紫陽花の花は悲しいと
沈みかけた笹舟を器用に直しながら
貴方は昨日の私に話しかける
私は何処からともなく流れてきた 紙飛行機が気になっており
不意に不安にかられ 貴方の視線を追う
溜め息混じりの空に 二つ一組の吐息で雲を造り
遠くを見るような目で見つめ合う
夕焼けが赤過ぎると
貴方は笹の造る暗闇に視線を預ける
急にそわそわし始めた南風が
薄明かりを放つ電灯に照らされており
ふと気がつくと 夜に呑まれた貴方の背中があった
川のせせらぎに明日の不安を預け
昨日までのやすらぎを探す
You are not what you were
色褪せた思い出に縋り
I am not what I was
赤や黄色の夢追い駆ける