先日、澤田瞳子の直木賞受賞作「星落ちて、なお」を読んで河鍋暁斎、暁翠親子の日本画家を知ったのだが、ネットで調べて見ると河鍋作品を展示する美術館「河鍋暁斎記念美術館」があるのを知ったので行ってみたくなった、場所は蕨駅西口からバスに乗って美術館から徒歩10分くらいの停留所で降りて、訪問した
美術館周辺は住宅街で落ち着いた雰囲気がある、蕨は都心に通勤するには便利なところなので、この辺の住宅も買うとなればきっと高いでしょう
この美術館の外観は周辺の住宅街に溶け込むような落ち着いたものとなっており、センスの良さを感じた、入口から中に入るとチケット売場があり600円を払う
展示室は第1展示室、第2展示室と別館の第3展示室の3つがある、写真撮影は禁止、第1展示室から順番に観ていった、展示作品にはそれぞれ題名、解説がついていたが、スマホでQRコードを読み込めばそれらが見れるようになっていた
この日の展示は
- 企画展「暁斎・暁翠 福寿の魁(さきがけ)」展(第1、第2展示室)
- 特別展「『暁斎絵日記』に見る年中行事―新年―」展(別館第3展示室)
企画展は、2025年が巳年(みどし)にあたることから、暁斎・暁翠がヘビを描いた作品や、新春にふさわしく七福神や縁起物を描いたおめでたい作品の数々を展示してた
また、特別展では所蔵する『暁斎絵日記』から、明治18年正月の様子を描いた絵日記の部分を中心にパネル展示してあった
順番に観ていったところ、企画展では以下の三つが良いと思った、その他の干支の縁起物の絵はどうもあまり響いてこなかった、鍾馗(しょうき)は澤田瞳子の本にも出てきたので興味深く鑑賞できた
- 暁翠「梅に雀」 紙本墨画淡彩 絵手本
- 暁翠「竹に鶯」 紙本墨画淡彩 絵手本
- 暁雲「鍾馗」 絹本墨画彩色 軸装
館内は光に弱い日本画のため薄暗くなっているが、これは仕方ないことでしょう
そして、特別展に行くと暁斎の明治18年正月の絵日記が展示してあり、一つ一つを見ていくと大変面白く鑑賞できた、特に絵日記に描かれている人物が「星落ちて、なお」を読んでいたせいか「ああ、あの人か」という感じでよくわかったので、面白かった
ゆっくり鑑賞し終わった後、ミュージアム・ショップに立ち寄った、暁斎親子関連の図書などがあったので、「画鬼 暁斎読本」1,100円を買ってみた
勉強になりました、この日に鑑賞できたのは暁斎、暁翠親子のほんのわずかな作品だけなので、今後も河鍋親子の作品は折に触れて鑑賞していきたいと思った
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