くらいはお金かけました。今はファイルベースが主流でデッキもいらなし、ハードの値段も劇的に下がっているからもっと安く上がると思う。学生の間にソフトをそろえるのも得策。
STEP 2 学生から起業するのはリスクが高すぎる。まずは会社へ いや、いるのです。学生からフリーのままプロになった人が。僕の周囲でもAE職人で2人。演出家で1人。すげーです、やつらは。でも、ほんと稀な例だと思う。まずはどっかの会社に入って、人脈を作ってから独立する方が手っ取り早いだろう。
僕の場合は、特に目的意識もなく、入った会社が
たまたま映像業界だった、という成り行きの就職だった。今書いているようなことは考えたことすらなかった。ま、就職ってそんなもんかな。
世の中は就職難と言われているがどの会社もADは圧倒的に不足しているので、薄給と長時間労働と部下いじめを厭わなければ職にありつけるとの感触はある。このあたりのことはずいぶん昔にエントリを書いたことがあるのでこちらもご参照ください。
映像制作のキャリアはCAから始めるとよい 僕が考える映像業界理想のキャリアアップの方法 STEP 3 会社員の間は社内フリーランスを目指そう 今流行のセルフ・ブランディングということかもしれない。とにかく自分で仕事を取ってくる。「○○社」ではなく「△△さん」に仕事をお願いする、と言われるようになること。幸いなことに、映像業界はけっこうこのパターンにハマリやすい。なぜなら映像は必ずその人の色が出るから。映像は工場的にはなかなか作れないもので、個人の能力にかなり依存する部分がある。目的をもってキチンと技術を習得すれば、自立することは十分可能だ。
ただCGなんかは今後工場生産的に作られる可能性がある。聞いた話、中国にはCG工場的な会社がいくつもあって人海戦術であっという間に作っちゃうらしい。パートのおばちゃんみたいなのが何百人も机を並べて、ミシンではなくパソコンに向かってCG作ってるようなイメージ。北京五輪のCGがそうだったそうだ。
それはさておき、たいていの制作会社なら自分で仕事を取ってきてる分には好きなようにさせてくれるはず。僕の場合、会社がもともと持ってたコネクションを使ったり、会社に命じられてやった仕事は3年間で2本だった。
STEP 4 利益が給料の3倍になったら独立の準備 そうやって自分で取ってきた仕事の利益が給料(+年金や社会保険、交通費など)の3倍になったら、独立しても十分にやっていけるだろう。あくまで石橋をたたいて渡るという意味で3倍が目安。というのは自分が受注した仕事の全てを持って出られることもないし、フリーだと直接取引きできない可能性もある。そういう前提に立ち3倍とした。実際は2倍くらいから検討してもいいだろう。僕の場合は「なんとかなるやろ」と1.5倍くらいで独立した。
いい映像を作るということだけでなく、きっちり利益を残す、ということもしっかりと覚えていかないとフリーでは食っていけない。アーティスト気質の人には怒られるかもしれないが、利益の計算をしながら映像作るくせを習得するべし。
このSTEPが独立・起業するか否かの分かれ目になる。
STEP 5 必ず円満退社を 以前のエントリでも書いたけど、これは結構重要。同じ業界にいるのであれば、特に。徹底的に話し合って、お互いにとってそのほうがよい、という合意を得て辞める。そして元いた会社のお得意様になるくらいの関係を築くこと。悪口を言ってはならないし、雇ってくれたことを感謝し、敬意を表したほうがいいと思う。
この辺は個々の事情があるから一般化しにくいが、
1) 自分が担当している仕事はこの会社の中では自分でないとできない
2) あくまで会社の名前・ブランドは関係なく自分で取ってきた仕事しか持って出ない
3) お客さんも自分が辞めたら会社ではなく自分に仕事を頼んでくる
4) 自分が辞めることで会社の売り上げは下がるだろうが、利益は少しでも還元する
5) 今後も会社のお得意様としてどんどん仕事をふる
6) 会社員のときより頑張るから会社には損はさせない
7) 給料を納得できる額にまで上げてくれれば残る
辞めるときに僕はこれらのことが条件だなと考え、会社と話し合った。
STEP 6 独立したらまずは自分の価格をしっかりと定める これがけっこう難しかった。オレっていくら?という基準。僕の場合ぼんやりと「日給5万円と定めて、月20日稼動して100万円の売り上げ。経費が30%くらいで、、、」という設定を基準にした。
でも、たとえば編集に丸3日かかった仕事をじゃあ15万円で売るのか、というとそう単純にはいかないわけで。しかも、かかった日数で単純に掛けていく計算をすると、編集や撮影が上手くなって早く終われるようになったら、逆にお金取れなくなってしまう、、という話にもなる。 ムズイ。
とはいえ、これを決めないで「仕事あるだけマシだから」と最初に安く仕事請けちゃったらあとあと生活できなくて困ってしまう。一度決めた価格を後から上げるのは難しい。人生と仕事が楽しく、モチベーション高く保てるような価格設定を最初にキッチリしておくべき。 僕が特に注意したのは、「自分がやったら経費ゼロで済むのでいくらで請けても損はしないけど、その額で請けたはいいけど不慮の事故で外注するハメになったら?」という点。もし病気でもして外注しなきゃいけなくなったら?忙しくて自分で撮影にいけなかったら?その場合でもできるだけ損しないような基準設定にするようにした。
と、ながながと書いてみたらいたって普通の話だった。。。参考になるかどうか。独立して軌道に乗れば、お客さんを呼んでも大丈夫な自宅兼事務所を借りるなど、この先にもまだまだやることはあるがそれは独立後の話。最初にそこまでお金をかける必要はないだろう。
これらのSTEPで最も難しいのが、STEP 3だと思う。こればかりは個々の事情があるのでなんともアドバイスのしようがないが、コネと能力と知識と笑顔を駆使して頑張るしかない。僕は個人的な友達に仕事を頼むことから第一歩を始めた。
また仕事を引っ張って辞めてしまうことからSTEP 5に抵抗がある人も多いと思う。僕も微妙に抵抗があったんだけど、会社の主業務と僕の仕事が同じ映像業界でも少し違う分野だったので比較的気分が楽だった。
以上、僕の経験から得た映像業界での独立への道を書いてみた。僕以外のパターンもいっぱいあるだろうし、異論や反論もあるだろうけど、映像業界に限って言えばこの方法が最もリスクが低いと思う。でも責任はとりません。
自分も今起業考えてます。
起業されたらまたご報告コメントお願いします!
現在在籍中の制作会社が今月限りで閉鎖でどうしようかと思っていたところですので大変参考になります。
自分は幸いなことに会社の機材の殆どを託される事になりますので思い切ってやってみようかと思います。
機材があるってのは心強いですね!
でも制作会社が閉鎖って寂しいですね。。
そんなことならないようにがんばりましょう!!