7日付けの徳島新聞の「とくしま出版禄」という欄で殿谷みな子さんの「私の祖父の息子」が紹介されていた。
殿谷さんの夫君は石川好(よしみ)さんなので、本名は石川みな子さんとなる訳だが、殿谷は旧姓である。
実は彼女とは同級生である。
去年の年明けに徳島文学書道館で「海野十三展」が催された際、若い頃SF同人誌に関わっていた関係と、同級生のよしみということで、同時に2階のサロンで開かれていた「徳島のSF文学展」に、徳島ゆかりのSF作家として殿谷さんを紹介した思い出がある。
もっとも本人はSF作家の意識はないと言っていたし、SFというなら、Speculative Fantasy(思索的な幻想小説)になると思うとちゃんとお断りもしたことだったが。
で、その紹介文にも書いたのだが、彼女は高校時代には男子にダントツ人気のマドンナで、(私はクラスが一緒になったことがないので噂だけを聞いていた。)過日の大阪の同級生が帰省した折り、おばさんとなってもそのマドンナぶりが健在だという話をはじけるような笑いのうちに聞かせてくれた。
というのも、大阪の方で近場の同級生たちが集まって、小規模な同窓会が開かれたらしいのだが、やはり同席した男性陣の目は、もっぱらというほど殿谷さんに注がれ、彼女が退けるとなると、男性陣が彼女との二次会狙いでいっせいにいなくなってしまったというのである。
その場に居合わせた女性のひとりSさんが、その後の飲み会で繰り返し「遠路はるばる駆けつけたわれわれ他の女性陣に対して失礼じゃない、他の女性が何人かかっても彼女一人に勝てないって訳~っ、ヒック」とやるのが、おかしくておかしくてということだったらしい。
おかしいと言えば、今日の徳島新聞の「およろこび」欄。ものすごい数。七夕という記念日選んで届けを出したってこと?
みなさん、そういうのが好きなんですねぇ。
話が前後するけど、土居健郎さんの訃報も7日付けで載ってましたね。
「甘えの構造」名著だと思います。例えて言えば、ふにゃふにゃとした、頼りない骨組みの構造をしっかり補強して、台風や地震からも守ってくれる強い基礎に生まれ変わらせてくれるかのような、骨太で明快な分析力がチョー気持ち良かったです。
ご冥福をお祈りします。
写真は去年、徳島書道文学館で催された「徳島のSF文学展」の模様。
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