あっちもいいな、こっちもいいな

乳がんになって初めて気づいたこと

新しいソックス

2007-07-30 16:04:13 | Weblog
7月30日

抗がん剤投与の日、派手なピンクのポロシャツにシーンズで病院に行った。

最初素足でミュールを履いて行こうとしたが、もし病院が涼しいを困るので気分転換に新しいスニーカーに新しいソックスを履いていった。

実はこのソックスは、入院中に、夫の従姉妹のY子さんにお見舞いにいただいたものだ。

品のよいラルフローレンのもので大事にとっておいた。

そうだ、これを履かせてもらおうと思い、新しいソックスで出掛けた。

夫の亡くなった母がよくY子さんのことをやさし娘だと世褒めていた。

その頃は私とは接点があまり無かったので、母の褒め言葉しか聞いていなかった。

私が乳がんになったと聞いて、彼女は心から心配、応援してくれている。

やはり母の言葉は正しかった。

Y子さんも2年前に早期のガンで手術をし、抗がん剤、放射線今は女性ホルモン治療を続けているそうだ。

その努力には感心してしまう。

私のガンの先輩である。

そして私の大事な同士である。(勝手に思っているのだが。。)

今日も想定内

2007-07-29 19:55:16 | Weblog
7月29日

今日は一日だらだらしていた。

食欲がないのでやはり元気がでない。

これも想定内なので特にあせってはいない。

一昨日、病院で話かけられた患者さんがいた。

年齢は多分60台後半だと想像できた。

日野原先生の続きであるが、「50代を過ぎたらガンにならない」という迷信は当てはまらない。

彼女は手術で片胸を切除し、今ホルモン治療をしているそうだ。

冗談に、年取るとたとえ再発しても進まないのよ、私の娘のような貴女と違って。

えっ、娘の年齢なんてトンでもない。

私が派手なピンクのポロシャツを着ていたせいか。。

私としてはそれ以上その事にはあえてふみこまなかったが。。。

本題は彼女が今まで一回も検査をしていなくて、初めて検査を受けたらもうレベルも高く切除しなければ
ならなかったことだ。

片胸がないと、慣れたとはいえバランスがわるいわよ、と重たそうに言っていた。

待合室で会って話しをすることはあるが、どちらかが名前を呼ばれ診察室に入るとそこで話は切れてしまい、
その後再び会うか分からない。

そんな中、もう一人ちょうど先月初めてあったKさんに会った。

強い抗がん剤でガン細胞を小さくして、9月の手術日も決まっているそうだ。

切除と決まっている。

前回と違って少し話しをする時間があった。

何と、今週、来週と2週続けて抗がん剤を投与するそうだ。

通常3週間ごとと決まっていると思っていたのだが。

そんなこともあるのだった。

Kさんは強い「タ」がつく抗がん剤が身体に支障をきたしているので、同じ「タ」のつく種類に代えて投与しているそうだ。

Kさんは2年間前に触診でも分かりにくいくらいの異常はあったそうだが、痛くも痒くもないのでついつい2年間放っておき、
とうとう切除という事になってしまったそうだ。

今や抗がん剤で苦しみ苦しんでいる。

副作用として、腿から下と腕がしびれてトイレにも這って行くこともあるそうだ。

これも日野原先生の記事にあるように、早期で見つけられたら、今みたいひどい状態を招かなかったといえる例といえる。

手遅れになると本当に辛そうだ。



想定内の症状

2007-07-28 22:54:45 | Weblog
7月28日

昨日飲んだ薬が効いているせいか、それほどひどい副作用はでていない。

朝、ちょっと膀胱炎の気を感じられたので、やせ我慢せず薬を飲んだ。

食欲のないのは想定済みである、夜スイカを食べアロエ入りのヨーグルトに牛乳を飲んだ。

これだけ口にすればよしと思えるのは、3回目という余裕だろうか。

今夜は、睡眠剤と便秘薬と胃薬を飲んで寝ることにする。

今日の朝日新聞に、聖路加病院理事長の日野原先生が「検診で乳がんの早期発見を」という記事を書いていた。

各自早期発見法を身につけるべきで、今のところ早期発見が最善の方法だとある。

乳がんになる人は30代から40代にかけて急増し、最もなりやすいのは40台後半を言われているが、壮年期の女性が
ガンでなくなるのは乳がんだそうだ。

「閉経後は大丈夫」「50歳を過ぎたら乳がんにならない」は当てはまらない。一方20台の若い女性も安心できないそうだ。

私も10年以上前に、「子宮筋腫」で子宮を切除してしまったが、乳がんになっている。

いろいろな人たちが、いろいろメディアと通して勧めてくれている。

ぜひ、注目して自分で乳がんを早く見つけて欲しいを思う。

困ったことに胃の調子が悪いとかみたいな具体的な症状がない。

具体的な症状が出たときは、手遅れになってしまう。

痛くも痒くもないで、ついつい先延ばしにしてしまう困ったガンである。

できれば人間ドック、少なくとも区や市役所で勧めている検査は受けて欲しいなと願っている。

第三回目の抗がん剤投与

2007-07-27 21:57:57 | Weblog
7月27日

白血球の値は思ったより上がらず3000だった。

しかし好中球が60%を超えていたので、抗がん剤は投与できた。

先週、早めにもらった薬に胃薬がなかったので追加してもらった。

胃が弱いもので。。

僕がいつも飲んでいるのにしましょう。

はあ。。

一ヶ月分あげましょう。

さっさとパソコンの画面に書き入れた。

そんなに貰ってよいのですか。。。

そうだ思いだした。

先生の胃にトラブルを抱えていることを思いだした。

私が再胃カメラの検査があって、抗がん剤の日程を決められなかった時のことだった。

先生は時々こぼす。

僕も胃の検査を受けなくてはいけないのですよねえ。。

まあ、ポリープだったらちょんと切ってしまうこともできますがね。

これは私の事をいっているのではなく、自分に言っているにちがいなかった。

肉体的にも精神的にも本当にハードな仕事ですものね。

抗がん剤も第三回目となると冷静になる。

今回は薬の内容も看護士さんに聞ける余裕ができた。

エンドキサンという薬を投与した後、まるでプールに入って鼻に水が入って頭までツーンとなる
感じがし、かなり続いた。

これは薬のせいだそうだ。

ついでに過去2回に後に肩こりのひどいのに襲われている事を話した。

それも副作用ですねと返事が返ってきた。

今度先生に話しをするつもりでいるがつい忘れてしまう。

肩こりは普段からあるが背中から肩、頭までカチカチになってしまっている。

今もその状態に近い。

食べたかったお寿司を食べ帰宅した。

デザートにヨーグルトを食べ、明日からに備え、頭痛薬、睡眠剤、胃薬、のどが少し痛いので風邪薬も飲んで寝ることにする。

第三回目となる対策もできるようになる。

うつ病にはならない!

2007-07-26 23:09:59 | Weblog
7月26日

テレビで、20年前に乳がんを患った女優の音無美紀子が登場。

手術後、うつ病になり死のうとまで考えたのだそうだ。

乳がんを患った人がうつ病になるという話は聞いたことがあった。

完璧主義の人が陥りやすいらしい。

自分には何の価値もないと感じ、死にたいと思うと訴えるそうだ。

音無美紀子も家族のおかげで立ち直ったそうだ、がやはり周りの支えが大切だ。

今の私は幸せのことに、ガンといっても早期発見で手術も成功した。

後は補助治療の抗がん剤と放射線治療をがんばればということで、今、治療に専念しているわけだ。

だが、もし再発したら、どこにはけ口をもっていいか?

きっと精神的にかなりまいってしまうだろう。

今は再発、そんなことはないと信じているというか、考えないようにしている。

頭では、その時は受け入れるしかないとわかってはいるのだが。。

たいていの人は傷の痛みが無くなると、病院に検診に行く以外はガンを患ったことを忘れてしまうそうだ。

今の私も、もう傷のことは忘れている。

私も多分そうなるのであろう。

考えても仕方ない、その時はその時だ。

こういう人はうつ病にならないのだろう。

私はたくさんの人に支えられているのだから、うつ病になんかになっていられない!

それだけでも幸せに違いない。

明日は第三回目の抗がん剤投与だ。

待合室模様

2007-07-24 16:12:32 | Weblog
7月24日

私の通っている病院の乳腺センターの待合室には、テレビの他にBGMが静かに流れている。

それも、診察室の前の待合室の端っこに、遠慮がちにプレーヤーが置いてある。

モーツァルトも流れていたような気がするし、エリックサティのジムノペティも流れていたような気がする。

椅子の数も30くらいはあるのだが、殆ど満杯で、皆さん静かに2~3時間辛抱強く、名前を呼ばれるのを待っている。

お喋りしている人もいるのだが、大低の患者さんは読書したり目をつむっていたりしている。

乳がん年齢は40代が多いと聞いていたが、若くて20代から70歳くらいと年齢層も広い。

臨月に近い患者さんが見えていたのには、最初ちょっとびっくりした。

その後も2,3人見かけた。

また、車いすを息子さんに押してもらって来る患者さんも見かけるようになった。

乳がん年齢が広いのがわかる。

付き添いに夫が付いてくるのは場合も、もちろんある。

本人ではないので、きっと待ちくたびれてしまっているだろう。

途中で席をはずしたり、辺りをふらふらしている姿をよく見かける。

待合室には当然、乳がんに関する専門誌、雑誌、ウィッグのパンフもあるのだが、手にとっている男性はまずいないようだ。

受付の前には各先生の時間表?があって30分単位に人数が一応書いてあるのだが、まあ当てにはならない。

以前、受付にどのくらい待つのかを聞いたことがあったが、首を傾げられ、N先生は丁寧に診られるから。。ちょっと正確な
時間はわかりませんとの返事が返ってきた。

それ以来聞くのは止めた。

午前からずっと待たされている場合、看護士さんが待っている患者さんの間を回り、待ち時間を申し訳なさそうに言ってくれる。

言ってくれるというより、先に昼食をとってきた方がよいという、それなりの配慮?である。

待たされているのに、看護士さんがわざわざ回ってくれると、こちらの方が恐縮してしまう。

これって私がお人よしなのかしら?


二人の叔母

2007-07-22 03:05:51 | Weblog
7月21日

私は健康を気にかけてくれる人たちに恵まれて幸せだと思う。

私の声を聞くと、みんな元気そうと言ってくれるが、それも私の事を心配、応援してくれるからがんばれるのだと
感謝している。

その一人に叔母がいる。

我が家の同居人の夫の叔母なので、私とは血の繋がりはないのであるが、月に一度くらいの割りで気遣いの
電話をくれる。

叔母のやさしい声を聞くと胸が熱くなる。

叔母には妹にあたるもう一人の叔母もいる。

姉の叔母の方がいつも電話をくれるのだけれど、妹の叔母も私の具合を心配してくれ、電話をするように姉を
せっつくらしい。

こんな有難いおせっかいはないだろう。

本来なら、年下の私の方から電話をしなくてはいけないのだけれど、心配してくれとこちらから強要するようで
申し訳ない気持ちが働いてしていない。

申し訳ないなあと思っていると、叔母の方からまた電話をもらってしまう。

いつか、何か私で出来ることがあったらすぐ飛んでいきますからね!


今回も延期

2007-07-20 23:08:38 | Weblog
7月20日

今日は第三回目の抗がん剤投与の日だ。

しかし、案の定一週延期となった。

今週は膀胱炎にはなるし、血液検査の跡が初めて内出血するし。。

予想をしていた決定だった。

白血球の値が想定より上がらず、抗がん剤を投与するのは延期する方がよいとのことだ。

まあ、貴女の場合、急がないし。。

気になったので膀胱炎のことを聞いてみた。

抗がん剤の薬の一つに膀胱炎を起こしやすい薬があるので、それが原因かもしれないそうだ。

ただ、確かに抵抗力が一番弱くなっている時期でもあるし。。

膀胱炎の薬を毎回貰う薬(セットというのでそうだ)に、足してもらうことにした。

N先生はパソコンの画面を見ながら、膀胱炎の薬を加えた。

せっかく見えたので薬を貰って帰りますか~?

せっかく来たので?

ここで私は笑ってしまった。

先生!来週でなくてよいのですか?

ええ、せっかくですから。

来週は終わったらすぐ帰りたいのでという人もいるそうだ。

はあ、それでは頂いていきます。

そういうことでいいのかしらん?

今日は精算も待たされたが、薬も待たされた。

これでは来週でもよかったのでは。。

帰りにデパートに寄って、食料品を買いこんでしまったので、薬がお荷物になったいた。

身体にやさしい時間

2007-07-17 21:45:13 | Weblog
7月17日

体調もまあまあ悪くないし。。

迷った末、友人たちに会いに銀座に行ってしまった。

困った患者である。

連休中おとなしく?家にいたので大丈夫だろうと勝ってに判断し、思い切って地下鉄に乗って行ってしまった。

すてきなティラウンジに席を見つけた。

MIKIMOTO LOUNGEの椅子、テーブル、食器は清潔な白で統一され、さすが品よく真珠のイメージ通りの
控えめなコンセプトでまとめられている。

私の一番好きな宝石のひとつは真珠なのでイメージを壊されずほっ!

パークハイアットホテルでパティシエをしていた横田秀夫氏のデザートが豪華な雰囲気を盛り上げる。

白い皿に置かれたケーキのバランスの美しさももちろんだが、見かけよりココレートも甘くなく、後に甘さを残さない。

飲み物はケーキなので結局コーヒーにしてしまったのだが、細いグラスに入れられた紅茶のブレンド見本を持ってきてくれた。

どれもすばらしいブレンドの香りで、飲まなくても満喫できる感じだった。

平日の昼過ぎだったせいもあり空いていた。

忙しい勤め人は、こんな時間にゆっくりお茶というわけにはいかない。

何と、私たちは気兼ねなく贅沢な時間を共有しているのだ!

店が明るいと、たとえ暗い話題でも、笑顔で話ができ前向きになれる。

今日の友人たちは、笑顔で静かにおしゃべりができるのでリラックスできる。

きっと身体にもやさしい時間になったと思える。

怪しい風体

2007-07-16 22:39:37 | Weblog
7月16日

膀胱炎もほぼ治っているようだし、体調もよいのでスーパーに買い物に行くことにした。

せっかく簡単ウィッグを買ったので自分の長さにカットしようとしたが、中々うまくカットできない。

仕方ないのでカットは別な機会に延期することにした。

ウィッグを被らないで、帽子を深めにかぶり、マスクをしておまけにサングラスをかけたので、まるで怪しい風体だ。

運転もするので白い手袋もした。

幸いにも知り合いに会わずにすんだ。

台風一過ですがすがしい空だった。

買い物に行っている留守に、宅急便の「不在連絡票」がポストに入っていた。

宅急便も暗くなってから来てくれるとホッとする。

ウィッグを被らずキャップ姿でもばれないのですました顔をして印を押す。

再配達の時薄明かりだったの、少し顔、いや頭を見られたような気がしないでもない。

多分、何とも思ってはいないのだろうけどやはり気になる。

宅急便はなるべく夜の時間帯にしてもらう。

夜、Oさんから電話をもらった。

放射線治療も終わり、今度病院に行くのが12月だそうだ。

気持ちは元気なようだが、身体的には患部が錘を抱えているようで重たいそうだ。

また、手足のしびれも相変わらずあるそうだ。

でもあせらず直っていくのを待っていると言っていた。

彼女は抗がん剤の時も症状が私とまるで違っていて、投与後は吐き気などはなく、食欲旺盛で、次回の抗がん剤
投与の近くになると具合が悪くなるそうだ。

お互いにがんばりましょうと励ましあい電話を切った。