしてしまうなんてといいのだろうか。

マニキュアはかわいそうとは昔から何となく思っていた。

しかし、思っていることと現実でしていることは、矛盾している。

電車に乗って出かける時は、マニキュアを塗ることにしている。

これは学生時代の習慣になっている。

そして、帰宅したらすぐリムーバーで落としている。

早く息をさせてあげようという気持ちなのだ。

オシャレのためにマニキュアはするが、なるべく早く取り除いてあげようとしていた。

本当に矛盾している。

学生時代から、毎日のように、この作業を続けていて何ともなかったのだから、私の爪は頑丈なのだろうと自負していた。

せめて、必要の無いときはマニキュアをしないことが、思いやりと自分勝手に解釈していた。

今、爪を改めて見詰めてみると、爪もガン細胞と闘っていたのだ。

でもマニキュアはしていいんだ!

最近は、これといって気に入った色がなく、薄いピンク色を塗っているが、この調子で表面の色が濃くなっていくなら、ドラッグストア
に行って、真剣にマニキュア選びをしなくてはならない。

お手軽ウィッグ

2007-06-26 14:52:37 | Weblog
6月26日

部分毛つきウィッグを買うことにした。

今、家ではナイトキャップみたいな綿100%の帽子を被っている。

我が家ではクリーニング屋が週に2度来るが、まさか一年以上、顔を合わせないわけにはいかないだろう。

また、宅急便が来たとき、在宅しているのに、いつもこちらの都合のよい時間に再配達してもらうのは申し訳ない。

手元にあるパンフによると、帽子に毛を直接取り付けてあるのと、ネットに取り付けてあるものとがある。

帽子は色が2色あり、夏、冬それぞれ季節に対応したものがある。

ネットに付いたものだと、好みの帽子、スカーフなどに合わせることができる。

近所のスーパーに行くとき、手軽に被っていけるので便利そうだ。

帽子に付いたもので12,600円、ネットに付いているもので19,800円する。

ナイトキャップの値段も割高である。

見かけ、材質から考えても1000円くらいに思えるのだが、病院のコンビニで、2300円で購入した。

いくつかパンフレットを見ても3000円以上する。

やはり、数が少ないので割高になるのだろう。

病院にもいくつかパンフが置いてあるが、化学療法を受けた患者向けに、いろいろグッズが用意されているのにびっくりした。

人工乳房を初めにして、専用下着、水着、ウィッグなど本当に数豊富である。

眉毛の型紙まであるのには感心した。

ガン友達のOさんも、何もないところに眉を描くのは大変なのよ、と言っていた。

幸い、今のところ眉は顕在だが、近い内に練習をしなければならない事になるのだろう。

グッズはどれも値段が高いが、これから、一年ウィッグ生活を送っていくのに、少しでもいろいろ工夫して、生活に変化をつけて
いこうと思うと仕方ないかもしれない。

これらが不必要になった日を楽しみにするか!

Oさん、がんばれ!

2007-06-24 16:54:44 | Weblog
6月24日

毎週末に、ガン友達のOさんとメールとか電話で現状の話しなどをしている。

彼女は4段階の2で、手術前に12回(1クール4回を3クール)抗がん剤を投与して、温存手術できるくらいガン細胞を
小さくしてからの手術であった。

12回という回数を聞いただけで、よくがんばり、すごいと思ってしまう。

当然、手術後もリンパ液が溜まってしまったり、手足がしびれたりして身体は元気とはいえないが、回数の割には元気だ。

そのことは、お医者様にも身体が健康であるからですねと褒められたそうだ。

彼女は、病院に置いてある、いろいろのガンに関する本を手にしなかったそうだ。

待っている時間が長いのと、ガンという病名もあり、患者さんは私も含めて、よくガンに関する本やパンフレットを手にする。

Oさんはネット情報を見ることもせず、ガンの知識は無に近い状態である。

生まれつき天然系?の性格が幸いして、現状を受け入れているようだ。

今、Oさんにとって辛いのは、気候も暑くなってきたので、汗っかきの彼女は、ウィッグが暑くて、暑くて大変ということだった。

少し前に、Oさんは髪がまるで無くなった時に、鏡を見て自分が父親にそっくりだと実感したのよと言っていた。

私は誰に似てくるのだろうか。

そして、髪の毛が生え始めたとうれしそうに言っていた。

よかったね!

12回の辛い治療をしてきたのだから。

Oさんは来週、16回の放射線治療を終えたら、ホルモン剤を5年間飲むそうだ。

まだ、手足のしびれなどはあるそうだが、よいことがあればがんばれる。

免疫力アップ(1)

2007-06-23 15:58:56 | Weblog
6月23日

抗がん剤治療が始まったら、基本的には3週間おきなので、思い通り動ける日が限定されている。

全体の治療が終わるまでは、やはり無理はできないので、何日間が貴重に思える。

せっかく食事に誘って頂いても、快適に、また一緒に行く人にも余計に心配をかけたくないので、つい慎重になってしまう。

今のところ、一日にふたつ予定をいれると後がきつい。

早く治療が終わって、あちこち行きたいなあと、その日を楽しみにしている。

「つらい分だけ楽しい事が必ずかえってきます」

9年前に、やはり早期発見で手術をしたTさんがメールで送ってくれた、今の時期の私にぴったりする言葉だ。

彼女は手術の後、抗がん剤治療をせずに、放射線治療だけにしたそうだ。

放射線治療の時はめまいがあり、栄養ドリンクでがんばったそうだ。

まだ、定期的に通院しているそうだが、彼女はテニスにがんばっている。

きっと免疫力アップになっているのだろう。

9年って長いけれどあともう少し!ばんばって!

私も抗がん剤、放射線治療を終わったら、免疫力アップを目指さなくては。


一週間延期となりました

2007-06-23 01:16:58 | Weblog
6月22日

今日は2回目の抗がん剤治療のはずだった。

しかし、事前の白血球検査の項目で値の低いのがあって、一週間延期となった。

できない事はないのだが、骨髄に影響を与えるかもしれないし、私の場合あくまでも補助治療なので、急ぐ必要はないとのN先生の判断だった。

血液検査の時、体調のアンケートをする。

身体の具体的な様子とか、ストレスとかを10段階で表す。

ストレスの程度として悩んだが4とつけた。

本当は10かもしれないが、つい、理性が働いて?10はつけられなかった。

先生に、頭皮の神経が敏感になっていてストレスになっていると話すと、今までそのようなケースはなかったそうだ。

私としては何とかして欲しかったのだが、氷で冷やすのではどうかと言われたが、一箇所ではないので。。。

う~ん???

赤ちゃん用の塗り薬もあるのですが、全部髪の毛がなくなってからでないとベトベトするし。。。

一番のストレスなんです!

とりあえずの解決方法がないので、しばらく我慢しますと言って席を立った。

私の頭皮は敏感すぎるのだろうか?

そういえばお坊様とか、尼さんは剃髪するが、敏感だったら尼さんになれないのかしら?

それとも精神力で克服するのだろうか。

相変わらずストレスが私を襲う。

一人で黙々と、これは試練だ試練だと言い聞かせ、立ち向かっている。

ストレスでいっぱいいっぱい!

2007-06-21 10:49:45 | Weblog
6月21日

回りから見ると、髪の毛がなくなるのがショックと思われるかもしれないが、それより、抜けていく髪の毛の
処分、処理?に要している時間と使う神経に疲れてはてている。

夜寝るときに、枕元に散らばる髪を考え、ナイトキャプみたいな帽子を被っている。

朝、新聞紙を広げキャップを取ると、バサッと髪が落ちる。

先の丸くなって荒いブラシでそっと髪をすく。

先のやわらかいブラシでも、地肌に当たると神経を障られる感じがする。

抜け毛を処理してしばらくそのままでいる。

開放感はあるが、パラパラ落ちていく髪の毛に気を使わなくてはならない。

外出など必要な時にウィッグをつける。

まだ、ウィッグを上手に扱えないので、30分以上前から、自分で名づけたウィッブタイムにとりかかる。

部屋に冷房をかけ、冷静に落ち着いてと自分に言い聞かせ、鏡の前に座る。

ウィッグと奮闘した後、もちろん、抜け毛を拾い集める。

ウィッグをつけても、常に手で引っ張って調整したり、気になって仕方がない。

シャンプーしたら、抜けた毛の処理に時間はかかるし、濡れた髪をタオルで乾かすのも神経を刺激する。

着替えもスカーフを被ってソッと行う。

こんな事を一日中している。

もっと早く髪を切ってしまえばよかったのかもしれないが、抜けるかどうか分からなかったし、時期も急に
きたのでタイミングを逃してしまったかもしれない。

今となっては後の祭りなのが、現実だ。

自分ため息に、またため息をついている。

明日、2回目の抗がん剤治療だ。

頭の皮と顔の皮

2007-06-20 15:27:01 | Weblog
6月20日

顔はシワとかシミとか気にするが、頭の皮は考えてことがなった。

頭の皮は敏感だ。

今まで髪の毛が守ってくれていたのだ。

今更ながら、感謝!

今や、やわらかいブラシを使ってもつんつんする。

仰向けに寝ると枕に当たって痛い。

髪の質は、以前より細く頼りなさそうだ。

長さはショートであるけれど、超短くはしていないので、抜け落ちると目立つ。

長さがあると、抜けた時ショックが大きいというが、床に落ちた時、めだって拾いやすい。

毎日、ジュータンや床の上を抜け毛拾いにはいずりまわっている。

片手にガムテープかコロコロモップ?を持って。

昨日友人のYさんから、ブログを見ているよとメールがきた。

彼女のご主人は、月の4日ほど抗がん剤治療のために入院するそうだ。

彼女は、愛する?彼のために病院に通うそうだ。

ご主人は私より大変そうで、がんばってコールを送りたい。

応援しているYさんにも。

彼女は仕事にも忙しい中、定期的にマンモグラフィー検査はちゃんとしているそうだ。

そうだ、忙しいは言い訳にならない。

ガン細胞にも顔があった

2007-06-19 14:51:27 | Weblog
6月19日

山田邦子は自分で初期のガンを見つけたそうだ。

お医者様から、よく見つけましたねと感心されたそうだ。

アッパレ!と言える。

乳ガンには種類が数あって、山田邦子の場合は60%以上占める「女性ホルモン」に結びつつきやすいガン細胞のようで、
術後「放射線治療」と「ホルモン治療」を摺ると言っていた。

手術後、ガン細胞の説明と今後の治療についての説明があった。

私のガン細胞は最終的には5ミリくらいの、脇のリンパにも転移していない、本当に初期のガンであった。

よかった!と胸をなでおろした。

無事にガンをとってしまったのだから、手術で温存した場合ワンセットとなっている「放射線治療」だけで済むと思いこんでいた。

しかしこの後、先生の話が続いた。

ただ~、「顔つき」が悪いので、回りのリンパに転移する可能性があるかもしれないということだった。

あるかもしれないという箇所を強調していた。

「顔つき」が悪いと言われた時はショックだった。

そして、私のガンは「女性ホルモン」が影響するガン細胞ではないので、「抗がん剤治療」を提案された。

「抗がん剤」?

勉強不足であった私は、入院している時に見かけた、頭にスカーフを巻いていた患者さんたちが頭に浮かんだ。

その時の話から、「抗がん剤」は手術前にすると思い込んでいたのだ。

以前ならば手術が成功に終われば「終了」だったのが、今や、再発をする可能性を減らすために「抗がん剤」治療があるそうだ。

10年後、もし再発した時、あの時やっていればよかったのにと後悔しないための、あくまでの「補助治療」だそうだ。

4回だけで終わりですと言われた。

4回だけならがんばれるかな~と、心の中では「抗がん剤」治療を受け入れていた。

2週間後に返事をすることになった。

しかし、ガン細胞に「顔つき」があるとは知らなかった!

後で知ってのだが、悪さは確信犯ほどではなく、怪しい風体程度であった。

とうとうウィッグを買った

2007-06-19 01:02:24 | Weblog
6月18日

とうとうウィッグを買い求めた。

数日前から抜け毛が少しずつ多くなってきたが、一昨日シャンプーをしたら、来たー!という感じで髪が抜けた。

小さいヘアーピースができるくらいの量である。

友人のKさんに電話でその事話したら,取っておけばよかったのにと言われドキッとしたが、後になって
そうか、そのくらいたくましいのってよいかもしれないなと感心した。

髪ってすごい量があると実感したのは、私が元々髪の量が多いせいか、まだ一応元のヘアースタイルを保っているのだ。

しかし、頭皮はすごく敏感になっていて、以前罹ったことのある帯状疱疹の痛さに似ている。

手が触れただけでも神経に障る。

風が吹いただけでもピリピリする。

明日買いに行くぞ!決めた!

ウィッグ屋さんでは、躊躇なく注文した。

感じよく対応してくれ、1時間あまり後、カットも済んだウィッグを早速試着してみた。

そんなに悪くなかった。

鏡の前で、私の場合、髪が一生生えないわけではなく、一年後には元に戻れるのだ!と前向きに考えた。

これで準備はできた。

一応いつでも対応できるぞ!

家に帰り、鏡の前に座り、自分で装着してみたら、これが中々うまくいかない。

髪をまとめてネットを被ってから、ウィッグを被ってみたがちゃんとはまってくれない。

なんだか、落ち着いた風になったというか、雰囲気はおばさんになってしまった。

あんなにウィッグ屋さんではかっこよく、様になっていたのに。

このヘアースタイルをこれから一年間していくのは納得いかない。

これは毎日練習あるのみか!