ご無沙汰のこの話題、マジックランタンRAWビデオ。おぼえてらっしゃいますか?マジックランタンのこと。。。。既にBMPCも潤沢に出てMagic Lantern熱も世の中的に冷めちゃったのか、、、もう忘却のかなたかと思いきや!どんどん進化していた!Magic Lantern Video=.mlvファイル、さらに昨年末には録音モジュールまで出てきて完成度がますます高まっている。というわけで久方ぶりにマジックランタンの現在位置をご紹介。

進化し続けるマジックランタン!mlv_snd!!!
1) MLV=Magic Lantern Videoフォーマット
いまマジックランタンの最新ビルドを入れると、mlv_rec.moというモジュールが含まれている。これにより生成されるファイルは.mlvファイル。RAWではなくmlvという動画ファイルなのだ。実はこの.mlvファイルは8月頭ごろにはできていて話は進んでいたのだが、僕にはこれがさっぱりわけ分からんかったのでそのまま素通りしていた。

生成されるファイルはRAWではなくMLV
しかしMLV、やっぱり意味わかんない!!!
この別フォーマットが作られた利点がいくつかあるのだが僕には理解不能。誰か説明してください。。。いちおう訳してみると、、、、
- ユーザーIDとファイルのヘッダー情報の結果、ファイルをグループ化することができる。
- カメラモデル、S/N、レンズ情報など多くの撮影情報を含有できる。
- レンズ/フォーカスの動きを追随できる。
- 正確なフレームのタイミングを決定できる。
- フレームドロップを簡単に見つけられる
- フレームドロップが起きたときでさえ正確な絵音の同期ができる。
- 壊れたフレームをスキップするのが簡単になる。
- 検索を簡単にする特定のXREFインデックスフォーマット。
ははは、、、まったく分からん。訳せないぜんぜん、、、
ただ分かったのは確かにMLVファイルはメタデータが全部残る。これがMLVファイル。

こちらがRAWファイル。

なるほどーーーという感じで。
なけなしの知識で解釈すると、MOVやMXFのようなラッパーがありこういうメタデータを内包できるようになると、何もないRAWと比べて、発展的にファイルを扱えるようになる、ということだと思うがどうだろうか。そして、確かに最初にMLV=Magic Lantern Videoができたころから、徐々にその使い勝手が変わってきている。
2) 再生モジュール
MLVの使い勝手のひとつに再生モジュール。昨年11月ごろににmlv_play.moというモジュールが進化し、カメラ内再生もカラーでできるようになった。いらないファイルの削除もその場で確認しながらできる。ごく初期のように「撮れてるか撮れてないか分からない」ということはないし、容量ばかり食う要らないファイルの削除を再生し確認しながらできるので、プロダクションカメラとしては大大大前進している。
カメラ内再生も便利になってる。カラー再生も可能。遅いけど。
3) MLV Viewer
MLV viewerのインターフェース
で。。。。.mlvなんて得体の知れないモンがパソコンで再生できるわけはないので、彼らが作ったのがMLV BrowserとMLV Viewer。RAW現像してプロキシ作って、、なんて面倒な手間を踏まなくとも絵音とも即座に再生できる、、、のだが今のところ再生できるといってもガタガタのボコボコ。。
いちおう画質を下げれば、見られる程度には再生できる。これもそのうち発展するものと思われる。

MLV Browserのインターフェース。ここからDNGにもできる。
ちなみにDrastic PreviewってソフトがMLVに対応している。いちおうデモバージョンを入れてみたら再生できた!メタデータも全部見えるぞ!もうちょい研究したら買ってみる!

Drastic Previewの画面。MLVがすっげー滑らかに再生できるっぽい!
4) 出た!録音モジュール!!
今回のエントリの目玉!このMLVフォーマットが僕にとって初めて「おお!」と思えたのがこのコレ。昨年末クリスマスにいきなり降って沸いた録音モジュール!久方ぶりにMLのフォーラムが大騒ぎになっていた。
で、やってみた。
RAWで撮影しながらちゃんとGlobal Drawでオーディオメーターも出てる。
RAWをREC中の画面。
MLV Viewerで再生したら、なんかよく分からんが音がいちおう出るぞ!で、MLV BrowserからDNG + WAVに変換!
プレビューして必要なファイルを右クリックでDNGにできる便利さ。
変換中。

DNG連番とWAVができる。

VegasにWavを放り込むと品質よさげな音!

AEで連番と並べてみると若干WAVのほうが長い。バッファの関係らしい。
まだ完全に同期できるのか、同期がクリティカルな映像を撮ってないので試せてない。これについて、フォーラムでは色んな意見が出てるが、機種もMLのビルドも違ったりでよく分からないので自分で試さないとなんともいえない。
5) 真剣プロダクションには。
そして本気モードで仕事に使うには、、、いや、いまワークフローについて研究している最中でまだどうすればいいか全然分からん。ただ、僕的には、もちろんプロジェクトにもよるけど、これから怖がらずにどんどん使ってみようと思う。使って失敗して、泣いて、ごめんなさいして、というのがなんか成長な気もするし。
いや、BMPC使えよって声が聞こえてきそうだけど、それは他の皆様にお任せ。ネタ的にはこっちのほうが面白いし、時間はかかるけどMLでの撮影を続けてみる。
まだ使ってみていいような仕事に出会ってないのでなんともだが、ワークフローを確立できたらまた詳細記事書いてみる、って、相変わらず誰得情報だけど。
それまではチビっこたちを撮って楽しんでます。
録音できるとなると、こいつの活躍の場が!!
※追記(2014.1.17)
最新ビルドのダウンロードの仕方を記しておきます。とにかくマジックランタンの最新ビルドをダウンロードする場所はころころ変わるので常にフォーラムを追いかけることをお勧めします。フォーラムはこちら。
Magic Lantern Forum
このフォーラムのいちばん上にMagic Lantern Releasesというコーナーがありますが、そのうち
Nightly Builds
にいきます。そのいちばん上に
Nightly Builds - try the very latest stuff here
というスレッドがあるのでそこに行ってみてください。そうするとLatest Buildをダウンロードできるリンクが貼ってあるのでそこからカメラの機種を選ぶとダウンロードできます。
ただし、それをする前に、マジックランタンそのものをインストールしておかないといけないので、それに関しては、他のスレッドを探してもらうか、弊ブログの過去のエントリーを見てもらえば、、、
がんばってください!
ただこないだKomputerBayの64GBのCFカードが取り込み中に物理破損して、データ復旧で10万円持っていかれたりと、なかなかなじゃじゃ馬ですww
ドロップフレームしたファイルがクラッシュ状態になって、それを読み込もうとするとイカれる、ってパターンが多いです。
ただSanDiskの160MB/sのCFカードを使用したところ、撮影中のMLの動作が全然違って感動しました。
変なロード時間とかが全然無くなって、超快適です。
僕のビルドは古いので、黒にノイズが乗ったりと、夜を夜として撮る時は純正のがイケてる感じなのですが、空が映ってコントラストが強い時とか、夜を昼に無理やり変えたい時とかは、メチャクチャお世話になってますねーヾ(*´∀`*)ノ
これも全て3RD EYEさんのおかげです。
これ、1/3くらいRAWで撮ってます!!
http://www.exitfilm.jp/People-Store-for-Business
みましたー!このカットきっとML RAWだなーとか分かりますー。しかも違和感なく混じってるのがすばらしい。さすがです!ここぞというときにいいですよね。
> 変なロード時間
それはCFカードのウォームアップ時間とかではなくて??ウチのは大丈夫だなー。。でもカードも速くなってきてるから僕もなんか買ってみよう。
今回のこの録音の動きは昨年のクリスマスからなのですが、録音できるとなると一気に用途が広がります。今まではインサート的なものとか景色しか撮れなかったので、すばらしいです。
あと黒にノイズが乗るのは新しいビルドでも変わらないと思いますよ。残念ながら、、、
あとあと、僕のおかげじゃないですから!!(笑
このMLのビルドのmlvファイルはDNGに変換可能とゆうことは14bit4:2:2の連番ファイルになるってことなんでしょーか…
音声RECも出来てRAWビデオが撮れて解像力や色情報が多いのであればかなりありだと思ったんですが…どーなんでしょう…。
撮影したデータのbitやら色情報が何かわかるよーなソフトとかあったら便利なんですけどね…。
質問ばかりしちゃってすいませんf^_^;
どもです!
MLVとRAWは全く同じものと考えて差し支えないと思います。メタデータを内包できるかできないか、ということです。僕の理解では。
なので単純に写真のRAW画像の連番です。DSLRで写真を撮ったときに生成されるRAW画像を1秒間に24枚撮ってるとお考えください。なのでサンプリング周波数(4:2:2とか4:2:0)は関係ないです。
現状、14bitでないとMagic Lantern RAWは撮れません。BMPCみたいに10bitで撮れると、ファイルサイズが小さくなってカードスピードも要求されなくなっていいのですが、、、
ってこれはナイトビルドかな?アルファビルドにあるのかな?
いつのビルドつかってますか?
機種によっても違うので本文に探し方を追記しておきました!
夏のrawビデオでも問題なく使えてますしね。ほんとはメタデータと音声欲しいけど・・・。
それは変ですね。。
本文の一番上に貼った画面のようなものは見えていますか?この状態になるにはモジュールをONにしてから一度電源を落としてカメラとMLを再起動しないとならないです。
再起動したらモジュールがロードされ、2回目以降は自動でロードされます。
少し夏ごろとは違うので一度試してみてください!
そこまでできてて使えないのはちょっと分からないですね。なんでだろう?
autoexec.binとかも最新のものに上書きされてますか?
おおそれは有力情報!
今思い出しましたが、僕も年末に録音モジュールを入れたときにoffになってたような気がします。
デフォルトでoffになってるんですかね。
たぶんそれですね。
僕も入れ替えたいですが、何せ毎回やり方を忘れて3RDEYEさんのブログを一から読み直すということになるので(笑)。。。
でも音声確かに欲しいですね、ちょっとやってみます!!
他の皆さんの話も参考にさせてもらって。。。
おーぜひぜひいいですよ新しいビルド。
絵は変わらないので大きくはmlvフォーマットにするかしないかという差ですね。カメラ内プレビューはしやすくなります。音はいずれにしても別録音は必須なので、同期しやすいかどうかということかと思います。
ただmlvフォーマットは、本文に書いたとおり大きくワークフローが変わるので、入れるならわりと一から探る感じになっちゃいます。やっぱDrastic Previewを導入したほうがよさそうなんですが、ちょっとやってる時間がなくて、、、
今回MLファームをマイクロSDにいれてアダプタかませて読み込みしてたんですが、SDカードアダプタのロックスイッチが壊れてて書き込み禁止になってたことが原因でした。
書き込み禁止になってたら、変にファームが改変されなくていいや、なんて思って使ってたら自分でハマってましたf^_^;
設定記憶のときにSDに情報書き込むの当たり前ですねf^_^;お騒がせしました。
なるほどそんなことあるんですね。ロックしてると起動できないとは。
それはそれで為になりました。ありがとうございます!!
いずれにしても良かったです~!
Card spanning(SDとCFにパラレルで書き込み)機能ですね。
2.5K(2560x1072)のほぼシネマスコープのAspect ratioで24PがContinous OKという書き込みを見ました。
- spanning suport (write to CF and SD in parallel to gain 20MiB/s)
ほんとですね。書いてありますね。どうやって設定するんだろう。。。調べてみよう。。
情報ありがとうございます!
質問なのですが…
MLV Browserってwindowsしかソフトないですか?
今MACで編集おこなってるんですが、
MAC用のMLV Browserがネットで見つけられなくて…
ランタンのデータ変換するならwindowsですかね?
お返事まってます!
どもです!
Macのことはよく分からないのですが、ぱっと見た感じなさげですね。。。あるかもしれないですが、、、
本文に書きましたDrasticPreviewはマック版もありますよ。僕はまだ買ってないですけど。
いや、ここはWindowsに転向ということで!!(笑
この映像
https://vimeo.com/101373765
こんな感じで撮影だそうですが
Filmed on a 5Dmk3 with magic lantern RAW. About 10% of the video was shot without RAW.
Glass: 24-105, 16-35, 50 1.2, 35 1.4 // Also used a glidecam 2000
Edited in Premiere CC and Graded in Resolve. Some of the shots were slowed down further using Twixtor.
magic lantern安定しているってことでしょうか?
TwixtorとResolveでこんなのできるならもう映画1本撮れたりしませんか?
長回し10分以内とか限定して。
しかしGlidecamを持ち歩いて観光とはやりますねぇこの方。
おおご紹介ありがとうございます!このビデオがリリースされたとき僕も見た覚えがあります。
Magic LanternでRAW撮影すると膨大な撮影素材になって後処理もめちゃくちゃかかります。なので正直言いまして旅行をRAWで撮るのは狂気の沙汰だと思いますね。
映画をMagic Lantern RAWで撮ったというのは聞いたことがないですね、さすがに。。安いインディペンダントといっても映画製作はコストがやっぱりかかるのでカメラレンタルするくらいは大したことがない、という感じですかねー。。ただCMやMVはよく聞きますね。
最近マジック・ランタンってどうなのかなぁと思って調べていたら、やっぱりこのブログにたどり着きました(笑)
最近はフォーラムで質問しても返信こないし、なんか質問するスレッドミスってるのか知りませんが投稿した質問を表示すらしてもらえなくなってしまいました(質問しまくってIPブロックされたんかな笑)
1.
結局のところ、5D3で4k収録とか無理なんですかね。
もうRAWとかいらんから、なんでもいいから4k収録できるようにしてほしいんですよね(クロップ以外で)
そりゃRAWで撮れれば一番いいですけど・・・
2.
5D3の最新ファームウェア対応するの、いつごろになるんですかね。
最近はcanonがマジック・ランタンのファームウェアを拒否ってるとかいう噂も出てますが、その影響で最新のファームウェア対応できないんですかね。
最近はFS5のRAWとGH5に熱中されておられるようですが、できれば久しぶりにマジック・ランタン関連、読みたいです!
どうぞよろしくお願いいたします!
どもです!マジックランタン!
最近はどうなのかまったく追いかけてません、、、ただ4Kはムリだと思いますねえ、、、残念ながら。
ただ、HD納品であれば、ML RAWのほうがきれいだと思いますよ。
僕が使わなくなったのは、とにかく処理に時間がかかって、プロジェクトによっては編集にたどり着くまで、素材の変換に3~4日もかかってしまって、「とにかく仕事に使うには割に合わない」と思ったからです。。。
たまに子どもを撮ってましたが、それもやっぱり時間がかかりすぎ、そしてデータ量が大きすぎでやめてしまいました。
あとちゃんと撮れてるかどうかの確認ができないのがキツイ。。
結局仕事で使ったのは4作品だったかなーーー
ところでコメントいただいたので、いまフォーラムに行ったらこんな作品が紹介されてました。
https://vimeo.com/209473225
60fpsで撮られてますねー、、いつのまにか60fpsって撮れるようになってるのですかね!?ちょっと調べてみます!!
コメントをいただいたら、まさかの4K実現!最新エントリーをあげておきました!!