西日本を中心に降り続いた記録的な豪雨の被害は10日も拡大し、死者は12府県で149人となりました。行方不明は依然、7府県で60人おり、被災地では消防や警察、自衛隊などが捜索・救助活動を続けました。広島県では10日午前、同県府中町を流れる榎川(えのきがわ)に流木が堆積して氾濫し、町が周辺の約1万世帯、約2万5000人に避難指示を出しました。総務省消防庁によると、10日午後1時現在、15府県で1万49人が避難所に身を寄せました。厚生労働省によると、同日正午現在で約25万5000戸が断水しています。
猛暑の避難生活 入浴もできず 広島市安芸区
西日本豪雨による浸水被害や土砂崩れで家が住めなくなり、避難所に身を寄せている被災者は、広島県内だけでも4326人(10日午前9時現在)に上っています。仮住まいの確保にはまだ時間がかかる中、冷房設備のない避難所もあり、高齢者や病気を抱える被災者は連日の猛暑で健康面の不安が高まっています。広島市安芸区の避難所を訪ねました。
「この年になってこんな災害に遭うなんて思いもしなかった」。午後の熱気がこもる矢野小学校(安芸区)体育館の中で女性(78)は、被災後着の身着のままで救助され、以来ずっと入浴もしていない状況に声を詰まらせました。11日にはクーラーが設置されるといいますが、それまでは扇風機やうちわだけで暑さをしのぐしかありません。
糖尿病で足を悪くし、歩くことのできない夫や50歳の息子と一緒に、体育館の板張りの上で寝起きする女性。自身も耳が遠く目もあまり見えないために、住まい再建に必要な罹災(りさい)証明書発行の手続きなどは息子に任せるしかないといい、「苦労をかけてばかりで」と語りました。
大学病院の精神科を受診しているという女性(43)は70代の両親とともに避難生活を送っています。被災前は、父の運転で通院していましたが、「車が水に漬かって壊れてしまったのでこれから大変。しばらく通院できないなら病気のことが一番心配です」と語りました。「保健師や内科医には巡回で避難所に来てもらっていますが」
弁当のほか、ペットボトルのお茶などが支給されていますが、「暑くなったので冷やして飲めるように氷がほしい」といった要望も。「銭湯もここからは遠く徒歩では行けない」「車がなくて区役所まで行けない人のため、罹災証明書の手続きを避難所でもできるようにしてほしい」などの声が上がっていました。
豪雨被災者支援の各種制度
「被災者支援に関する各種制度の概要」内閣府(平成29年11月1日現在)について
内閣府のホームページに「被災者支援に関する各種制度の概要」があります。○経済・生活面の支援、○住まいの確保・再建のための支援、○中小企業・自営業者への支援、○安全な地域づくりの支援、○相談窓口に分けて、それぞれ詳しく支援制度・相談窓口が紹介されていますので参考にしてください。(http://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/pdf/kakusyuseido_tsuujou.pdf)
豪雨災害の救援募金
西日本を中心とした記録的豪雨により、各地で土砂崩れや河川の増水・氾濫が相次ぎ、多数の死者、安否不明者をはじめ甚大な被害が発生しています。また、今後も被害の拡大が予想されます。
豪雨災害にあわれたみなさまに心からお見舞いを申し上げます。 また、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表します。
日本共産党は、被災者救援のための募金を受け付けています。お預かりした募金は、日本共産党の政治活動のための資金とは区別し、その全額を被災者の救援に充てます。
募金は、下記の郵便振替口座に送金してください。
▼口座番号 00170―9―140321
▼加入者氏名 日本共産党災害募金係
※通信欄に「豪雨災害救援募金」と記してください。手数料はご負担願います。
ボランティア情報
日本共産党は、西日本を中心とした記録的豪雨による被災地でのボランティア活動を呼びかけます。
被災地では、死者や行方不明者、全壊家屋、床上浸水、床下浸水など被害は多数に及んでいます。とりわけ、岡山県、広島県、愛媛県は、深刻な被害に見舞われました。豪雨が去った後も、訪問活動、浸水家屋の泥だし、ゴミの片づけや収集、生活支援などのボランティア活動が求められています。
被災地では、自治体や社会福祉協議会が「災害ボランティアセンター」を開設し始めています。各地の「災害ボランティアセンター」の開設状況や留意事項、ボランティア保険の登録などについては、全社協のホームページを参考にしてください。(https://www.saigaivc.com/20180709/)また、このページで随時紹介します。
2018年7月11日
各県の社会福祉協議会の災害ボランティア
日本共産党の活動
2018年7月
- 頭かかえるトマト農家/大阪・能勢町 辰巳議員が調査 [2018.7.11]
- 岡山・真備 支援の本格化必要/党県委 被災者の要望聞く [2018.7.11]
- 西日本豪雨/ボランティア活動を進めよう/日本共産党が呼びかけ [2018.7.11]
- 災害より賭博の議論か/参院内閣委 カジノ法案 審議入り/大門議員が批判 [2018.7.11]
- 「全国から被災地励ます」/党北海道委 畠山前議員ら 救援募金訴え [2018.7.11]
- 西日本豪雨 家屋埋まり支援切実/仁比・大平氏ら海路で現地入り/広島 呉 [2018.7.10]
- 新たに災害救助法適用の48自治体/志位委員長が見舞電 [2018.7.10]
- 共産党が救援募金訴え/志位委員長 「被災者支援を最優先に」 [2018.7.10]
- 6野党・会派 政府は最優先で豪雨被害対応を/菅官房長官「しっかり受け止める」 [2018.7.10]
- 西日本で記録的大雨/共産党が対策本部設置[2018.7.7]