NPO法人大雪山自然学校ブログ

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【大雪山国立公園・旭岳情報】怪我の防止と国立公園の規則遵守にご協力ください

2022-09-30 11:43:59 | 大雪山国立公園旭岳・天人峡情報

【日付】2022/9/30(金)
【場所】旭岳・姿見の池園地
【天候】晴れ
【気温】13℃
【風速】3m/s

昨日は天気がいい予報だったのに、朝から小雨で予報が外れてしまった?と感じていました。午後からは気持ちのよい快晴へ変わりました。

今日は朝からピーカンです。私たちも気分よく出勤できました。

駅前の賑わいです。ツアーのお客様が多いですね。

去年に比べて同じ時期、ツアーバスはこんなに来ていなかったと記憶しています。

景色を楽しむ方々の嬉しそうな歓声が響きます。

ロープウェイの駅舎を出て右手に進むと、しゃがんで写真を撮るほほえましい光景に出会えました。

「長いおたまじゃくしだなー」とお話しされていたもの、それはエゾサンショウウオの幼生です。

ご自宅の近くでも見られるようですが、春先に同じような幼生を見たのに、ここは今の時期なの?とのことでした。

まさにその観察眼は正解で、棲む場所の環境によって成長の早さが違います。

この場所は6月まで雪に覆われています。卵が孵るのは7月ごろでしょうか。

参考:https://www.hkd.mlit.go.jp/ob/tisui/kds/pamphlet/ikimono/pdf/ctll1r0000004o81ezosanshouuo.pdf

最初は黒いメダカのようなものが泳いでいましたが、約2か月でこんなに大きくなるのですね。

観察をするなら、この沼がおすすめです。

他にもすり鉢池の近くで成体を見たことがある、と先輩にお聞きしたことがあり、そこにも生息しているのかもしれません。

しかしすり鉢池は散策路外のだいぶ下のほうにありますので、覗き込むことができません。

天気の良い時は気持ちよさそうに水面にプカプカと浮いています。

そこから進むと、シラタマノキの冬芽や、

熟したコケモモの実を見つけました。美味しそうですが、国立公園内、動物たちの貴重な食糧、食べてはいけません。

先日ガイドもしくは添乗員の方が食べていた、と聞きました。お客様を引率する立場の方なら、なおの事、国立公園のルールを把握しておいてください。

他にも

●植物・石などすべてのものを移動させない、持って帰らない、植物を踏まない

●登山道・散策路から出ない

●ペットなどそこに生息していない動物を放さない、糞尿をさせない

●火気は決められた場所で取り扱う…

などです。

理解していただいたうえで、散策や登山の楽しさを伝えてほしいですね。

下山道はチングルマなどの草紅葉がピークを迎えています。

姿見階段ではパステルカラーのグラデーションが目に鮮やかな、エゾノマルバシモツケが。

日陰に生えているとこのように黄色の要素が強くなるようです。

同じ場所のチングルマも赤茶・赤・オレンジ・黄色と暖色系で色とりどりです。

同じ場所を引き返し、エゾサンショウウオを観察した沼の前の階段が、渋滞していました。

狭い道なので、上手に譲り合って通行してください。先日この会談で転げ落ちる方がみえました。

近頃、怪我や動けなくなった(行動不能)という方、また足が動かなくなって倒れる方などが多いです。

急階段や石段がたくさんあります。怪我には十分にご注意ください。

駅舎に戻ったら長蛇の列ですが、これはまだ短いほうです。長い時は30分以上待つことも。

ツアーの方などは集合時間があるので、下山にはお時間に余裕をもって駅舎までお戻りください。

 

長い一日が終わろうとしています。

大きな遭難・怪我の事案がなく、訪れた皆様には感謝しています。

今日も夕陽が綺麗に見られそう、と期待しています。

旭岳自然保護監視員:宮原

 


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