紅葉が見たい

三年続きの猛暑で綺麗な紅葉を見ることはできません。
樹木もくたびれ果てているみたい。
動物と同様に哀れですね。


丁度油絵を始めたのが猛暑の年。
美しい紅葉の風景画を書けずに始まりました。
かつて見た美しい秋の風景は大昔のことです。


思い返すと、美しい紅葉は奇跡的なつながりなくしてありえません。
条件が多数あります。
全て条件を満たさないと綺麗に色付かないのです。
だから五十年生きて、記憶にあるのは二回だけでした。


正確に言えば最高を目の当たりにしてから一回限りです。
最高が更新されたら一度きりになります。
言葉のアヤと言えます。


心象風景は年を経る毎に曖昧かつ美しくなります。
最高が上がるばかり。
ならば最高は一度限りなのかもしれません。