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豪雨1週間 家財 泥まみれ ― 復旧奮闘「集積所もっと」

2020-07-11 | 災害・被災・公害

熊本・人吉

 九州南部を襲った記録的大雨から11日で1週間がたちます。被災地では行方不明者の捜索や復旧に向けて、住民の奮闘が続いています。市街地の大半が浸水した熊本県人吉市では、住民とともに県内のボランティアが本格的に復旧活動を始めています。(武田祐一)


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(写真)商店街で続く被災した家財道具の運び出しや泥だし作業。ボランティアの姿も=10日、熊本県人吉市

 市の中心街では歩道や商店の敷地に泥が積もり、野菜が腐ったようなにおいが立ちこめています。店舗では従業員が泥水をかぶった家具や商品などを店の外に運び出し、ホースや高圧洗浄器で泥を洗い流していました。

 親せきと作業をしていた男性(65)は「家具やごみを出す集積所が1カ所しかなく、時間制限があって、持っていっても置いてこれんこともある。集積場所を増やすか、市が回収してくれんか」と要望しました。

 美容室を営む女性(42)は「2メートル50センチまで水がきました。コロナで減ったお客さんがやっと戻ってきて、これからというときなのに」と顔をくもらせます。昨年12月に2階にあった店を1階に移したばかりで、「二重ローンも心配です」。

 スタッフ総出で掃除をしていた歯科医院。副院長の松本一文(ひでふみ)さん(42)が「4日の朝、7時くらいに水がきてあっという間に水没した」と当日の様子を振り返ります。治療に使う機械を含め、復旧には3000万円以上かかり、診療再開までには3カ月くらいかかるとみています。「治療を待っている患者さんもいます。なんとか早く再開したい」と語りました。

ボランティア始まる

地震の時の恩返し

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(写真)球磨川の氾濫で流された車が水没する国宝青井阿蘇神社の蓮池=9日、熊本県人吉市

 泥水にまみれた家財道具を店から運び出していたのは熊本県八代市の秀岳館高校の生徒たち。同校2年生(17)は「5人一組で作業をしています。部活ごとにバスに乗って参加しています。昨日は250人参加しました」と話します。

国宝の神社浸水

 観光名所の国宝・青井阿蘇神社も、大きな被害を受けました。同神社は806年創建です。宮司の福川義文さん(56)は言います。「こんなことは初めてです。球磨川までの距離は200メートルくらいありますが、本殿の床上まで浸水しました。せめてお参りするところだけでもと思い、きれいにしました。復旧には時間がかかりそうです」

 日本共産党の熊本豪雨災害ボランティアも活動をはじめ、泥出しや片付けに取り組みました。同県球磨村でボランティアをした荒木俊彦さん(66)は同県大津町議です。「渡地区に入りました。2階屋の天井まで水につかり、天井が落ちていました。水害のすさまじさを感じました。2階の床に2センチほど泥が積もっていました。熊本地震でお世話になったので今度は恩返しの思いです」

想像以上の被害

 熊本市の男性(57)は「人吉市は思った以上に被害がひどい。ぬれた畳や布団がすごく重くなっていて運び出すのに苦労しました」と言います。

 人吉市のボランティアセンターも同日、市内の川上哲治記念球場の隣に開設されました。

 同県天草市の男性(42)は「今朝6時半に出て来ました。自営業で時間に余裕があり、今日と明日は泥だしボランティアをするつもりです」と語ります。

 市社会福祉協議会の松岡誠也事務局長は「新型コロナウイルス対策で、ボランティアは県内限定で連日200人募集しています。初日は58人が参加しています」と言います。

 今回の豪雨被害で、これまでに九州で確認された死者は、熊本県60人、福岡県2人、大分県1人の計63人。行方不明者も16人おり、消防などによる捜索が続きます。熊本では2200人超が避難しています。

 

 

道路ふさぐ流された家 持病抱え避難所こわい

熊本県人吉市・球磨村の被災者

 熊本県南部の記録的豪雨から丸3日を迎えた7日、被災地は道路の崩落、冠水、流出してきた泥により今もなお集落が孤立しています。時折雨が激しく打ちつける中、冠水で不通だった人吉市と球磨(くま)村をつなぐ国道は、自動車で渡駅(同村)まで入ることができました。


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(写真)平型レーキで泥をかき出す男性=7日、熊本県球磨村

 沿道には倒れた電柱が何本もあり、JRのレールが宙に浮いている箇所が確認できました。

 駅近くの自動車整備会社代表の男性(70)は平型レーキで工場にたまった泥を取り除いていました。1階の事務所、2階の自宅にまで泥水が達しました。「流された近所の家が道路をふさいでいる。それを撤去するため、村はまず道路の泥を除去してほしい」と言います。

 村の指定避難所には壁も床もないため、村は男性宅から30キロ離れた廃校への避難を勧めています。男性は球磨川が氾濫した4日から車中泊を続けながら、「自動車整備が生きがい」と再建に意欲をみせました。

 高齢者世帯が多い人吉市大柿(48世帯)。1人暮らしの男性(67)は、糖尿病の持病があり、新型コロナウイルスへのり患を恐れ、避難所へは行きたくないと言います。かかりつけの病院も被災したため、男性は直接訪ね、1週間分のインスリンを確保しましたが、飲み薬や検査キットはもらえませんでした。現在、同級生の家に身を寄せていますが、「住めるところを見つけ、早く元の生活を送りたい」と語りました。

 

                                                         ― しんぶん赤旗より ―


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