というわけで今映像業界で話題沸騰の5D Mark IIIでフルHD RAWビデオ。これは試さないわけには行かないと思いやってみた。世界中の猛者が我も我もと大量の動画がUPされ、もうそこらじゅう5D Mark III+マジックランタン映像だらけ。もうゴロゴロとテスト映像が転がっているのでいまさら細々こんな過疎ブログでやってみなくてもいいのだが、まあモノは試し。見てみたいですよねやっぱ?
※※注意※※
マジックランタンのプロジェクトは、当然ながらキヤノンは全く関与していません。あくまで自己責任。誰も責任取ってくれないし、カメラが壊れても補償なんてありません。ましてやお金いただいて撮影するような仕事では絶対使ってはダメ。特に今回のものは、既に発表されている5D3用アルファバージョンですらない。「今まさにプログラム書いてる」程度の状態なので何が起こるか分からない。なので、「カメラ壊れてもいい」と思っている人以外にはお勧めしません。それでもやってみる方。とにかく何か起きたらすぐバッテリを抜いてください。必ずカメラはフリーズしてうんともすんとも言わなくなるのでそのときは速やかにバッテリ抜く。
今回の出来事が世界でどう受け取られているか
とんでもないポテンシャルを持っていた5D Mark III。今その能力が解放されつつある。
まあ当然っちゃ当然だけど、日本の大手ニュースサイトではマジックランタンなんて存在しないがごとく。だがご存知の通り、今、世界はマジックランタンチームにスタンディングオベーション状態。有名なEOSHDさんは「このサイトを始めて以来、最も感動したできごと」とツイートしているくらい。
そして一方で「なんでキヤノンにこれができないんだ!」という声でキヤノンの企業としての評価は失墜。もう大企業のマーケティング戦略にはコリゴリだ!!って意見もあったりして。
例えばこちらのサイトは痛烈だ。とあるユーザーの声としてこう書く。
“This proves that Canon has intentionally worsened the video mode of 5D3 to make it look soft and blurry to not cannibalize the Cinema-EOS-line. Steve Jobs once said that if you do not cannibalize your own products, somebody else will.”
このRAWビデオが撮れるという事実は、キヤノンが意図的に5D Mark IIIのビデオモードを悪くし、ソフトでブラーがかかったようにしているとの証明になる。それはCinema EOSラインナップと共食いしてしまうことを嫌ったためだ。スティーブ・ジョブズがかつて言ったことがある。「もし、自分自身の製品を共食いさせないようにしたら、誰かがお前を食ってしまうだろう。」
このことについて僕としてはとやかくいうつもりはない。実際5D Mark IIIでたくさん仕事をさせてもらってきてそのよさをよく分かっている。が、この「キヤノンよ目を覚ませ!」という世界中で巻き起こっている大合唱を聞いて、5D3が第2の5D2になる可能性があったのを逃してしまったんだなあ、、と。
5D3が発売されたときに、今ある最新のファームウエアが最初から実装されていて、さらに新しいファームウエアでたとえ多少不安定でもRAWが撮れるようになった、、とかだったらもう現在のような批判ではなく世界中から絶賛されてただろうな、、、と。そうなってたらいまの映像機材業界の世界地図ってどうなってたんだろう?などと考えてしまう。
まあ外野がごちゃごちゃ考えても仕方がない。5D Mark IIIでHDのRAWビデオが撮れるというのは、もう動かしようがない事実。それをどう捉えるかはその人次第。
※追記(2013.5.17)
このことに関してマジックランタンチームが改めて基本スタンスを表明して書いてました。ここに転載しておきます。
- Do not blame Canon for not-implementing this feature! Why? This is no feature that is stable enough so that a company like Canon would ever release.
これらの機能を搭載しなかったことでキヤノンを批判するな。なぜかって?この機能は十分安定させることはできず、キヤノンのような責任ある企業がリリースできるようなものではない。
当然っちゃ当然ですね。僕もそう思います。だからプロダクションでは使うなと一貫して口を酸っぱくして彼らは言っている。
さてやってみよう!
というわけで用意するもの。
- マジックランタンインストール用のSDカード(16GB以下)
- マジックランタン現在進行形中のファームウエア
- もし、今年の4月末に出たキヤノン純正新ファームを5D3に入れてらっしゃったら、旧ファームにダウングレードしないといけないので1.1.3の旧ファームウエア
- EOScardソフトウエア
- 収録用の1000x CFカード
の5つ。
1)というわけでまずダウングレード。これは普通にファームをアップグレードするのと同じ手順で書き換えられる。ファームウエア自体は昨年に一度アップグレードされたのでそのときにダウンロードされた.firを使えば大丈夫。
ファームウエアをダウングレード。普通のアップグレードと同じ手順。
2)カメラでフォーマットしたSDカードをPCに入れてEOScardを走らせる。手順はこちらの動画を参照。
Make Bootable Card Using EOScard 1.2 + Update Firmware (Vimeo)
※追記
EOScardとはマジックランタンをオートブートさせるソフトを、メモリカードにインストールするためのWindows専用のソフトウエア。こちらからダウンロードできます。下のコメント欄にも書きましたが、MacBootという全く同じソフトがMacにはあるので、Macしかお持ちでない方はそれを利用ください。
3)そうするとSDカードにMagic Lanternのautoexec.binとMLフォルダが生成される。
4)ダウンロードしてきた5D Mark III RAWビデオ用のzipファイルには以下のものが入っているのでそのうちの二つをSDカードに上書きコピーする。
5)SDカードとCFカードを入れるとSDカードからautoexeが働いてSDカードがスキャンされる。で、それが終わるとゴミ箱ボタンを押すとマジックランタンが起動。
ゴミ箱ボタンを押すとMagic Lanternが起動。
5)マジックランタンが起動したら一番右のLoad modules now...をクリック。
するとRAW Videoのモジュールが起動する。
というわけで今日はここまで。。ここまでたどり着くだけでけっこう疲れた。。。RAWは撮れてるのか撮れてないのかいまいちよく分からん。いちおう回ってるっぽいけど、、、このカードは誰も検証してないので。。
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KOMPUTERBAY 64GB Professional COMPACT FLASH CARD |
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フォーラムの連中が使ってるのはこれ。やっす~
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あとRAWを変換するのも手間なので、続きはまた今度!あと最新のマジックランタンはこちらのフォーラムで物凄い勢いで日々更新されているので、最新のものをDLするのをお勧め。
uncompressed 14-bit RAW video recording
ってここまでやってなんだけど、僕個人的にはこれがたとえ信頼性が高くなったとしても仕事に使うことはないと思う。RAWが食う容量がでかすぎるアンド何かが起こったときに誰がその補償をするんだと。。。ありえん。
マジックランタンチームもそれは分かっていて、「自己責任!」というのは基本的なスタンス、、というわけで自己責任でお願いします。
詳しく手順を説明していただいて本当に感謝です。このページ永久保存版にしてください。
僕の英語力では到底ここまで理解することはできなかったと思います。
なるほど、WindowsPCも必要なんですね。
僕はもう少し様子見ながら、ファイルだけダウンロードして準備しておこうと思います。
また情報更新されたら是非お願いします!
ボク自身は今回の5D3RAW祭り→キヤノン批判という流れは正直どうかな、と思っています。さすがに「RAW連番記録」仕様はCanon RAWフォーマットをもつキヤノンさんとして難しいのでは?
とにもかくにもMLチームが実現してしまったRAW記録。安定性の確認までもうちょっとかかるでしょうが、期待しております。
レビュー、楽しみにしておりますー!!
MacはEOScardの替わりにMacBootを使えばできるはずです!
http://www.zenoshrdlu.com/macboot/macboot.html
が、僕はMacユーザーではないので詳しくは分かりません。。Cinema5Dがマックユーザー用のを書いてらっしゃったのを読んだんですが、あれもしかしたら間違ってるかも、、、わかんないんですが、、、
Winならなんでもいいんで、Winお持ちであれば上記の手順でやっちゃうのが確実です。
僕もキヤノン批判は日本人だからってのもあるかもしれないけど、ちょっと筋が違うかな、、と思います。Cinema EOSを売るためにわざと5D Mark IIIを出来ない子にしたっていうのも。。
これは、有志のユーザーだからできることですよね、明らかに。
ただ、こうなってくるとそのポテンシャルがあるのに封印した、と取られても仕方がない面はあるのかなあ。。特に5D3は相当動画ユーザーにがっかりされたから。。
外野にはなんとも言えないですねえ。
「MacBoot」EOSHDさんのとこに出てきてて何だろ? と思ってました。
こちらもチェックしてみますね!
漢がいた!(笑)
ボク的には 3rd Eyeさんて、こういう “祭り” 的なことはキライな印象だったんで、少々面喰らいつつ…(笑)。でも、早くサンプル・フッテージ、見たいっす。日本国内で撮られた最初の 5D3 4K映像! 期待してますっ!! (^_^)v
Macもあるんで、そんなに難しくなさげなんで時間があればやってみますね~
が、Terminal scriptとか言われるとてんでちんぷんかんぷん。。orz
こんなすごい話題なのに取り上げてるのraitankさんくらいで、、、そんな思いもちょっぴりありつつ。
あ、祭り的なことが嫌いなわけじゃないんですよ、ほんと。ただいつも乗りそこねで(笑
ここから先がまためんどくさくてしばし時間がかかりそうです。。。orz 仕事仕事、、、、、!!
写熱やバッテリー等に負荷が掛かりそうですね。
そもそも写真機ですからね。
この様なサードのものは言われてる様に
私たちの現場では使いません。
当然今の状態のものは誰もプロダクションには使わないです、たぶん。
ただ、Magic Lanternに対してかつてないくらい物凄い期待と、物凄い情熱がほとばしっていて、、いま猛烈に開発が進んでいて、もしかしたらあっという間にアルファが出てくるかも。。
そこくらいまで行くと現場で使うって人は出てくるでしょうね。
そしてベータまでいけばもう皆使うでしょう。。何年かかるか分かりませんけど。
固唾を呑んで見守ってます。。
しかし昨日ダウンロードした5D3.1.1.3.alphaの中にはautoexec.binは入っておらず、中に入っていたファイルを思考錯誤しましたがマジックランタンは少しも起動しませんでした。
できたら使っているファームをどこかにアップいただけないですか?
どもです!
大変申し訳ないのですが、僕は5D ML RAWの存在を多くの人に知ってほしい、意義を感じてほしい、紹介することで何か日本の映像業界に寄与したい、という目的で積極的にML RAWビデオを紹介していますが、使用に関してはあくまで「自己責任で」というスタンスです。
この記事でインストールのしかたをできるだけわかりやすく紹介したつもりですが、ML RAWは日々新しいコードが書かれており、スレッドもものすごい勢いで消費されています。
正直僕も追いきれないし、いまどうなっているのか完璧には把握出来ていません。
またマジックランタンに参加している人々に敬意を表したいということと、僕自身は責任を取りたくないという理由で、チームの一員でもない僕がまったく関係ないところで、彼らが書いたコードを勝手にUPすることは慎みたいという思いなんです。
なので、大変申し訳ないですが最新のRAWモジュールをご自分の手でお探しいただけないでしょうか?ちなみに僕はいまの最新ビルドがどこにUPされているのか、ちょっと分からないです。(正直ホント進歩が速過ぎて追いつけないんですよ、、、、)
ケチですみません、、、、、(汗 がんばってください!!!(マジックランタンに寄付もお願いしますね)
でそこで個人的にファイルもらったりwww
H264と比べると同じ設定でもホワイトバランスと明るさが変わりますね。
シャープさとダイナミックレンジは大きく改善されてクリアですね。
そのうちこれで作品作ってUPします。
おめです!!
> まぐれですが、、
笑!すばらしい!てか、ほんとあそこのサイトは素人お断り分かるやつだけついて来い的な、デレなしツンなところが凄いカッコいいです。
なのでほんとまったく分からない。。。
もちろん正式なアルファ版ベータ版が出たら丁寧なガイド作ってくれますけど、、、、
いずれにしてもヤツらの仕事、、そして思想には感服です。
作品つくられたらまたお知らせください~~
http://www.youtube.com/watch?v=SFBc7i1Q_0w
どもです!シャープさ(解像感)でいうとEOSHDさんはML RAWビデオに軍配をあげていたかと。
僕自身はGH2もGH3も持っておらず、使ったことも撮られた絵を見たこともないのでなんとも言えず。。。どうなんですかね?
このNeumannfilmsのビデオでNeumannさん自身は「Hack GH2のシャープさに5D3が迫ってるのはすごい」って書いてるんで、彼の検証ではHack GH2のほうが上と考えてるんじゃないでしょうかね。。
ただやっぱRAWの最も優れているところはカラコレ耐性じゃないでしょうか。そのへんはHack GH2はどーなんでしょうね。