TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

慰霊/富士登山 最終回

2024年08月13日 | Weblog
いよいよ僕らの親たちの慰霊登山は今回をもってラストとなります。
母方の親たちが天国に行くたびに登ってきた富士山。
富士山自体に思い入れは特別無いけれど、この国で一番天国に近い場所なのは間違いないです。
この日集まったのは3名。
そこに僕が加わったということです。

ちなみに登るルートは「御殿場ルート」で、4つある富士登山ルートでは一番の難関です。
登る前から僕たちが激しく苦しむ事は予想できました。

御殿場口新五合目⋯ 実際はほとんど裾野って感じで、一合目にあたる「水ヶ塚駐車場」と同じ標高1,450m。
山頂までは標高差2,250m。普段から登っていないとこの標高差はピンと来ないかもしれませんが、筑波山の神社からの御幸ケ原コースで標高差610mです。
3回登ってもまだ全然着かないってやつです。


御殿場口の駐車場です。
普段は空いていると思いますが、さすがお盆。満車です。
運良く、一台出たところに滑り込みました。
0時寝ます。4時05分勝手に目が覚めました。


この写真を撮って思うこと。
「まだ元気だった頃⋯」って感じ。


僕は最年長。
あとはみんな50代。
親戚の野郎どもです。
この日を迎えるために特攻隊志願した勇気ある中年たち。


晴天に恵まれました。
おそらく今日は大崩れしないだろうと思いますが、早出早着を心がけたいですね。
出発は予定からほぼ一時間遅れて6時となりました。
山ではこの遅れが焦りを産むので、僕としては「考え甘いな」と思ってしまいました。

それにしてもここから見える富士山、遠すぎる。あそこまで行くんだよ。


まずトイレ。綺麗です。
ここからしばらくトイレはありません。


受け付けをして協力金¥1,000を納めます。
すると木製の小さな木札をくれて、裏に日付を入れたスタンプを押せます。
御殿場口限定らしいのでこれは嬉しいですね。

案内と注意点をお話してくれた係の男性の方が「ここのルートは初めてですか?」「ここは登るのが大変なんですよ」と言ってきます。
そして分かってはいますが、下山道(大砂走り)を登らないようにと。
砂が深くて登れないのです。

最後に一言。「今日は(天気も)最高ですよ!楽しんで登って下さい」と付け加えてくれました。
この登山口の係の人たちが


最初の山小屋で少し腰掛けて、ウエアの調整をします。
暑くなりそうです。


まだ変顔する元気もあるし、こうやって見ると富士山もめちゃくちゃ大変そうにも見えません。


ブル道を上がる。
人が乗っていたりしますが、近頃はお金で登れるのかと思いましたが、そんなことは無く、乗っている人は山や小屋の関係者だということです。


だいぶ時間が経ちました。
つらくなってきました。


ふざけてないです。
こうなるんです。


容赦なんて無い。
登っても半分は落ちる。


最後のひと漕ぎにて。


いい顔。
なかなか人生こんな顔をすることはない。


本日のゴール「須走館」
早めに出たおかげで、好きな場所を確保できたようです。

記念撮影ののち、僕は下山します。
明日仕事なもんでね。
あとは残された3人に託します。
でも、来てよかった。
本当は休みが合わないと言って知らんぷりしたかった。でも、弟が男を見せると言っているのに、そんな腑抜けた気持ちでいて良いのか。
そう思うと、準備を整えていました。


下山は「大砂走り」を快調に飛ばします。
須走館から1時間05分で下山完了でした。
大砂走りは走り過ぎても危ないし、負担も大きいので、休まず降りてこれる速度で降りることでしょうか。


小さな子供が兄弟で走り降りていきました。
埋まっていた岩につまづいて
吹っ飛びました。少し擦りむいたらしく、しきりに気にしていました。
それでもまた普通に走り出す。
僕も昔はそうだったのかなぁ。

さて、残留組はどうしたかな?
一応、翌朝2時にスタートすると決めたようです。

ここから先は報告を受けた画像を使います。

出発は当然真っ暗。
晴れていれば星、街の明かりが美しいはずです。


この日の出前の時が一番素敵な色を出しますね。

到着。
これにて一族兄弟姉妹と夫婦全員の慰霊登山が完了しました。

いままでは行くたびに雨。
ところが、今回は晴れ。そして最難関ルート。
やるべき事はやりましたね。
本当によく頑張ったと思います。
出来ればこの感動と達成感を忘れずに次の自分へと駒を進めてもらいたいです。


我が弟。
だんだん親父に似てくる。
今回は彼が行くと決めたことに熱いものを感じました。これは僕も行かなければならないと思いました。
案の定、一番体力無くて相当苦しんだはずです。
時折ふらついて倒れそうになっていました。

だけど君はやったんだ。
やり切ったんだ。
諦めなかった。
だから誰にも何も言えない。
富士山も登ったことないのに「富士山は見る山だ」なんて言わせない。
だからこの気持ちを忘れないで欲しい。


意気揚々と小屋に戻り、朝食をいただいたようです。


意外に大変な「大砂走り」。
ここを登って来る人がいますが、わざとなのか間違ってなのか、辛いでしょうね。

間もなく下山完了との事。


到着。
お疲れ様でした。
よくやった。頑張った。
こころなしか、いい男になったような⋯。



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