先生の話

８月３０日

Ｎさんのお見舞いに行った。

彼女が好きだろうと思って新宿高野のマンゴジュースを持っていった。

それとともに手術前に頼まれていた新聞を持っていった。

予想どおり、Ｎさんは元気で起き上がって新聞を読んでいた。

あれ、と思ったら自分で地下の売店で買ってきたそうだ。

元気なのよう～。

でしょう？

手術も痛くなかったそうだ。

しばらく手術の時の話が続く。

当日手術に立ち会ったお姉さんと姪御さんの反応が興味深い。

お姉さんに先生の話、どうだったと聞いたそうだ。

お姉さんは即座に首をふったそうだ。

あなた、知らない方がいいわよ。

それで終わってしまったそうだ。

姪御さんが現れたときにも同じことを聞いたそうだ。

彼女の説明によるとガンがもうひとつあったという。

どうも、余分に切り取ったリンパをガンと思ったようだ。

私はＮさんと喜ばせようと、先生は多分転移していないっておっしゃっていたわよと伝えた。

え～っ！二人ともそんなこと全然言っていなかったわ。。

がん首を並べていても人間って聞いてないんだということがわかった。

多分、私は経験者だし、ある程度知識があるから、先生の言っていることが理解できたから、Ｎさんにまとまった話ができたのだと思う。

「無」の状態の人がいくら説明を聞いても、もしかしたら全然肝心なことを聞いていないのかもしれない。

これって何かあったら医療事故が起こる原因にもなるのでもないかしら。

録音でもしないと、後々で揉め事になるかもしれないと思った。

このような機会に遭遇したら、バッグに録音機を潜めておかないと。。

これって法律違反なのかしら？

ガンとは何か？

８月２５日

Ｎさんが乳がんになったことから、乳がんについていろいろ調べたくなった。

そもそもガンとは何か？

ガンとは遺伝子にキズがついて起きる病気である。

先天的に遺伝子が傷ついている場合と後天的に傷つき場合がある。

乳がんに場合はエストロゲンという女性ホルモンの影響が大きいそうだ。

その他に紫外線・放射線・薬物・環境ホルモンだの環境因子によっても傷つけられる。

正常な細胞もガン細胞も細胞分裂を繰り返しながら増殖していく。

正常な細胞はある段階までくると細胞分裂をしなくなり、死滅する。

しかし、ガン細胞は無限に増殖していき、放っておくと人間が死ぬまで増殖をやめないという恐ろしい細胞であるようだ。

正常な細胞は集団でしか生きられないので決められた場所から動かない。

一方ガン細胞は１個でも生きられる！

もともとの組織を離れ、血液やリンパの流れに乗り、流れ着いた場所に着床し、そこで新たに増殖していくことができるという。

基本のガンについての知識を知っただけで恐ろしくなる。

Ｎさん手術の日

８月２２日

従姉のＮさんの手術の日だ。

わざわざ来てくれてと恐縮していた。

病室でガンとブドウ糖のことなど笑いながらおしゃべりをして時間をつぶした。

Ｎさんはエコノミー症候群予防やむくみ防止によく履く圧縮ストッキングを履いていた。

私の時はどうだったかなと思いかえした。

そういえばそのような話をきいたこともあったが履いたという身近な話はなかった。

私の時と違って麻酔は手術室でするので歩いて手術室に入って行った。

待たされた時間は２時間半くらいと予想したより短時間だった。

手術室の入り口で執刀した先生から詳しい説明と実際切り取ったものを見せてもらった。

先生は実にわかりやすく、丁寧に説明してくださった。

ガン細胞を含んだ部分（100グラムくらいかな）とセンチネルリンパ節と用心のためにもう少しリンパを切り取ったようだ。

先生の話だと転移はなさそうだとのことだ。

お姉さんと姪御さんによかったですねと声をかけると二人ともうなずいたように見えた。

ただし、これから顕微鏡で検査をして最終的な結論がだされる。

一週間くらいかかるという。

手術室の時間が短いと思ったのは、私の場合はまだ手術台にいた時に、検査もしてしまったので長かったようだ。

病院によってやり方がいろいろあることを知った。

Ｎさんの病院は丁寧に手術を進めているという感じがした。

当日は部屋に帰れず、麻酔が解けた彼女には別室に顔を見に行った。

ともかく、無事に終わってよかった、よかった。

ＰＥＴについて調べました

８月１９日

従姉のＮさんからの電話で私はＰＥＴについてよく知らないことがわかった。

友人のＴさんはご夫妻で一年に一度石川か、福井の病院にＰＥＴに検査に行くといっていた。

帰りに温泉に寄ってくるのよと付け加えていた。

何でわざわざ遠方まで検査に行くの～と首をかしげたのを覚えている。

ガン友のＮさんのこともあり、ネットで調べてみた。

ＰＥＴはガンの検査方法の一つであることは知っていた。

従姉のＮさんがガンは甘いもの好きというのは正確ではない。

ガン細胞が正常細胞に比べ３～８倍のブドウ糖を取り込む特徴があるを利用してブドウ糖を取り込んでいる細胞を探し、ガンを発見するそうだ。

欧米ではガンを疑われたらまず「ＰＥＴｆｉｒｓｔ」だそうだ。

日本にはＰＥＴは値段が高いをいうイメージがある。

実際、保険がきかないので１０万くらいはするらしい。

保険が適用される疾患もあり、乳がんも適用される。

ＰＥＴですべてのガンが発見されるわけではない。

胃がんなどＰＥＴで発見されにくいガンもある。

また、ＰＥＴ検査がどこでも出来るわけではない。

大病院でも中々備えていない。

最近は、検査機関によっては割引制度があったり旅行セットプランがあるという。

これに違いない！私の友人Ｔさんご夫妻の温泉付きＰＥＴ検査は。

ガンは甘いものが好き？

８月１６日

従姉のＮさんから電話がきた。

ＰＥＴ検査の日だった。

何かあったのかしら？

私に知らせたいことがあるという。

何を言い出すのかと思ったら、唐突にガン細胞って甘いものが好きなのよと言い始めた。

？？？

知っていた？

？？？

私は造影剤がガン細胞と結びつきやすいので、ＣＴとかＭＲＩで造影剤をするとわかりやすいと先生から説明を受けて検査をした。

しかしガン細胞が甘いもの好きとは。。。。

検査をするときに甘いものを注射するのよ。

ブドウ糖かなにか？

わからないけど、検査をうける注意事項に甘い飲みものを摂らないでくださいって書いてあるのよ。

ふ～ん。

だから、ガンを持っている人は甘い飲み物を飲まないほうがいいのよ。

？？？ガンを育ててしまうの？

貴女もガンだから甘いのみ物を呑まない方がいいのよ。

？？？だんだん話が変な方にいっている。

私、今美味しいマンゴジュースを飲んでいるのだけど美味しいから残りを誰かにあげようかと思って。。

そのくらい飲んでもガン細胞が育つわけないのに。。。。

それを貴女に言いたくて、じゃねえ。

時々彼女は言いたいことを言ったら電話をあっさり切ってしまうことがある。

興味深いだけど、やはり変だ。

ガン友Ｎさん

８月１３日

ガン友のＮさんからメールが入った。

腫瘍マーカーの値があがっていて、ＰＥＴで全身の検査をするように言われたそうだ。

彼女は初めて会った時から体調がよくない。

検査の帰りには必ずディスにーランドに行ってから帰るそうだ。

その日は食事をして長くおしゃべりをしてもうすぐ１５時になろうとしていたのに。

今から行くの？と思ってものだ。

つらいので遊んで気晴らしをするそうだ。

今回のメールでもつらいから遊んでいますと書いてあった。

前向きに考えろといってもきっと無理だろうな。。。

私は先日３ヶ月検診があった。

腫瘍マーカー値を調べるために血液検査をした。

しかし結果がでる前に診察の時間がきてしまった。

先生には傷跡を見て順調ですね～。

帰りに血液検査をしていってください。

えっ、したんですがまだ結果がでていないと思います。

それでは、次回結果をみてみましょう。

まあ、それほど心配はしなくてよいということだろう。

次回、１１月に予約をして帰った。

従姉からの電話（2）

８月１２日

従姉から電話があった。

ガンは予想していたより広がっているという。

大きさは１．３センチであるが、リンパを２，３本ほど切らなくてはいけにそうだ。

つまり、リンパまで広がっている可能性があるというこどだ。

リンパまで。。と聞いてぐっとつまってしまった。

温存すると聞いてどこかほっとした。

彼女はたんたんと話しているのだが、大丈夫よとはすぐ返事はできなかった。

お医者さまがよい時に見えましたね、といった言葉を思い起こしてみた。

これは初期でよかったではなく、もしかしたら間に合いましたねということなのか。。。

Ｎさんは本当にたんたんと話す。

もうやりたいこともないから死ぬことはこわくないのよ。

独身の彼女は残す家族、子供はいないのでそのように言う。

彼女は独身の女友達が数人いて、よく海外旅行に行ったりしている。

女友達との会話でそのような話題がでてくるのだろう。

しかし、お姉さんもいるし、甥、姪もいるのでそんなに簡単に言えるものではないと思うのだが。。。

手術の日や退院の日などを教えてもらった。

入院の前にＰＥＴでガンの転移を調べてもらうそうだ。

家族がいないので寝巻き、タオルから下着までレンタルすると言う。

人に迷惑をかけたくないというのである。

それ以上よけいなことを言うのはやめにした。

絶対死なないからね。。。

簡単に死なないから。。。